○墨田区区民交通傷害保険事業要綱
平成13年12月25日
13墨地自第643号
(目的)
第1条 この要綱は、区民が交通事故による災害を受けた場合の救済のための保険(以下「交通傷害保険」という。)、日本国内において被保険者が、自転車の所有、使用及び管理に起因して、他人に死亡、障害等を負わせ、又は他人の財物を損壊したことにより法律上の損害賠償責任を負った場合の負担軽減のための保険(以下「自転車賠償責任保険」という。)及び被保険者が犯罪被害又はひき逃げによる被害事故により被った逸失利益、精神的損害等を補償する保険(以下「被害事故補償保険」という。)について必要な事項を定め、もって区民の生活の安定と福祉の増進に寄与することを目的とする。
(事業の方法等)
第2条 交通傷害保険、自転車賠償責任保険及び被害事故補償保険は、墨田区が保険契約者となり、この保険の加入者を被保険者、区長が指定する保険会社(以下「指定保険会社」という。)を保険者とする区民交通傷害保険(以下「保険」という。)の方法により行う。
(保険の対象)
第3条 交通傷害保険は、次に掲げる交通事故を対象とする。この場合において、外国で生じた交通事故を含むものとする。
(1) 被保険者が搭乗している交通機関の衝突、墜落、転覆、火災、爆発及びこれに類する事故
(2) 被保険者が搭乗している交通機関からの転落
(3) 被保険者が搭乗していない場合に、運行中の交通機関との衝突、接触及びこれに類する事故
2 自転車賠償責任保険は、日本国内において、被保険者が、自転車の所有、使用及び管理に起因して、他人に死亡、障害等を負わせ、又は他人の財物を損壊したことにより法律上の損害賠償責任を負うこととなった事故を対象とする。
3 被害事故補償保険は、次に掲げる事故を対象とする。この場合において、外国で生じた事故を含むものとする。
(1) 人の生命又は身体を害する意図をもって行われた犯罪行為による被害事故
(2) 被保険者の、生命又は身体を害する交通事故で、その事故を生じさせた自動車等の運転者その他の搭乗者の全員が、被保険者の救護、警察への報告等の必要な措置を行わずにその事故の現場を去った場合等の被害事故
(交通機関)
第4条 前条第1項に規定する交通機関とは、次に掲げるものをいう。
(1) 自動車、原動機付自転車、自転車、身体障害者用車いす、荷車、馬車、人力車、そり及びトロリーバス
(2) 電車(路面電車を含む。)、汽車、気動車、モノレール、ロープウェイ及びケーブルカー
(3) 船舶及び航空機
(対象外の交通事故)
第5条 第3条第1項の規定にかかわらず、次に掲げる交通事故は、保険の対象としない。
(1) 保険加入者又は保険受取人の故意又は重大な過失による交通事故
(2) 被保険者の自殺行為、犯罪行為又は闘争行為による交通事故
(3) 被保険者が法令に定められた運転資格を持たないで運行したことにより生じた交通事故
(4) 飲酒又は麻薬、大麻、あへん、覚せい剤、シンナー等の影響により正常な運転ができないおそれのある状態で自動車又は原動機付自転車を運転している間に生じた事故
(5) 交通機関の運行とは直接因果関係がない事故
(6) 地震、噴火又は津波に起因する交通事故
(7) 戦争、内乱又は暴動に起因する交通事故
(8) 道路以外の場所での、競技、競争、興行、訓練又は試運転のために搭乗している場合の交通事故
(9) 被保険者の脳疾患、疾病又は心神喪失による交通事故
(10) 交通事故による症状が頚部症候群又は腰痛であるもののうち、他覚症状がないもの
(11) 前各号に定めるもののほか、これらに類するもの
2 第3条第2項の規定にかかわらず、次に掲げる事故は、保険の対象としない。
(1) 被保険者の故意による事故
(2) 地震、噴火又は津波に起因する事故
(3) 戦争、内乱又は暴動に起因する事故
(4) 職務遂行に直接起因する事故
(5) 同居の親族に対する事故
(6) 心身喪失に起因する事故
(7) 他人から借りるか、又は預かった財物に対する事故
(8) 前各号に定めるもののほか、これらに類するもの
(加入の資格)
第6条 保険に加入することができる者は、墨田区の住民基本台帳に記録されている者及び区内の企業に勤務する者(以下「在勤者」という。)とする。
2 前項の申込みに際しては、保険料を納入しなければならない。
3 自転車賠償責任保険は、交通傷害保険の特約保険とし、自転車賠償責任保険の単独加入はできないものとする。
4 交通傷害保険のうち、自転車賠償責任保険と併せて加入しなければならないものについては、単独加入できないものとする。
5 被害事故補償保険は、交通傷害保険の特約保険であるため、被害事故補償保険の単独加入はできないものとする。
(団体加入)
第9条 構成員10人以上の団体で保険に加入した場合には、当該加入団体は、団体が支払った保険料の8%の金額を区長に対し報奨金として請求することができる。
(保険加入申込期間)
第11条 保険加入申込期間は、毎年2月1日から3月31日までとする。
(保険料)
第12条 保険料は、500円、1,200円、2,000円及び3,300円の4種類とし、自転車賠償責任保険に係る保険料は1,000円とする。なお、被害事故補償プラン事故補償保険料は交通傷害保険料に含まれるものとする。
(保険期間)
第13条 保険期間は、保険加入のあった年の4月1日から翌年の3月31日までとする。
2 前項の場合において、区長は、区民交通傷害保険加入者台帳又はその写し及び区民交通傷害保険団体加入申込書を指定保険会社に送付する。
2 自転車賠償責任保険の保険金の範囲は、次に掲げるものに限る。
(1) 被保険者が被害者に支払うべき損害賠償金
(2) 被保険者が第三者に対する請求権を保全し、若しくは行使するため、若しくはその他の損害を防止し、若しくは軽減するために要した必要な費用又は有益な費用
(3) 前号の損害を防止し、若しくは軽減するために必要又は有益と認められる手段を講じた後、被保険者に損害賠償責任がないと判明した場合の被保険者が被害者のために支出した応急手当、護送その他緊急措置に要した費用であらかじめ指定保険会社(指定保険会社が複数あるときは、これらのうちから区長が特定する保険会社。以下同じ。)の書面による同意を得た費用
(4) 被保険者が指定保険会社の書面による同意を得て支出した訴訟費用、弁護士報酬又は仲裁、和解若しくは調停に要した費用
(5) 指定保険会社による損害賠償請求の解決に協力するために被保険者が支出した費用
3 自転車賠償責任保険の保険金の支払額は、次に掲げる金額の合計額とする。
(1) 1回の事故につき、損害賠償金が保険証券に記載された免責金額を超過するときは、その超過した額。ただし、1回の事故につき1億円を支払の限度とする。
4 被害事故補償保険の保険金は、保険加入者が被害事故によって受けた災害の程度に応じ、別表に定める額とする。ただし、保険期間内での1被保険者に対する保険金額は、600万円を限度とする。
5 被害事故補償保険の保険金は、当該保険の約款に規定する算定基準により損害額を算出し、次に掲げる項目に該当する場合は、その金額を保険金額から差し引いて支払うものとする。ただし、別表に定める保険金額を限度とする。
(1) 自賠責保険からの給付
(2) 対人賠償保険(共済)からの給付
(3) 加害者等から取得した賠償金
(4) 労働者災害補償制度による給付
(5) 犯罪被害者等給付金の支払等による犯罪被害者等の支援に関する法律(昭和55年法律第36号)からの給付
(保険金の請求)
第16条 保険加入者が、別表に規定する災害の程度の交通災害(自転車賠償責任保険に係る事故の場合を含む。以下同じ。)を受けた場合で、保険金の請求をしようとするときは、速やかに指定保険会社に連絡しなければならない。
2 前項に規定する連絡があった場合には、指定保険会社は、指定保険会社が定める保険金請求書を請求者に送付しなければならない。
3 請求者は、前項の保険金請求書に所定の事項を記入し、次に掲げる書類を添付して、請求しなければならない。
(1) 加入者証の写し
(2) 次に掲げる交通事故証明書
ア 交通災害が第4条第1号に掲げる交通機関に起因する事故の場合は、自動車安全運転センター法(昭和50年法律第57号)に定める自動車安全交通センターの発行する交通事故証明書
ウ 交通事故証明書が受けられないときは、第三者の証明書
(3) 医師の交付する診断書
(4) 保険加入者が自動車又は原動機付自転車を運行中に災害を受けた場合には、加入保険者の運転免許証の写し
(5) 別表に定める第1級の重度障害で保険金を請求する場合は、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)に規定する医師の診断書
(6) 前各号までに定めるもののほか、保険会社が必要とする書類
4 交通災害を受けた保険加入者が未成年である場合には、親権者又は未成年後見人が請求するものとする。この場合には、前項に定める書類のほかに、保険加入者と請求者との関係を証する書類を提出しなければならない。
(1) 保険加入者と請求者との関係を証する書類
(2) 死体検案書又は死亡診断書
(1) 死亡保険金 被保険者が死亡したとき。
(2) 後遺障害保険金 被保険者に後遺障害が生じたとき、又は事故の発生の日から起算して180日を経過したときのいずれか早いとき。
(3) 医療保険金 被保険者が平常の業務に従事すること、若しくは平常の生活をすることができる程度に治癒したとき、又は事故の発生の日から起算して6か月を経過したときのいずれか早いとき。
2 指定保険会社は、前項の規定により保険金の支払をしたときは、区長に保険金支払の内容事項を記載した文書を送付しなければならない。
(補則)
第21条 この要綱に定めるもののほか、区民交通傷害保険事業の実施に関して必要な事項は、地域力支援部長が別に定める。
付則
(施行期日)
1 この要綱は、平成14年4月1日から適用する。
(事業開始に伴う特別措置)
2 事業開始に伴い、次の各号に掲げる事項について、特別措置をとることとする。
(1) 加入申込及び保険期間の特別措置
第11条の規定にかかわらず、平成14年度については、保険加入の申込みは、平成15年2月28日までできるものとする。
(2) 特別措置における保険料
前号の場合において、保険期間は、加入を受付けた日の属する月の翌月1日から平成15年3月31日までとし、保険料は、保険期間に応じ下表のとおりとする。
保険期間 | 保険料 | ||
A | B | C | |
平成14年5月1日から平成15年3月31日まで | 550円 | 1,100円 | 2,200円 |
平成14年6月1日から平成15年3月31日まで | 500円 | 1,000円 | 2,000円 |
平成14年7月1日から平成15年3月31日まで | 450円 | 900円 | 1,800円 |
平成14年8月1日から平成15年3月31日まで | 400円 | 800円 | 1,600円 |
平成14年9月1日から平成15年3月31日まで | 350円 | 700円 | 1,400円 |
平成14年10月1日から平成15年3月31日まで | 300円 | 600円 | 1,200円 |
平成14年11月1日から平成15年3月31日まで | 250円 | 500円 | 1,000円 |
平成14年12月1日から平成15年3月31日まで | 200円 | 400円 | 800円 |
平成15年1月1日から平成15年3月31日まで | 150円 | 300円 | 600円 |
平成15年2月1日から平成15年3月31日まで | 100円 | 200円 | 400円 |
平成15年3月1日から平成15年3月31日まで | 50円 | 100円 | 200円 |
A欄、B欄及びC欄に規定する保険料で加入した場合の保険金については、別表中「保険料600円に対する保険金額」の欄、「保険料1,200円に対する保険金額」及び「保険料2,400円に対する保険金額」の欄がそれぞれ適用されるものとする。
(3) 金融加入の取扱
(4) 保険料の払込
第14条の規定にかかわらず、平成14年4月1日から平成15年2月28日までに納入された保険料については、区長は、納入された日の翌月の15日までに保険料を払い込まなければならない。
(5) 平成15年度分の特別措置
第11条の規定にかかわらず、保険期間が平成15年4月1日から平成16年3月31日までの保険について、平成15年1月1日以降加入申込みをすることができる。
付則
この要綱は、令和4年2月1日から適用する。
付則
1 この要綱は、令和6年2月1日から適用する。
2 この要綱による改正後の墨田区区民交通傷害保険実施要項第12条の規定は、この要綱の適用の日以後に保険加入の申込みを行う際の保険料について適用し、同日前に保険加入している者に係る保険料については、なお従前の例による。
付則
この要綱は、令和7年2月1日から適用する。
別表
◆保険コース、保険料及び保険金額(万円)
等級 | 交通傷害事故におけるケガの程度 | 保険コース | |||
X | A | B | C | ||
500円 | 1,200円 | 2,000円 | 3,300円 | ||
1 | 死亡又は重度障害 | 35 | 150 | 350 | 600 |
2 | 180日以上の継続入院治療 | 10 | 34 | 60 | 120 |
3 | 90日以上の 〃 | 7 | 23 | 35 | 65 |
4 | 60日以上の 〃 | 5 | 15 | 23 | 35 |
5 | 治療期間180日以上かつ治療実日数90日以上 | 4 | 9 | 13 | 20 |
6 | 〃 90日以上〃 45日以上 | 3 | 7 | 10 | 15 |
7 | 〃 30日以上〃 15日以上 | 2 | 4 | 6 | 10 |
8 | 〃 15日以上〃 7日以上 | 1 | 2 | 3 | 5 |
9 | 治療期間15日未満または治療実日数7日未満 | 0.5 | 1 | 2 | 3 |
◆被害事故補償保険金額(万円)
死亡 | 後遺障害1級 | 後遺障害2級 | 後遺障害3級 | 後遺障害4級 | |
保険金額 | 600 | 600 | 534 | 468 | 414 |
様式 省略