墨田区長 山本 亨
最近、「持続可能な開発目標 SDGs(エス ディジーズ)」が話題に上ることが増えてきました。SDGsとは、2015年の国連サミットで採択された“2030年までに世界をより良くするための目標”のことで、「誰一人取り残さない」という大原則のもと、経済・社会・環境を統合的に捉え、貧困・教育・気候変動・産業・ジェンダーなど、17のゴールとそれぞれの下に、より具体的な169項目のターゲットを設定しています。その達成に向けて、2020年には「行動の10年」がスタートし、各国政府や民間企業等でも取組が広がっています。
自治体も例外ではなく、日本では内閣府が、SDGsの達成に向けて優れた取組を提案する都市を「SDGs未来都市」として選定していますが、2021年(令和3年)度は本区が対象になりました。併せて、他都市の模範となる先進的な10都市が選ばれる「自治体SDGsモデル事業」にも選定され、去る5月21日に選定証が授与されました。
本区の提案は、区内に集積する“ものづくり”をはじめとする産業の力を基軸に、健康増進や環境改善などの地域の課題を解決していこうとするものです。そのために、斬新な発想を有する企業と区内企業との連携、大学等の知見・技術の応用などにより、新たな製品や技術、サービス等を生み出し、地域で活用していきます。そして、こうした活動を通して、働きがいや生きがいも増大させます。区では、今後、庁内に「(仮称)墨田区SDGs推進本部」を設置し、全庁を挙げてSDGsの目標達成に向けた取組を推進していきます。
このような取組は、本区がめざす「暮らし続けたいまち」、「働き続けたいまち」、「訪れたいまち」の実現にもつながると考えています。今回の選定を契機に、地域の課題を世界共通の目標に合わせて、区民の皆さんとともに解決していきたいと思います。
「SDGs未来都市選定証」をいただきました