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更新日:2021年5月25日
中学生議員からの質問
私は、今回の事前学習で、北斎と関連事業について初めて深く学ぶことができました。今回の事前学習で感じたことがあります。それは、「歴史をよく知らない人からしたら、北斎と関連事業の内容は理解できるのだろうか」ということです。そこで私は、歴史に詳しくない人でも北斎について知ってもらうためにはどうしたらよいかを考えました。
まず、私は歴史に詳しくない人の中でも、特に保育園児などの幼い子供達に、北斎について知ってもらうことが重要だと思っています。その理由は、私自身が幼い頃、周りの大人から北斎のダイナミックかつ繊細な所や、世界中の人々の心を打つ独特な力、200年経っても多くの人を飽きさせない魅力など、教えてもらった北斎の様々なすばらしさを今でも覚えているからです。つまり、幼い頃に北斎について知ってもらうことで「墨田の北斎!」というイメージをもち、地域への愛着が高まっていくのではないかと考えました。みんなの地域への愛着が高まっていくことで、地域力はどんどん強くなっていくと思います。
しかし、それを行うにはある問題があります。それは、どのような手法で分かりやすく、印象に残る方法で北斎について教えるのかということです。そのため、私の身近にいる保育園児がどのようなものに関心を持っているのかを検証してみました。すると、毎晩「絵本」を読む、そして、ほぼ毎日「ぬり絵」をし、「ぬり絵」が大好きだという2つのことが分かりました。そこから、北斎をモチーフにしたキャラクターを私たち中学生が提案し、作成し、北斎の一生を分かりやすくした絵本を作り、幼い子供達が多く集まる施設に寄贈してみてはどうかと考えました。
さらに、そのキャラクターや北斎の作品を幼い子でもぬれるような簡単にした作品のぬり絵を作り、無料ダウンロードできるようにする方法も考えました。それを行うには専門的な知識が必要になることや、かなりの費用がかかるという課題もあります。でも、取り組みを続けることで墨田に住む子供達が歴史に詳しくない方々や日本を訪れた人々に、私の大好きな北斎を後々発信してくれることでしょう。それは多くの人に墨田区を知ってもらうことにもつながります。
この提案に対する区の考え方を伺いたいと思います。
区長からの答弁
ただいまのご質問にお答えします。
世界的な絵師である葛飾北斎は、今から、ちょうど260年前にすみだの地で生まれました。北斎の作品は、日本だけではなく、世界でも高い評価を得ています。そこで、郷土の偉人、北斎を顕彰し、地域の皆さんに愛着を深めていただくために、「すみだ北斎美術館」を平成28年11月に開設しました。
美術館では、より多くの児童の皆さんに北斎を知ってもらうため、区内の小学校に学芸員を派遣し、北斎の絵をお手本にして、実際に描いてもらうなどの出前授業を実施しています。また、小学生、中学生の皆さんが、美術館に見学に来られた時には、学芸員が北斎の作品を解説したり、北斎とすみだの関わりなどを紹介したパンフレットを配布したりしています。これらの事業を通して、すみだと北斎への愛着を高めていこうと日々取り組んでいるところです。
ご提案のあった「北斎をモチーフにしたキャラクターの作成や幼児向けの絵本、塗り絵の作成」は大変素晴らしいものであり、美術館で行っている出前授業の取り組みとも合いますので、キャラクターデザインなどの具体的なご提案があれば、すみだ北斎美術館としても、協力します。
ご提案の「幼い頃に北斎について知ることで、「すみだの北斎!」というイメージを持ち、地域への愛着が高まっていくのではないか」とのお考えは、幼い頃の体験をもとにしており、大変説得力があり、私も大いに共感します。
同じような体験を、多くのお子さんにしてもらい、「世界中の人々の心を打つ北斎のダイナミックかつ繊細な画風」や「200年経っても多くの人を魅了する作品の素晴らしさ」を大勢の方に知ってもらい、地域への愛着を深めていただき、地域力の向上につなげていきます。これからも、北斎の魅力を自らの言葉で発信し、応援してもらえるよう、よろしくお願いします。
以上で、ご質問に対する答弁を終わります。
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