○墨田区ボランティア保険実施要綱

昭和60年3月26日

59墨総総発第235号

(目的)

第1条 この要綱は、ボランティア活動中に発生した事故に対処するため、ボランティア及びボランティア団体(以下「ボランティア等」という。)を対象とするボランティア保険(以下「本保険」という。)に係る必要事項を定め、もつて区民のボランティア活動の健全な発展を図るとともに、区民の福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) ボランティア ボランティア団体に所属しボランティア活動を行う者又はボランティア活動を行う個人で区内に活動の拠点を置くものをいう。

(2) ボランティア団体 ボランティア活動を行う団体で、区内に活動の拠点を置くものをいう。

(3) ボランティア活動 ボランティアが報酬(実費弁償は除く。)を受けないで自主的かつ自発的に第三者に対して行う公益性のある奉仕活動をいい、その範囲は次に掲げるとおりとする。

 高齢者、児童、心身障害者、病弱者等に対する援助活動

 青少年又は成人に対して行われる社会教育活動

 道路、公園、河川等の公共施設の整備、清掃、美化活動

 防災、防犯、交通安全活動

 その他これらに準じるものとして区長が特に必要と認める活動

(保険契約の締結)

第3条 区長は、ボランティア等を被保険者として、本保険契約を損害保険会社(以下「保険会社」という。)と締結する。

(保険料)

第4条 本保険の保険料は、区の負担とする。

(補償の種類)

第5条 本保険の補償の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。

(1) 損害賠償責任補償

ボランティアが、ボランティア活動中における不測の事故により、当該活動の参加者又は第三者の身体又は財物に損害を与えたことにより、ボランティア等が法律上の損害賠償責任を負つた場合にこれを保険の限度で補償する。

(2) 傷害補償

ボランティアが、ボランティア活動中に急激かつ偶然な外来の事故で死亡し、又は負傷した場合に、これを保険の限度で補償する。

(補償の限度額)

第6条 本保険の補償の限度額は、次の表に掲げるとおりとする。ただし、損害賠償責任補償のうち「保管物賠償」については、5,000円以下は免責とする。

種別

限度額

責任補償

損害賠償

対人賠償

(1事故につき)5億円

対物賠償

保管物賠償

(1事故につき)300万円

傷害補償

死亡保険金(事故発生の日から180日以内にその事故による傷害が原因で死亡したとき。)

(1人につき)200万円

後遺傷害保険金(事故発生の日から180日以内にその事故による傷害が原因で後遺傷害が生じたとき。)

(1人につき)6万円から200万円の範囲

入院保険金(入院日数180日を限度とする。)

(1人につき)日額 3,000円

通院保険金(通院日数90日を限度とし、平常の業務又は生活に支障がない程度に治癒した時以後の通院については、保険金の支払いの対象としない。)

(1人につき)日額 2,000円

(適用除外事項)

第7条 本保険は、次の各号に掲げる事故等については、適用しない。

(1) 戦争、変乱、暴動、労働争議等の政治的又は社会的騒じように起因して発生した事故

(2) 地震、噴火、洪水、津波その他の自然現象に起因して発生した事故

(3) 当該ボランティア等の故意により発生した事故

(4) 本保険の補償と同様な他の公的保障制度の適用を受ける事項

(5) その他本保険契約により、保険金の支払いができないこととされている事項

第8条 削除

(保険期間)

第9条 本保険の保険期間は、5月1日から翌年の5月1日までとする。

(事故報告書)

第10条 ボランティア等は、ボランティア活動中に本保険に該当すると認められる事故が発生したときは、速やかに事故報告書(別記様式)を区を経由して保険会社に提出しなければならない。

(審査機関)

第11条 区長は、前条の事故報告書が提出されたときは、当該事故がボランティア活動中の事故であるかどうかを判定するために必要がある場合は、別に定める墨田区ボランティア保険審査委員会に諮るものとする。

(保険金の請求手続)

第12条 損害賠償責任保険金は、ボランティア等と被害者との間で、損害賠償に係る法律上の問題がすべて解決した後、ボランティア等が保険会社に請求し、受領するものとする。ただし、ボランティア等は、被害者との間で示談等を行う場合は、あらかじめ保険会社の承認を得るものとする。

2 前項ただし書の承認を得ずに示談を行つたときは、損害額の一部又は全部が補償の適用外となる場合があるものとする。

3 傷害保険金については、ボランティア又はその相続人が第1項に準じて処理するものとする。

(他の保険等の取扱い)

第13条 本保険以外の保険等から損害賠償金が支払われるときは、損害賠償責任額が当該損害賠償金の額を超える場合に、その差額を本保険から支出する。

(保険金の請求及び支払状況の報告)

第14条 保険会社は、保険金の請求・支払状況をその都度、区長に報告するものとする。

2 区長は、保険金の請求・支払等について、保険会社及びボランティア等に対し必要に応じ報告を求めることができる。

(所管部課)

第15条 第10条に規定する事故報告書経由事務は、当該ボランティア等と関連のある部課において処理するものとする。

2 本保険に関する保険会社との折衝及び所管部課との調整については、総務部総務課において処理する。

この要綱は、昭和60年4月1日から施行する。

1 この要綱は、平成10年5月1日から施行する。

2 この要綱による改正後の墨田区ボランティア保険実施要綱第6条の規定は、平成10年5月1日午後4時以降に発生した事故から適用する。

この要綱は、平成29年4月1日から適用する。

別記様式 省略

墨田区ボランティア保険実施要綱

昭和60年3月26日 墨総総発第235号

(平成29年3月31日施行)