すみだ区報2022年10月1日号

特集

つながる すみだ(びと)

概要

すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人をつないでいきます。第47回は、創業約90年続く「若林自転車店」を営み、自転車に乗る人の安全を第一に修理などを手掛ける若林太市さんです。

若林太市さん(東向島在住)

Q. すみだでどのような活動をしていますか?

自転車の修理やメンテナンスを主に行う自転車店を営んでいます。また、区の「リサイクル自転車」の事業にも携わっています。これは、区が撤去した放置自転車で引取りがなかったものを譲り受け、整備や点検をしたうえで販売する自転車のことで、お店に入荷してもすぐに売れてしまうほど人気なんですよ。

修理やメンテナンスの際は、乗る人の安全を第一に、乗り心地も良くなるように細かくチェックしています。正しく整備されている自転車は静かに走るので、走行中に何か音がするのはどこかに異常があるサインなんです。その時はすぐに点検するようにしてください。また、サドルやハンドルを体形に合わせて少し調整するだけでも快適に乗ることができるので、何か自転車で気になる部分があったら、かかりつけ医に診てもらう感覚で、気軽にお店に持って来てくださいね。

Q. 現在の活動を始めたきっかけは何ですか?

この店は昭和10年に父が始めました。私は、高校卒業後に2年間ほどバイクの販売会社に勤め、そこで修理の基本的な技術を身に付けてから店に就職し、その後は父の技術を目で盗み、腕を磨きました。修理を手掛けて今年で53年になります。

昔は、自転車は全ての部品がバラバラの状態で納品されていたので、車輪の組立てから全部自分で行っていました。多い時には、1日に5台も組み立てることもあったんですよ。そのおかげで、自転車の構造は細部まで覚えています。今ではほとんど組み立てられた状態で納品されますが、その影響か、最近の自転車店では細かく修理できる人が少なくなっているようなんです。だから、細部まで行き届いた修理ができるのは自分の強みだと思っています。量販店などではパーツを丸ごと交換してしまうような故障でも、細かい部品単位で修理することができますよ。

私は修理することが好きなので、故障で持って来たお客さんには安易に新車の購入を勧めず、できるだけ修理してお返しするようにしています。「もったいない」という気持ちもありますからね。そうやって修理を重ねて長く乗り続け、お客さんがその自転車に愛着を持ってもらえれば、私としても(うれ)しいです。

専用の器具を使って自転車を持ち上げます。細部まで確認するには欠かせない作業です。
多くの修理道具を揃え、お客さんの様々な困り事に対応します。

Q. 若林さんは、すみだのどんなところが好きですか?

やはり、東京スカイツリー®という名所ができたのは嬉しいですね。自分の住んでいる所を人に説明するとき、「スカイツリーのある所」と言えば、すぐに分かってもらえるほど知名度があります。

そのほかにも新しい名所ができるなど、いろいろと変わり続けるすみだですが、私はこれからも変わらずに、お客さんに寄り添った修理ができる自転車店を続けていければと思っています。

次回登場してくださるのは・・・

Argentine(アルゼンチン) Tango(タンゴ)studio(スタジオ)和」でタンゴダンスを教え、本場のタンゴの魅力を広める桑原和美さんです。

問合せ広報広聴担当 TEL:03-5608-6223