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開館十周年記念特別展 「隅田川文化の誕生 −梅若伝説と幻の町・隅田宿−」

更新日:2010年1月20日

開催期間:平成20(2008)年11月15日(土曜日)から平成21(2009)年1月16日(金曜日)まで
 平成20年度は、すみだ郷土文化資料館開館10周年にあたります。当館では、それを記念して、室町時代の能「隅田川」(観世十郎元雅作)で有名な、木母寺(墨田区堤通)に伝承されてきた梅若丸とその母にまつわる哀話・梅若伝説を取り上げ、特別展を開催しました。
 隅田川流域の歴史・文化のなかで、梅若伝説はどのような位置を占めているのでしょうか。
 近年の研究では、隅田川河岸には中世鎌倉街道が通過し、街道沿いに「隅田宿」と呼ばれる、江戸時代以後には消滅した「幻の町」が存在し、梅若伝説はその町を舞台に成立したことが明らかにされつつあります。こうした新たな歴史研究の成果は、梅若伝説が、一般にイメージされがちな物寂しい川原を舞台に生まれたものではなく、商人たちの往来で賑わう中世の都市的な環境のもとで育まれた伝説であることを示しています。
 近世に入ると梅若伝説を主題とした「隅田川物」と呼ばれる一連の歌舞伎・浄瑠璃の芸能作品が普及しました。その影響は、合巻・黄表紙・読本や浮世絵など近世の文学・芸術の諸分野に及び、それらの作品の魅力が隅田川流域に文人墨客を誘致する大きな要因になったのです。
 一方、日本全国に視野を広げると、東北・関東地方を中心に、梅若伝説に関わる民俗行事・芸能が各地に伝承されていることに気づかされます。日本各地に残された「ウメワカの民俗」は、隅田川流域を発信源とする文化の伝播を意味するものと推察され、極めて興味深いものがあります。
 こうした意義を踏まえて、特別展では梅若伝説に関わる隅田川流域の豊かな歴史的文化的世界を「隅田川文化」と仮称し、歴史・文学・芸能・民俗という多角的視野から紹介しました。
 今回、はじめて梅若伝説に関わる四件の絵巻(「梅若権現御縁起」〈木母寺蔵〉、「梅若丸伝記」〈The New York Public Library蔵〉、「梅若丸」〈木母寺蔵〉、「すみた川のさうし」〈The New York Public Library蔵〉)の全容を公開しました。また能「隅田川」と近世の「隅田川物」に関する芸能資料の数々、木母寺所蔵の近世・近代の貴重な寺宝類、福島県と岩手県に伝わる梅若伝説に関連する民俗資料、近世および、それ以前の木母寺付近の状況を伺うことができる絵図「隅田川御殿之図」など、新たな調査研究により見い出された多数の諸資料を一堂に展示・紹介しました。

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このページはすみだ郷土文化資料館が担当しています。

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