○墨田区避難行動要支援者名簿の情報の提供等に関する条例
令和5年3月24日
条例第6号
(目的)
第1条 この条例は、災害対策基本法(昭和36年法律第223号。以下「法」という。)の規定に基づき、避難行動要支援者名簿の情報の提供等に関し必要な事項を定めることにより、避難支援等関係者による円滑かつ迅速な避難支援等の実施を促進し、もって避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護することを目的とする。
(1) 避難行動要支援者 区内に居住する者のうち、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合に自ら避難することが困難な者であって、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため特に支援を要するものとして墨田区規則(以下「規則」という。)で定めるものをいう。
(2) 避難支援等 避難行動要支援者に対する避難の支援、安否の確認その他の避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護するために必要な措置をいう。
(3) 避難支援等関係者 避難支援等の実施に携わる次に掲げるものをいう。
ア 区の区域を管轄する消防署
イ 区の区域を管轄する警察署
ウ 区の区域内に置かれた民生委員法(昭和23年法律第198号)に定める民生委員
エ 特別区の消防団の設置等に関する条例(昭和38年東京都条例第53号)に基づき区の区域を管轄する消防団
オ 社会福祉法(昭和26年法律第45号)第109条第1項の規定に基づき区の区域内に設置された社会福祉協議会
(4) 避難行動要支援者名簿 法第49条の10第1項の規定により作成した避難支援等を実施するための基礎とする名簿をいう。
(5) 名簿情報 法第49条の10第2項の規定により避難行動要支援者名簿に記載し、又は記録された情報をいう。
(名簿情報の正確性の確保)
第3条 区長は、名簿情報を正確かつ最新の状態に保つよう努めなければならない。
(名簿情報の提供)
第4条 区長は、災害の発生に備え、避難支援等の実施に必要な限度で、避難支援等関係者に対し、名簿情報を提供するものとする。この場合においては、名簿情報を提供することについて避難行動要支援者の同意を得ることを要しない。
3 区長は、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護するために特に必要があると認めるときは、法第49条の11第3項の規定に基づき、避難支援等の実施に必要な限度で、避難支援等関係者その他の者に対し、名簿情報を提供することができる。この場合において、前項の規定は適用しない。
(名簿情報の活用)
第5条 前条第1項の規定により名簿情報の提供を受けた避難支援等関係者は、災害の発生に備え、避難行動要支援者との信頼関係を構築するよう努めるものとする。
(協定の締結)
第6条 第4条第1項の規定により名簿情報の提供を受けようとする避難支援等関係者は、区長と名簿情報の取扱いに関する協定を締結しなければならない。
(名簿情報の漏えい防止のための措置)
第7条 名簿情報の提供を受けた者は、当該提供を受けた名簿情報の漏えいの防止のために必要な措置を講じなければならない。
(名簿情報の利用及び提供の制限)
第8条 名簿情報の提供を受けた者は、避難支援等の用に供する目的以外の目的のために、当該名簿情報を自ら利用し、又は当該名簿情報の提供を受けた者以外のものに提供してはならない。
(秘密を守る義務)
第9条 名簿情報の提供を受けた者(当該名簿情報の提供を受けた者が法人である場合にあっては、その役員)若しくはその職員その他の当該名簿情報を利用して避難支援等の実施に携わる者又はこれらの者であった者は、正当な理由がなく、当該名簿情報に係る避難行動要支援者に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
(報告及び検査)
第10条 区長は必要があると認めるときは、名簿情報の管理に関し、名簿情報の提供を受けた者から必要な報告を求め、又はその状況を検査することができる。
(委任)
第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
付則
1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。
2 この条例の施行の際現に法第49条の11第2項の規定により提供されている名簿情報(墨田区個人情報の保護に関する法律施行条例(令和5年墨田区条例第16号)付則第2条の規定による廃止前の墨田区個人情報保護条例(平成2年墨田区条例第19号)第16条第1項第5号の規定により提供されている名簿情報を含む。)は、第4条第1項の規定により提供された名簿情報とみなす。