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ウエストナイル熱の概要について

ページID:986763571

更新日:2005年5月16日

近年、ヨーロッパやアメリカなどで蚊が媒介する病気であるウエストナイル熱が流行し、2004年、アメリカでは2,470人の患者が発生し、88人の人が亡くなっています。
この病気は、原因ウイルスを保有する蚊に刺されることにより感染します。
アメリカでの流行は、飛行機にウイルス感染した蚊が紛れ込んで空輸されたか、ペット(特に鳥類)の輸入による感染動物の持ち込み、渡り鳥による持ち込み等が原因と考えられています。
幸いなことに、日本国内では、まだ患者が発生しておりませんが、万が一、日本にこのウイルスが入ってきた場合に備え、蚊の発生を予防する対策が重要となります。
そこで、蚊の発生源対策へのご協力をお願いするとともに、ウエストナイル熱・脳炎についての情報をお知らせいたします。

病原体は何ですか?

病原体は、フラビウイルス科フラビウイルスに属するウエストナイルウイルスです。1937年アフリカのウガンダWest Nile地方で熱発患者から分離されました。このウイルスはヒト、鳥、蚊、馬、そのほかいくつかの哺乳類に感染します。

どのようにして感染するのですか?

ウエストナイルウイルスに感染したイエカやヤブカなどの蚊に刺されることにより感染します。ヒトからヒトへの直接感染はありませんが、輸血または臓器移植で感染する可能性について、現在、調査されています。なお、輸血・臓器移植による感染を防止するため、国内では下記のような対策が行われています。
輸血による感染防止対策
献血する際の問診を強化することにより、輸血による感染を予防しています。過去1ヶ月以内に海外から帰国(入国)した献血者に対しては帰国(入国)してから今日に至るまで発熱、悪心、嘔吐、下痢、風邪様症状があった場合は採血を行いません。
臓器移植による感染防止対策
臓器提供候補者の問診を強化することにより、臓器移植による感染を予防しています。過去1ヶ月以内にアメリカ等のウエストナイルウイルス流行地域への渡航歴のある人に対して、渡航後発熱等の症状が生じたかどうか問診を強化し、それを踏まえて臓器移植施設において慎重に移植の可否を判断しています。

どのような症状がでるのですか?

ウエストナイルウイルスに感染しても多くは症状が出ません。
感染した人の20%がウエストナイル熱になるといわれており、症状としては、発熱、頭痛、身体の痛みや、時に発疹やリンパ節の腫れがおこります。
また、感染した人の1%以下がウエストナイル脳炎、ウエストナイル髄膜炎などの重症になるといわれており、症状としては、高熱、頭痛、筋力低下、意識障害、けいれんなどがおこります。

感染してから症状が出るまでにはどれくらいかかりますか?

通常、2日から14日です。

症状はどのくらい続きますか?

ウエストナイル熱では、一般には数日間続きます。重症な症例では、数週間かかり、神経障害が残ることもあります。

どのようにして感染を予防するのですか?

1 防虫剤を露出している皮膚に噴霧してください。DEETが含まれている防虫剤の方が長持ちします。使用上の注意をよく読んで使ってください。
2 戸外に出るときはできるだけ長袖シャツとスラックスを着てください。
3 ベビーカーには防虫ネットをかぶせてください。
4 蚊に刺されやすい夜明けや夕暮れ時、日没早期の外出を控えてください。
5 窓や玄関に網戸を取り付け、破れているときは修理してください。
6 水溜りを減らすことによって蚊の繁殖を防いでください。
DEET(ジエチルトルアミド)
昆虫忌避剤で、医薬部外品です。日本でも一般的に使用されている虫除けなどに含まれていますので、製品についている成分表示を確認してみてください。使用方法によっては、まれではありますが皮膚炎や神経障害等の副作用がでる可能性もありますので、必ず使用上の注意を守ってください。 

お問い合わせ

このページは生活衛生課が担当しています。

ウエストナイル熱について

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