すみだ区報2020年2月11日号

文化・スポーツ

北斎名品コレクション㉛

すみだ北斎美術館に収蔵されている北斎の名品をご紹介します。

葛飾北斎「鎌倉の権五郎景政 鳥の海弥三郎保則」・卍楼北鵞「椿説弓張月巻中略図 山雄(狼ノ名也)主のために蟒蛇を噛て山中に躯を止む」

北斎は、後三年の役(1087年)での鎌倉権五郎景政と鳥海弥三郎保則の戦いを、一方、北斎の弟子である北鵞は、平安後期の武将、源 為朝を主人公とした伝奇小説「椿説弓張月」の一場面を描いています。両者が描いた人物の表情を比較すると、つりあがる眉や目、への字に引き結ばれた口などの多くの共通点が見出せますが、北鵞の作品では、より鬼気迫る表情が描かれています。

両作品は、現在開催中の企画展「北斎師弟対決!」の前期展示(3月8日まで)でご覧いただけます。