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すみだ区報(墨田区のお知らせ「すみだ」) 2021年8月1日号

 すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人をつないでいきます。第35回は、助産師として地域に密着した助産所「Cigogne(スィゴーニュ)(フランス語で「コウノトリ」)」を運営し、区の産後ケア事業にも携わっている秦 万理さんです。

秦 万理さん(東向島在住)

 生まれた子たちが心豊かに成長できるようサポートし、その子たちが自分も子どもを産みたいと思えるよう地域で見守りたいという(おも)いから、産前産後の母子のこころと身体(からだ)のケアに関する活動をしています。
 助産師として、区の事業である、生後120日になるまでの赤ちゃんがいる家庭を訪問し、育児などの相談にのる「こんにちは赤ちゃん訪問事業」や「産後ケア事業」に携わっています。また、区内の子育てカフェや子育てひろば「かぁかのおうち」、児童館で妊娠期から卒乳までのお母さん向けの講座や育児相談も行っています。区の産後ケアは、ほかの自治体と比べても回数が多く、負担額も少ないので、利用される方が多いです。「かぁかのおうち」で開催している「両親学級」は、妊娠中に知っておくと良いことをたくさん学べるので、多くの方にもっと参加いただけると(うれ)しいです。産後の育児もスムーズにスタートできると思いますよ。

 JICAの海外青年協力隊で医療スタッフとしてモロッコに派遣されたことがきっかけです。たとえ医療が整っていない環境でも、「教育」がなされていれば、母子の安全が保たれることを学びました。医療が整っている日本でも、お母さん自身が自分の身体を知って、より健康な状態で次の世代を残せるように正しい知識を、お母さんやお父さんに伝えていきたいと思い、地域で産前産後ケアの活動をしています。
 人間の発育の中で、産前産後の約1,000日の期間はとても大事な期間と言われています。助産師のアドバイスは、単純に思えることでも、そのときの赤ちゃんの体重や月齢、お母さんの状態など様々な側面から考えた専門家としてのアドバイスなんです。お母さんたちには、この大事な期間に正しい知識や情報を専門家である助産師から得てもらいたいです。地域に助産師がいることを知り、より身近な存在として頼ってもらえたら嬉しいです。

 人と人とのつながりを感じる、下町なところが好きです。近所のおばあちゃんが「赤ちゃん大きくなったね」って声を掛けて足を止めてくれたり、ご近所同士が家の前でお話したりとか都心では少なくなっていると思うので、大切にしたいですね。地域で活動されている方も多くいらっしゃいますよね。次回、紹介する木下さんもですが、自分にとって当たり前のスキルをちゃんと発信して、自身がいきいきとされている方も多いと感じます。墨田区は職人カルチャーだと思うので、何かスキルを持っていたら、それを当たり前と思わずに、どんどん周りに発信していって地域とつながっていく人が増えるとよりいいな、と思います。

以前、家族で渡米された経験もある秦さん。アメリカで授乳のケアなどを行える資格を取得し、現地でも活動していました。現地の助産師とも関わり、アメリカの方が日本よりも助産師が身近な存在であると感じたそうです。

産後ケアを利用された料理研究家のお母さんたちと、妊娠中から授乳期まで安心して食べられるお菓子「ママのごほうびおやつ」をプロデュースしています。

 秦さんの助産所を利用したお母さんで、児童館等で産後ママ向けのピラティス講座を「さとみん」の愛称で開催している木下 聖実さんです。

[問合せ]広報広聴担当 電話:03-5608-6223

今月の1枚

「ぽつんと蓮の花」
【撮影】伊藤 美奈子さん

 本コーナーへの写真を随時募集しています。詳細は区ホームページをご覧ください。
[問合せ]広報広聴担当 電話:03-5608-6223

このページは広報広聴担当が担当しています。