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すみだ区報(墨田区のお知らせ「すみだ」) 2019年8月11日号

ブレノ・ポンテスさん 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会スポーツ局競技運営部ボクシングスポーツマネージャー  山本 亨 墨田区長  伊藤 華英さん 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会広報局広報部

伊藤 6月26日に行われたIOC総会にて、東京2020オリンピックでのボクシング競技の開催が正式に決定しました。競技会場は墨田区にある国技館ですが、今のお気持ちをお聞かせください。
山本 日本ボクシング連盟の皆さんをはじめ、商工会議所や区議会、町会・自治会、墨田区オリンピック・パラリンピック地域協議会などの多くの方々にご協力をいただき、署名活動を行いました。およそ2万3,000人の署名が集まり、ボクシングの墨田区開催を望む(おも)いを、IOCへ伝えることができました。それだけに、今回の決定には非常に大きな喜びがありました。また、こういった取組の中で、地域や関係団体との(きずな)が深まったと思います。開催決定の翌27日には、「オールすみだで盛り上げて行こう!」と決起大会を行いました。
ブレノ 競技の開催に向けて、地域の皆さんの応援が追い風になったことは墨田区にとっても大きな財産ですね。

伊藤 近代オリンピックだけで考えても、100年以上の歴史があるボクシングですが、ルールはオリンピックが開催される4年サイクルで少しずつ変更されていますね。東京2020オリンピックでのルールを教えてください。
ブレノ ルールの変更はまさに“Evolution(進化)”。スポーツをよりよくしていくために変更をしていきます。ただ、1対1の同じウェイトクラスでの対戦、トーナメント方式での対戦などの原則はこれまでずっと変わっていません。1ラウンドは3分。1試合あたり3ラウンドで勝敗が決まります。また、ボクシングの日程は、15日間ありますが、全ての選手は1日1試合で、勝ち上がっても、同じ日に再度試合をすることはありません。
伊藤 “Evolution”、これがポイントですね。勝敗はどのように決まりますか?
ブレノ 5人のジャッジによって、ラウンドごとに採点されます。3ラウンドが終わった時点で、その5人の採点による判定で勝敗が決まります。また、10ポイント・マスト・システムと言って、各ラウンドで優勢な選手には必ず10点がつけられます。
山本 男子と女子でルールに違いはありますか?
ブレノ 大きな違いはありませんが、女子のみヘッドガードを使用しますね。
山本 それはリオ2016大会からの変更点ですね。村田諒太選手が優勝したロンドン2012大会では、男子もヘッドガードを使用していましたよね。
伊藤 そうでしたね。日本人として(うれ)しい瞬間でしたから、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。

ブレノ 右利きの選手や左利きの選手、背が高い選手や低い選手など、勝ち上がるたびに様々な相手と対戦していきます。そのため、1人の選手が決勝まで進む間に、異なる状況や課題を乗り越えていく過程を見ることができるのは、魅力の一つですね。
山本 様々な階級がある点も面白そうですね。
ブレノ そうなんです。男子の部、女子の部で、それぞれ異なる階級を見ることができます。観戦する方々は、きっとそれぞれ、お気に入りの戦い方やスタイルの選手・階級を見つけることができるのではないでしょうか。
山本 非常に楽しみですね。

山本 ボクシングと一(くく)りに言っても、プロとオリンピックでは異なる点もあるんですよね。
ブレノ そのとおりです。一番大きな違いはラウンド数ですね。プロボクシングは、大会により異なりますが最大で1試合12ラウンドまであります。
伊藤 オリンピックの方が1試合あたりの時間が短いのですね。
ブレノ そうです。オリンピックのボクシングは動きが早くて激しい一方で、プロボクシングは各ラウンドのエネルギー配分が必要なため、短距離走と長距離走のような違いがあると言えますね。
山本 オリンピックでは、その早い動きを判定するために、ジャッジが5人なんでしょうか。プロは3人ですよね。
ブレノ そうですね。5人いるということは、四角いリングの4つの辺全てにジャッジがいて、しかもその内の1つには2人配置されていることになります。それだけ多くの目で早い動きを判断しているんです。
山本 プロとオリンピックで違いはありますが、こういった厳しいルールの中で戦う、「スポーツ」ですね。

山本 そんなボクシングが国技館で開催されて、様々な国や地域から、人々が1つの場所に集まるなんて、とてもすごいことです。この機会に墨田区の魅力も知ってもらえると嬉しいです。
ブレノ そうですね。東京2020オリンピックは、世界中の人に、開催都市の魅力を伝える機会でもありますね。ボクシングは少なくとも80の異なる国や地域から選手が集まります。国技館は本来、大相撲の興行のための施設ですが、ボクシング会場として扉を開けてくださったことで、世界中のボクシングファンの皆さんに、ます席や(やぐら)など、相撲文化を体感していただくこともできるのではないでしょうか。
山本 ボクシングを観戦しながら、ボクシングとは異なる文化も体感できますね。
ブレノ そうです。他のスポーツ文化と融合し一つのものをつくりあげる点も大会の魅力だと思います。

伊藤 墨田区では、今後、東京2020オリンピック開催までに様々なイベントを予定していますね。
山本 はい。ボクシングだけでなく、東京2020大会の成功のために、様々な機関・団体と連携して、取組を強化していき、ムードを盛り上げていきたいです。特に、直近では今月24日に、組織委員会の皆さんと連携して、「東京2020 Let's 55 with すみだ パラリンピック1年前スペシャル」と銘打ち、主にパラリンピック競技を体験できるイベントを墨田区総合体育館で開催します。そこでは、初めて目にする競技もあると思います。多くの皆さんに体験してもらい、スポーツをもっと身近に感じてもらいたいと思っています。また、アスリートにも会えますので、その躍動も感じられると思います。
伊藤 そうですよね。パラリンピックの競技も色々とありますが、同じ競技でも障害によって使う用具やルールが工夫されていて、とても見ごたえがあると思います。
山本 また、これまでにもボクシング自体をさらにPRするために、実際にボクシングを体験できる催しを開催したり、区内外から多くの方が集まるイベントでは、VR(バーチャル・リアリティ)技術によるボクシングの疑似体験コーナーを設置したりしています。疑似体験コーナーは大変好評で、今後も開催していく予定です。
ブレノ それはすばらしいですね。オリンピックを契機に、ボクシングというスポーツが墨田区から世界中に広がっていくと嬉しいです。

伊藤 それでは最後に、東京2020オリンピックに向けての意気込みを聞かせてください。
ブレノ オリンピックのボクシングのクオリティーは過去大会から高く、東京2020オリンピックではさらにハイクオリティーなものを皆さんにお届けできると思っています。日本の文化、質の高い選手、熱狂的なファン、この3つが融合することで、国技館がエネルギーあふれる会場となるのは間違いないでしょう。
山本 墨田区も、地域の方々と協力して、世界中の方々をお迎えしたいと思います。
伊藤 東京2020オリンピックが本当に待ち遠しいですね。本日はどうもありがとうございました。

*令和元年7月時点

◎左右のパンチだけで打ち合い、有効ポイントで勝敗が決まる。(攻撃可能範囲は上半身のみ)
◎男子・女子ともに3分×3ラウンド
◎勝ち抜きトーナメント方式

  • 男子(8階級)
    フライ級(48キログラムから52キログラムまで)
    フェザー級(52キログラムから57キログラムまで)
    ライト級(57キログラムから63キログラムまで)
    ウェルター級(63キログラムから69キログラムまで)
    ミドル級(69キログラムから75キログラムまで)
    ライトヘビー級(75キログラムから81キログラムまで)
    ヘビー級(81キログラムから91キログラムまで)
    スーパーヘビー級(91キログラム超)
  • 女子(5階級)
    フライ級(48キログラムから51キログラムまで)
    フェザー級(54キログラムから57キログラムまで)
    ライト級(57キログラムから60キログラムまで)
    ウェルタ-級(64キログラムから69キログラムまで)
    ミドル級(69キログラムから75キログラムまで)

使用する用具

6.1メートル×6.1メートルのリング

項目 プロボクシング オリンピックのボクシング
競技時間 1R(ラウンド)=3分
*大会により、4ラウンド、6ラウンド、8ラウンド、10ラウンド、12ラウンド
3分×3ラウンド
ヘッドガード なし ・女子=あり
・男子=なし
計量 競技前日に計量。超過した場合は数時間後に再計量の猶予がある。 競技初日の総合検診時に出場選手全員が計量。上限・下限体重共に満たす必要あり。その後は競技当日の朝に計量(上限のみ)。いずれの計量も、再計量はなく、超過・不足した場合は即失格となる。

墨田区オリンピック・パラリンピック地域協議会
会長 石倉 一郎さん

 ついにボクシングの実施が正式決定されました。これは、「オールすみだ」で、ボクシングの実施のためにいろいろと取り組んだ、私たちの(おも)いが伝わったのではないかと思います。
 地元である両国の国技館でオリンピック競技が実施されます。身近な場所で開催される貴重な機会ですし、聖火リレーも区内を走りますので、今からとても楽しみにしています。
 すみだを訪れていただく皆さんに、すみだの魅力や、おもてなしの心が伝えられるように、みんなでより一層盛り上げていきたいと思っています。

6月27日に開催した決起大会の様子

東京2020 Let's 55 with すみだ パラリンピック1年前スペシャル
 東京2020大会までにオリンピック33競技とパラリンピック22競技の全55競技を体験する組織委員会のプロジェクトの一環で、今回はパラリンピック競技を体験できます!(詳細は、区ホームページを参照、下のコードを読み取ることでも接続可)

  • パラリンピック12競技以上の競技体験ブースが出現!
    *墨田区ブースでは、ボクシング(オリンピック競技)もVR技術で疑似体験できます。
  • パラリンピアンや東京2020パラリンピックマスコット「ソメイティ」も参加予定!

【とき】8月24日(土曜日)午前10時から午後5時まで 
【ところ】区総合体育館(錦糸四丁目15番1号 3階メインアリーナ他) 
【入場料】無料

コード

第6回全日本アンダージュニアボクシング王座決定戦
・第1回全日本ゴールデンキッズ マスボクシング大会

【とき】8月24日(土曜日)午前9時から午後4時まで 
【ところ】区総合体育館(錦糸四丁目15番1号3階サブアリーナ) 
【入場料】無料

このページは広報広聴担当が担当しています。