すみだ区報2019年11月11日号

特集

ここには輝けるステージがある
すみだの企業で活躍する若者たち

大東印刷工業株式会社

企画制作から印刷、製本、配送までほぼ全ての工程を自社内で手がける。デザインを通じて、クライアントのビジネス課題を解決する区内きっての印刷会社。

遠藤万由さん
美術大学卒業後、就職。在学中に培った画力を生かし、現在はアートディレクター兼デザイナーとして活躍。
クライアントの要望を聞き、その場でラフを起こすスピードと、多彩にタッチを変えるテクニックを兼ね備えた入社2年目の期待の星。

成果が人の目に触れる達成感

私の仕事では、クライアントの要望や会社の方針等を勘案して、進めていくことが重要です。そのため、相手のニーズをよく聞き取り、考えを言葉で伝えていく、コミュニケーション力が求められています。

紆余(うよ)曲折することは多々ありますが、自分の手掛けたポスターなどが駅で貼り出されている光景を目にすると、達成感がありますし、社会貢献できているなと実感しますね。クライアントから新たな仕事をいただけることも、認めていただけたんだなと、とても励みなります。

明確に描けたビジョン

就職活動中は、様々な企業の説明会に行きましたが、現在の会社へ入社した決め手は、自分の将来のビジョンが明確にイメージできたことでした。もっと規模の大きい企業の説明会では、企業がどのような人材を求めているのか、自分がそこで何をすべきなのか、正直わからなかったので・・・。

それでも、入社して数年は、下請け業務や頼まれ事をこなすことがほとんどなのかと思っていました。しかし、実際は企画やレイアウト、校正、印刷といった、自分のやりたかった工程が一通りできていると感じています。

まだ入社して2年目ですが、自分が中心となって手掛けた物が世の中に出る貴重な経験ができていることも、「大企業の中の一人」とは違った魅力だと思いますし、とてもやりがいがありますね。

デザインで課題を解決したい

私は、今はデザイナーとしても働いていますが、将来的には、クライアントの課題をどのように解決すればいいかというコンセプトワークから携わる、アートディレクターの役割に重きを置いていきたいと考えています。

デザインは企業の課題を解決するものでもあり、統一感も非常に大切なので、いずれは1つのものではなく、例えば企業のノベルティ全体のデザイン等も手掛けてみたいですね。今後も、会社とクライアントの期待に応え、信頼を寄せてもらえるように、努力していきたいと思います。

来年のカレンダーの絵付け作業。手描きならではの優しい風合が伝わってくるデザインでした。