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区制70年記念企画展

ページID:100247078

更新日:2017年5月12日

 平成28年度は区制70年となる節目の年にあたることから、現在の墨田区を形成する土台となった3つの大きな開発とまちづくりのあり方を、年間を通じて振り返る年間特別企画展示を開催しました。

企画展「すみだの開発-向島の開発と本所開拓-」

展示概要

 戦国時代が終わり太平の世になると列島は大開発の時代を迎えました。当時の墨田区域も同様で、北の向島の耕地開発、南の本所開拓は17世紀に行われ、現在の墨田区の骨格ができあがりました。そして、両地区の開発は一体となって行われた側面が大きいものでした。また、対岸の浅草、南の深川との関連も強く、新田開発、用水と上水の整備、町割り、堀割り、河川の付け替え、道路の修繕などのインフラ整備が行われました。この企画展では、当時の向島と本所との関わり、そして両地区の周辺地域との関わりにも触れながら、紹介しました。
 これまでの当館の江戸時代に関する展示は、江戸時代をひとくくりにして、時代を分けることなく、花火や忠臣蔵といったテーマごとに扱う展示が多かったのですが、この企画展ではおもに17世紀を対象にしました。これにより、区制70年を迎える現在の墨田区域の骨格が、戦乱の余塵が残るところから、17世紀に形作られたことが明らかにできたと思います。

会期

平成28年5月21日(土曜日)から7月31日(日曜日)まで

展示関連講演会を開催しました

  • 「17世紀の開拓者たち」(7月10日)講師:一橋大学大学院社会学研究科 特任講師 鈴木直樹氏
  • 「浅草、深川、本所、向島地域の形成過程-寺社の起立、移転を中心に-」(7月24日)講師:筑波大学附属桐ヶ丘特別支援学校教諭 田中麻衣氏

企画展「関東大震災 被災住民のまちづくり」

展示概要

 関東大震災では、建物の倒壊と火災によって、隅田川の両岸を中心に人的・物的に大きな被害が出ました。多くの方が亡くなった被服廠跡は横網町公園となり、震災慰霊堂(現在の東京都慰霊堂)や震災記念館(現在の復興記念館)が建てられました。
 震災後、政府は帝都復興院を設け、帝都復興事業を立案します。その中心の一つが、焼失した地域での区画整理事業でした。焼失地域を65地区に分け、国が15地区、東京市が50地区と分担して進められました。これにより、本所は大きく変貌しました。
 区画整理事業では、地区ごとに区画整理委員が選挙で選ばれ、実務を担いました。一昨年と昨年、元委員の資料が寄贈されました。その一部を展示し、子どもを亡くし、地域の復興に尽力しながら、後に引っ越していくその姿から、すみだの震災と復興のあゆみを見つめました。
 また、この20年ほど地震研究の分野で行われてきた関東大震災の再検討の成果である、推計震度や被害実態を図にして展示しました。
 震災前後の人口の変化も示し、震災で人口が激減した本所、増加し始める向島の対照的な様子も紹介しました。

会期

平成28年8月13日(土曜日)から11月23日(水曜日)まで

展示関連講演会を開催しました

  • 「絵筆とペンとカメラが伝える関東大震災-芸術家の心をつき動かしたもの-」(10月10日)講師:元専修大学教授 新井勝紘氏
  • 「墨田区の震災と区画整理を行った住民たち」(10月30日)講師:当館専門員 石橋星志
  • 「歴史に学ぶ防災論-関東大震災は生きている-」(11月6日)講師:名古屋大学減災連携研究センター教授 武村雅之氏

企画展「下町の戦後-東京大空襲からスカイツリーまで-」

展示概要

 平成29年(2017)は墨田区誕生70年目の節目の年に当たるため、当館では終戦から今日までに至る墨田区域の戦後の軌跡をたどる企画展を開催しました。
 戦後の墨田区域における人口の推移を確かめると、昭和38年(1963)と平成10年(1998)に2つの大きな分岐点があることがわかります。昭和20年(1945)3月10日の東京大空襲の直後、区域人口は激減し、わずか約7万8千人にまで落ち込みましたが、終戦後、戦後復興の進展とその後の高度成長の波に乗って急激な人口増加を引き起こし、昭和38年(1963)には約32万2千人という戦後最大のピークに到達しました。しかし昭和39年(1964)以後は、逆に人口減少が進み、平成9年(1997)に約22万人という戦後人口の底を記録します。また、その翌年からは再び人口増加に転じ、平成29年(2017)に約26万2千人まで回復しました。こうした激しい人口変動は、区域内の産業構造や都市交通網の変動、公害による環境汚染とその回復、 町の再開発と居住環境の変化といった諸条件に規定されており、墨田区の戦後史を理解するバロメータとなっています。そこで展示では、各年の人口増加率を指標として区域の戦後史を六期に時期区分し、区所蔵の記録や新聞社が所持する写真などを通して町とくらしの様子を振り返りました。

会期

平成29年2月18日(土曜日)から5月7日(日曜日)まで

お問い合わせ

このページはすみだ郷土文化資料館が担当しています。

平成28年度

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