すみだ区報2019年3月21日号

特集

すみだの桜

「墨堤」の由来と桜の歴史を知る

向島地域を洪水から守るために隅田川に築かれた堤は、浮世絵などで「隅田堤」として表現されていました。また、江戸時代中期になると、隅田川は当時流行した漢詩の中で「(ぼっ)(こう)」や「(ぼく)(すい)」と音読みで詠まれます。8代将軍徳川吉宗の時代から徐々に植桜が始まると、隅田川の堤は桜の名所として有名になり、漢詩で「墨堤」と詠まれるようになりました。墨堤のすぐそば、すみだ郷土文化資料館では、堤の名称の変化や堤への植桜などについて、浮世絵等から知ることができます。

特集展示
「桜-隅田堤から墨堤へ-」

とき3月23日(土)~6月2日(日)の午前9時~午後5時
*入館は午後4時半まで
*休館日は毎週月曜日(祝日・振替休日のときは翌日)・毎月第4火曜日

ところすみだ郷土文化資料館(向島2-3-5
費用
▼個人=100円
▼団体(20人以上)=80円
*中学生以下と身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方は無料
申込み期間中、直接会場へ
問合せすみだ郷土文化資料館 TEL:03-5619-7034

浮世絵「倭風俗 墨堤の桜」(明治26年/楊洲周延 画)
三囲神社付近でお花見を楽しむ人々。右上に描かれている提灯の点灯は、現在の墨堤さくらまつりでも楽しむことができます。
浮世絵「雪月花の内花曇」(弘化4年~嘉永5年/歌川豊国 画)
三囲神社付近にあった竹屋の渡しの船着き場から屋形船に乗り込む女性たち。船内には、お花見には欠かせない長命寺の桜もちの籠が描かれています。