○墨田区コインオペレーションクリーニング営業施設衛生指導要綱

昭和60年3月23日

59墨保健発第1626号

(目的)

第1条 この要綱は、墨田区におけるコインオペレーションクリーニング営業施設の構造設備及び衛生管理並びにその適正な利用方法等の周知に関し、営業者が遵守すべき事項を定めることにより、コインオペレーションクリーニング営業施設の適切な管理運営を図り、もつて、公衆衛生の維持及び向上に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) コインオペレーションクリーニング営業 洗濯機、乾燥機等の洗濯に必要な設備(共同洗濯設備として病院、寄宿舎等の施設内に設置されているものを除く。)を設け、これを一般に利用させる営業をいう。

(2) 営業者 コインオペレーションクリーニング営業を営む者をいう。

(3) 営業施設 営業者がコインオペレーションクリーニング営業を営むために設ける施設をいう。

(構造設備等の基準)

第3条 営業施設の構造設備基準は、次に定めるところによるものとする。

(1) 営業施設は、隔壁等により外部と区分され、かつ、外部からの見通しの容易な構造であり、他の営業施設及び居住施設等と区画されていること。

(2) 営業施設は、設置する洗濯機及び乾燥機の台数並びにこれらに応じた利用者数及び付帯設備を勘案して、利用者の作業等に支障のない広さを有していること。

(3) 採光、照明及び換気が十分行える構造であること。

(4) 乾燥機、給湯設備等による燃焼ガス等を戸外に排出できる構造であること。

(5) 床面及び腰張りは、不浸透性材料を使用したものであることとし、かつ、床面は、排水のための適当なこう配及び排水口を有し、清掃が容易に行える構造であること。

(6) 手洗設備を備えていること。

(7) 水洗いにより洗濯する機械(以下「ランドリー用洗濯機」という。)を設置する営業施設には、給湯設備(60℃以上の温湯の給湯が可能なもの)を備えていること。

(8) 有機溶剤を用いて洗濯する機械(以下「ドライクリーニング用洗濯機」という。)を設置する営業施設は、次によること。

 ドライクリーニング用洗濯機は、密閉式のものであり、かつ、有機溶剤回収装置付のものであること。

 全体換気設備又は局所排気設備を備えることとし、その位置については、換排気効率及び周辺に及ぼす影響について、十分配慮した適正な箇所に設けること。

(9) 便所を設ける場合は、洗濯を行う場所と隔壁等により区画されていること。

(10) 食品の自動販売機等、直接洗濯に関係のない機器を備える場合は、利用者の洗濯作業に支障のない場所に設けること。

(11) 廃棄物を入れる専用の容器を備えていること。

(衛生管理責任者等)

第4条 

(1) 営業者は、営業施設を衛生的に管理させるため、各営業施設ごとに当該営業施設に常駐し、又は近隣に所在し管理の業務ができる者を衛生管理責任者として定めるものとする。ただし、ドライクリーニング用洗濯機を設置する営業施設については、衛生管理責任者の外、有機溶剤の性質及び取扱い等に関する知識、技能を有する者を有機溶剤管理責任者として定めるものとする。(衛生管理責任者がこれを兼ねることを妨げない。)

(2) 衛生管理責任者及び有機溶剤管理責任者は、営業施設の衛生確保に必要な措置を講ずるとともに、利用者に対し、第6条に掲げる事項に関し、適切な指導、助言を行うこと。

(3) 有機溶剤管理責任者は、洗濯機中の溶剤の調整、気化溶剤の漏出防止の点検等、有機溶剤の管理及び室内環境の適正な維持に必要な業務を行うこと。

(4) 営業者は、衛生管理責任者の氏名及び連絡先を営業施設内の見やすい場所に掲示し、利用者の要請に速やかに対応できるようにしておくものとする。

(衛生上講ずべき措置)

第5条 営業者が講じなければならない衛生上必要な措置は、次のとおりとする。

(1) 営業施設内は、毎日清掃し、その清潔保持に努めること。

(2) 営業施設内外は、常に排水が良好に行われるよう保持すること。

(3) 営業施設内外は、ねずみ、昆虫等の生息しない状態に保持すること。

(4) 営業中の施設は、採光、照明を十分にし、常に適正な照度維持に努めること。

(5) 営業中の施設は、換気を十分にすること。

(6) 換気設備は、適宜、点検及び清掃を行うこと。

(7) 洗濯機、乾燥機等の機械設備は、常に保守点検を行い、正常に作動するよう整備しておくこと。

(8) 洗濯機、乾燥機、容器等の洗濯物が接触する部分及び洗濯機、乾燥機等のふた、扉のとつ手等、利用者が常に接触する部分は、毎日洗浄又は清掃を行うほか、適宜、塩素剤、殺菌作用のある界面活性剤等の消毒液を使用して消毒を行うこと。

(9) 洗濯機の回転翼、乾燥機内のフィルター等は、適宜、取り外して、糸くず、汚物の除去及び洗浄を行うこと。

(10) 清掃用具及び消毒薬品は、専用の場所又は容器に保管すること。

(11) 乾燥機の乾燥温度を常に点検し、所定の温度維持に努め、事故防止に留意すること。

(12) 手洗い設備及びランドリー用洗濯機の用水は、清浄なものであること。(水道法に基づく水質基準に適合する水であることが望ましい。)

(13) ドライクリーニング用洗濯機を設置する営業施設については、前各号のほか、次の措置を講ずること。

 ドライクリーニング用の有機溶剤は、清浄なものを使用し、洗浄効果を保持するため、常に洗剤濃度を適正に調整すること。

 溶剤の清浄化のために使用されているフィルターは、適宜、新しいものに交換すること。

 使用済のフィルター等、有機溶剤を含有するものを廃棄する場合は、専用のふた付き容器に納め、適正に処理すること。

 ドライクリーニング用洗濯機から有機溶剤が漏出することがないよう、常に点検整備すること。

 気化した有機溶剤の戸外への排出及び漏出した有機溶剤の回収に努めること。

 有機溶剤は、必ず密閉容器に入れ、専用の保管庫に収納し、施錠の上保管すること。

(利用方法等の周知)

第6条 営業者は、利用者に営業施設の利用方法等について周知させるため、次に掲げる事項を営業施設内の見やすい場所に掲示するものとする。

(1) 洗濯機、乾燥機、給湯設備の使用方法に関すること。

(2) 洗濯物の種類及び素材に応じた洗濯又は乾燥に当たつての留意事項に関すること。特に、油の付着した洗濯物の乾燥については、次に掲げる事項

 事前に十分油を除去すること。

 過大な詰め込みをしないこと。

 乾燥し過ぎないこと。

 乾燥後、十分熱を放散してからしまうこと。

(3) ドライクリーニング用洗濯機を設置する営業施設にあつては、使用有機溶剤の種類、当該有機溶剤の人体に及ぼす作用及びドライクリーニング用洗濯機の取扱い上の留意事項に関すること。

(4) 洗濯前後の手指の洗浄に関すること。

(5) 営業施設の汚損防止に関すること。

(6) 伝染性の疾病(営業施設を利用することにより他の利用者に伝染するおそれがあるものに限る。)にかかっている者又はその者に接触した者が着用した衣類等の洗濯の禁止に関すること。

(7) し尿の付着したおむつ、運動靴、動物の敷物等の洗濯の禁止に関すること。(これらを専用に洗濯するための洗濯機を設置している場合を除く。この場合は、その旨を記載すること。)

(8) その他営業施設の衛生保持及び安全確保のために利用者に協力を求め、又は要請すべき事項に関すること。

(開設届出等)

第7条 

(1) 営業施設を開設した者は、速やかに墨田区保健所長(以下「保健所長」という。)に、別記第1号様式による営業施設開設届を提出するものとする。

(2) 前号の届出事項に変更を生じたとき又は当該営業施設を廃止したときは、速やかに別記第2号様式による営業施設変更届又は別記第3号様式による営業施設廃止届を保健所長に提出するものとする。

(3) 保健所長は、別記第4号様式による営業施設台帳を作成し、これを整理保管するものとする。

(保健所長による指導)

第8条 保健所長は、営業施設の施設環境を適正に維持するために営業者が遵守すべき措置について、この要綱に定める基準が満たされるよう指導するものとする。

(補則)

第9条 この要綱の実施に関し、必要な事項は、別に定める。

この要綱は、昭和60年4月1日から施行する。

この要綱は、平成12年4月1日から施行する。

別記様式 省略

墨田区コインオペレーションクリーニング営業施設衛生指導要綱

昭和60年3月23日 墨保健発第1626号

(昭和60年4月1日施行)