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更新日:2023年5月26日
麻しんとは
麻しんは麻しんウイルス( Paramyxovirus科 Morbillivirus属)によって引き起こされる感染症です。2015年3月27日にWHO西太平洋地域事務局により、日本は麻しんの排除状態にあることが認定されました。一方で、フィリピンなど海外ではまだ麻しんが流行している国が多く、流行地への渡航後に国内で発症する例が散発しています。唯一の有効な予防法はワクチンの接種によって麻疹に対する免疫を獲得することであり、2回のワクチン接種により、麻疹の発症のリスクを最小限に抑えることが期待できます。
感染経路・症状
空気感染(飛沫核感染)、飛沫感染、接触感染と様々な感染経路で感染します。感染力はきわめて強く、麻しんに対する免疫を持っていない人が、感染している人に接すると、ほぼ100%の人が感染します。
感染しても発症しない不顕性感染はなく、全て発症します。典型的には、約10から12日間の潜伏期間の後、38℃程度の発熱及びかぜ症状が2から4日続き、その後39℃以上の高熱とともに発しんが出現します。主な症状は、発熱・発しんの他、咳、鼻水、目の充血などです。
また、合併症として、肺炎、中耳炎、稀に、脳炎、失明等があり、肺炎や脳炎は、重症化すると死亡することもあります。
治療・予防接種について
発症すると特異的な治療法はなく対症療法が中心となりますが、中耳炎、肺炎など細菌性の合併症を起こした場合には抗菌薬の投与が必要となります。麻しんは空気感染するため、手洗いやマスクでは予防ができません。そのため、予防接種が最も有効な予防法となります。
定期予防接種
原則として「麻しん・風しん混合ワクチン」(MRワクチン)を2回接種します。対象となってから、初めの3か月の間に受けるようにしましょう。
対象年齢は以下のとおりです。
- 1期:1歳以上2歳未満
- 2期:5歳以上7歳未満で、小学校就学前の4月から3月31日までの1年間
任意接種
墨田区では、MR(麻しん・風しん混合)の定期接種期間を過ぎた後でも、対象の方には、MR予防接種の費用を助成しています。麻しんは感染力が強く、かかると肺炎や脳炎を引き起こすこともあります。お済みでない方は、早めに接種をお願いします。
詳しくは子どものMR(麻しん風しん混合)の任意予防接種を公費負担していますをご覧ください。
都内での麻しんの発生
都内の医療機関を受診していた方について、検査の結果、麻しんの陽性が確定しました。患者の疫学調査を実施したところ、令和5年4月28 日に茨城県において報道発表※1があった麻しん患者との接触歴(同じ公共交通機関を利用)があることが確認され、また、周囲に感染させる可能性のある時期に、不特定多数の人が利用する施設を利用していたことが判明しました※2。
麻しんを疑う症状(発熱、発疹、咳、鼻水、目の充血等)が現れた場合は、必ず事前に医療機関に連絡し、麻しんの疑いがあることを伝えてください。受診の際は公共交通機関の利用を控えて医療機関の指示に従って受診してください。
※1 令和5年4月28日提供 麻しん(はしか)患者の発生について(外部サイト)
※2 令和5年05月12日提供 麻しん(はしか)患者の発生について(外部サイト)
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