すみだ区報2021年5月1日号

特集

つながる すみだ(びと)

概要

すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人をつないでいきます。第32回は、子育て中の方が気軽に育児相談や交流ができるカフェ「ごろねのくに」を太平で運営されている錢谷聖子さんです。

錢谷聖子さん(錦糸在住)

Q. すみだでどのような活動をしていますか?

子育て中の方が気軽に立ち寄り、交流ができる場所を提供したいと思い、太平にカフェを併設した「ごろねのくに」を立ち上げ、育児支援につながる様々なイベントを開催しています。一見、普通のカフェのようですが、看護師や保育士がスタッフとして在籍しており、お客さんが抱える子育ての悩み等に対し、専門家の立場から相談に乗れることが強みです。私自身がパブリック・ヘルス(公衆衛生)の研究者でもあるため、最近の新型コロナウイルス感染症に関する話題には、正しい知識をお伝えできるように心掛けています。コロナ禍の影響で参加者全員が対面のイベントは難しいので、オンライン開催という新しい取組にも挑戦しています。先日は助産師を講師に招き、「卒乳」をテーマにした講座を開催し、オンラインも含めて6組の親子に参加していただきました。お客さんがスタッフやほかの利用者と関わる中で、子育ての疑問等が自然に解消されていくのを目にすると、この場所を作って本当に良かったと感じます。

Q. 現在の活動を始めたきっかけは何ですか?

私は元々、自分の仕事を優先して全国を飛び回るような働き方をしていました。当時、子どもがまだ小さく保育園に預けていましたが、「うちはどうしてお母さんが迎えにきてくれないの?」と泣かれてしまい、自分自身の働き方を見直すきっかけとなりました。また、これまでの仕事では看護師と関わることが多かったのですが、子どもを出産すると仕事を辞めていく方が多く、それを見る度に、もったいなく感じていました。そこで、「看護師たちが同じ子育て中の方を支援できるような仕組みを」と考え、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)上で相談ができる事業を始めました。しかし、やはり顔が見えないと難しく、直接困っている方の話を聞くことができて、利用者同士の交流の輪が広がる場所が必要だと考え、「ごろねのくに」を立ち上げました。

Q.錢谷さんは、すみだのどんなところが好きですか?

すみだは住んでいてとても快適な場所だと思います。私は京都出身ですが、昔ながらの横のつながりが強い墨田区が自分自身の生まれ育ったまちに似ていることもあり、懐かしさを感じています。良い意味でべったりしていて、私のように〝ほかの土地〞から来た人間にも優しく、快く迎えてくれる気質があると思います。 

以前、子どもが通う錦糸小学校の創立100周年行事に携わった際に、来賓の方々や町会の皆さんの仲の良さや、地元を愛する気持ちが伝わってきました。このまちの人と地域のつながりの強さを感じ、すみだって良いまちだなと心から実感した貴重な経験となりました。

現役の助産師を招いて行ったイベントの様子。「オンラインという新しい形でも交流が生まれ、参加者にとって有意義な時間となりました。」
錦糸小学校創立100周年行事で、司会として活躍されました。人前に出る役回りは「朝飯前」だそうです。

次回登場してくださるのは・・・

東向島でNPO法人子育てひろば「かぁかのおうち」の運営に携わり、多くの子育て中の方を見守ってこられた吉永道子さんです。

問合せ広報広聴担当 TEL:03-5608-6223