○墨田区東墨田地区道路整備事業の施行に伴う移転資金融資あっせん要綱
昭和62年9月30日
62墨都開第108号
(目的)
第1条 この要綱は、東墨田地区道路整備事業の施行に伴い移転等が必要となった者に対し、移転資金の融資をあっせんすることにより、その者の生活再建を助成し、かつ、自主的な移転を促進し、もって当該道路整備事業の円滑な推進を図ることを目的とする。
(1) 道路整備事業 区が施行する東墨田地区環境改善計画に基づく道路整備事業をいう。
(2) 移転資金 移転等に必要な建物の購入、新築、改造及び借入れ並びに土地の購入、借入等の代替不動産の取得のための資金をいう。
(3) 補償契約 道路整備事業の施行に伴う土地若しくは物件の買収又は補償に関する契約をいう。
(4) 移転補償金 補償契約に基づく買収代金及び補償金のうち次に掲げるものをいう。
ア 土地の買収代金
イ 残地補償金又は残借地補償金
ウ 物件移転補償金及び動産移転補償金
エ 借家人補償金
オ 仮住居補償金
カ 移転雑費補償金
(5) 指定金融機関 区と移転資金融資あっせんに関する契約を締結した金融機関をいう。
(6) 1単位と認められるべき世帯員 夫婦、親子、兄弟等で、通常一体となって移転等を行うものをいう。
第3条 削除
(融資あっせんの対象者)
第4条 移転資金の融資あっせんを受けることができる者は、次に掲げる要件を備えた者とする。
(1) 移転資金の自力による調達が困難であると認められること。
(2) 融資金元利の償還について十分な能力を有すること。
(3) 特別区民税、市町村民税及び事業税を滞納していないこと。
(4) 移転補償金に関する補償契約を締結し、契約締結後1年を経過していないこと。
(5) 連帯保証人を1名付すことができること。
3 補償契約締結時において、1単位と認められるべき世帯員のうちに、補償契約の対象となるべき者が複数あるときは、これらの者を1件の融資あっせんの対象とみなす。
(融資あっせんの限度額等)
第5条 融資あっせんの額、利率、期間及び償還方法は、次のとおりとする。
(1) 融資額 移転補償金の2分の1(これに10万円未満の端数があるときは、当該端数を切り上げて計算した額とする。)以内の額。ただし、1,000万円を限度とする。
(2) 融資利率 年4%
(3) 融資期間 20年以内(元金据置期間1年を含む。)
(4) 償還方法 融資金を交付した日(中間金の交付を受けた場合は、残金の交付を受けた日とする。)の属する月の翌月から元利均等月賦償還。ただし、融資金元金の償還を1年間据え置くことができる。また、償還期間前であっても、融資金残額を繰り上げて償還することができる。
(融資あっせんの申込み)
第6条 移転資金の融資あっせんを受けようとする者(以下「申込人」という。)は、補償契約を締結した日から1年以内に、移転資金融資あっせん申込書(第1号様式)に、次に掲げる書類を添付して区長に提出しなければならない。
(1) 世帯全員の住民票の写し又は登記事項証明書(履歴事項証明書に限る。)
(2) 特別区民税、市町村民税及び事業税の領収書の写し又は納税証明書
(3) 取得しようとする代替不動産の内容を証する書類
(4) 源泉徴収票又は確定申告書の写し等、融資金元利の償還能力が確認できる書類
(5) 第10条第1項に規定する連帯保証人の要件を備えていることを証する書類
(融資あっせんの決定等)
第7条 区長は、融資あっせんの申込みを受けたときは、その内容について審査し、速やかに融資あっせんの可否を決定するものとする。
(融資契約の締結等)
第8条 前条第4項の規定により融資あっせん決定通知を受けた者は、通知を受けた日から1か月以内に指定金融機関と融資契約を締結しなければならない。
3 指定金融機関と融資契約を締結した者は、契約を締結した日から1か月以内に代替不動産の売買契約又は工事請負契約を締結しなければならない。
4 融資契約を締結した者は、融資契約を締結した日から1年以内に移転等を完了しなければならない。ただし、区長が特に認めたときは、この限りでない。
3 中間金の交付を受ける者は、移転資金融資工事確認申請書(第7号様式)に、次の書類を添えて区長に提出し、その確認を受けなければならない。
(1) 建築確認書(写)
(2) 工事請負契約書(写)
(連帯保証人の要件)
第10条 第4条第1項第5号に掲げる連帯保証人は、次の要件を備えていなければならない。
(1) 補償する債務について十分な支払能力を有すること。
(2) 特別区民税、市町村民税及び事業税を滞納していないこと。
(3) 現にこの移転資金の融資を受けていないこと。
(4) 現にこの移転資金の連帯保証人となっていないこと。
(5) 60歳未満であること。
2 区長が特別の理由があると認めるときは、連帯保証人について、前項各号の一部を適用しないことができる。
(担保及び担保保全等)
第11条 移転資金の融資を受ける者は、融資金により取得する不動産(融資金により取得する不動産だけでは十分に担保されない場合には、自己の所有する他の不動産を含む。)の全部又は一部に、指定金融機関のために第1順位の抵当権を設定するものとする。ただし、他の公的資金を借り、当該公的資金のために第1順位の抵当権を設定しなければならないと認めるときは、第2順位とすることができる。
2 移転資金の融資を受ける者は、担保として提供した建物について、融資金の償還完了に至るまでの間継続して火災保険契約を締結し、かつ、当該保険金請求権について、指定金融機関のために質権を設定するものとする。この場合における設定順位は、前項の規定を準用する。
3 移転資金の融資を受ける者は、前項の火災保険契約のほかに、他の火災保険契約を締結しようとするときは、あらかじめ書面により、指定金融機関の承認を受けなければならない。
4 火災保険事故が発生したときは、指定金融機関は、当該保険金を受領し、これを第5条の規定にかかわらず債務の弁済に充当することができる。
(利子補給)
第12条 区長は、指定金融機関に対して、第5条第2号に定める融資利率と指定金融機関と協議して定める率との差を、利子補給するものとする。
2 前項に規定する利子補給は、指定金融機関が融資した融資金の毎月末日現在の融資残額(当初償還計画に基づく融資残額)に対し、利子補給率を乗じて得た額とする。
(融資あっせんの取消し)
第13条 区長は、融資あっせんの決定を受けた者が、次の各号のいずれかに該当するときは、融資あっせんを取り消すことができる。
(1) 虚偽の申込みにより融資あっせんを受けたとき。
(2) 正当な理由がなく、融資あっせん決定通知を受けた日から1か月以内に、指定金融機関と第8条第1項に規定する融資契約を締結しないとき。
(3) 正当な理由がなく、融資契約を締結した日から1か月以内に、第8条第3項に規定する代替不動産の売買契約又は工事請負契約を締結しないとき。
(4) その他融資あっせんを適正に行うために行う区の指示に従わないとき。
(融資状況の報告)
第14条 指定金融機関は、毎月、別に定める期日までに、移転資金融資状況報告書(第10号様式)を区長に提出するものとする。
(期限の利益の喪失)
第15条 融資金を借り受けた者(以下「借受人」という。)が、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、期限の利益を失ったものとみなす。
(1) 償還の遅滞があったとき。
(2) 手形交換所の取引停止処分があったとき。
(3) 強制執行、仮差押又は仮処分を受けたとき。
(4) 破産、競売、民事再生手続開始、会社整理開始若しくは会社更生手続開始の申立てを受けたとき、又は清算に入ったとき。
2 指定金融機関は、期限の利益を失った借受人及び連帯保証人(以下「借受人等」という。)に対し償還を催告し、なお償還しないときは、区長と協議の上償還すべき融資元金、利子及び延滞金について当該借受人が設定した抵当権を実行することができる。ただし、借受人等が融資契約に定められた償還期日までに分割によって償還することが見込まれる場合は、この限りでない。
2 指定金融機関は、融資金が回収不能となったときは、その事実の経過、催告の状況等について、移転資金回収不能報告書(第12号様式)により区長に報告するものとする。
(損失補償等)
第17条 区長は、指定金融機関において融資金が回収不能となったときは、その未回収分の融資金に係る損失を補償しなければならない。
2 前項に規定する「回収不能となったとき」とは、指定金融機関が、期限の利益を失った借受人等に対して償還させるための相当の努力をしたにもかかわらず、期限の利益を失った日から6か月を経過してなお償還の見込みがないと区長が認めたときをいう。
(1) 償還すべき融資元金に相当する額
2 指定金融機関は、前項の規定により区に債権を譲渡したときは、その旨を当該債務に係る借受人等に通知するものとする。
3 区長は、第1項の規定により譲渡を受けた債権については、適正にこれを管理し、債権の回収に努めなければならない。
2 区長は、借受人等が災害その他その者の責めに帰さない理由等により、前項の規定による償還計画に基づく償還が著しく困難となったと認めるときは、償還計画の変更を承認することができる。
(補則)
第21条 この要綱に定めるもののほか、移転資金の融資のあっせんについて必要な事項は、区長が別に定める。
付則
この要綱は、昭和62年10月1日から施行する。
付則
この要綱は、平成25年4月1日から適用する。
様式 省略