すみだ区報2022年7月11日号

文化・スポーツ

葛飾北斎「道成寺図(どうじょうじず)」(肉筆画)

すみだ北斎美術館(亀沢2-7-2)で開催中の特別展「北斎 百鬼見参」の見所をご紹介します。

和歌山県の道成寺に伝わる伝説をもとにした能「道成寺」を描いています。能を描いた北斎の肉筆画は、非常に珍しいものです。

伝説では自分を捨てた男を追って毒蛇となった女が、寺の鐘に隠れた男を焼き殺しますが、能はその後日譚(ごじつたん)となっており、鐘の再興を機に現れた女の霊が、僧らと攻防を繰り広げます。本図は、鬼女の面を着け蛇体に(ふん)したシテが、シテ柱に巻き付く「柱巻き」を描いています。生々しい表情の面を着けた姿は迫力があります。本図は、「北斎 百鬼見参」展の前期(7月24日まで)で展示されます。

とき8月28日(日)までの午前9時半~午後5時半
*入館は午後5時まで
問合せすみだ北斎美術館 TEL:03-6658-8936
*入館料等の詳細は、すみだ北斎美術館のホームページを参照