すみだ区報2019年8月21日号

特集

江戸向島の至宝を初公開!
企画展 黄檗(OBAKU)(おうばく)-牛頭山弘福寺の絵画と墨蹟(ぼくせき)

概要

現在、すみだ郷土文化資料館では、企画展「黄檗-牛頭山弘福寺の絵画と墨蹟-」を開催しています。この展示は、隅田川七福神で有名な弘福寺に伝わる江戸時代の絵画や墨蹟を初めて公開する貴重なものです。知られざるすみだの歴史に触れてみませんか。

問合せ地域教育支援課文化財担当 TEL:03-5608-6310

Q1 そもそも黄檗ってなあに?

A1 日本三大禅宗のひとつで、江戸時代に伝えられた禅と文化

黄檗宗は江戸時代初期に来日した中国僧隠元隆琦(いんげんりゅうき)によって開かれました。隠元は禅だけでなく、インゲン豆や煎茶などの食文化、現在でも印刷物に多用される書体の明朝体、絵画や彫刻、建築などの私たちの生活に浸透している幅広い文化も伝えました。

Q2 弘福寺ってどんなお寺?

A2 延宝2年(1674年)、向島に開かれた黄檗宗のお寺

地元の熱い要望に応えた黄檗僧 鐵牛道機(てつぎゅうどうき)により、延宝2年(1674年)、弘福寺は現在の向島に開かれました。

弘福寺は、絵画や墨蹟を多数所蔵しており、絵画は「弘福寺所蔵絵画資料」として墨田区登録有形文化財(絵画)に登録されています。

Q3 墨蹟ってなあに?

A3 高僧の教えや人柄が伝わる書のこと

書に優れた高僧の筆跡は古くから尊ばれてきました。仏道修行として書く場合や頼まれて書く場合などがあります。「黄檗三筆」と言われる隠元や弟子の木庵性瑫(もくあんしょうとう)即非如一(そくひにょいち)の書も表装されたり、額に刻字されたりして寺院に掲げられ現在に伝わります。