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3期目の所信表明

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更新日:2023年6月13日

 令和5年6月議会定例会の初日である6月13日、山本区長が3期目の所信を表明しました。

1 はじめに

 令和5年度定例会6月議会の開会にあたり、区長3期目のスタートとなるこの機会に区政運営に対する私の基本的な考え方について申し述べ、区議会並びに区民の皆さんのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 初めに、今回の選挙を通じて私が感じたことについてです。
 選挙期間中は、行く先々で、区民の命と暮らしを守るために取組んできた、新型コロナウイルス感染症対策に対する、高い評価の声をいただきました。3年以上にわたり、様々な社会活動が制限される、非常に苦しい期間ではありましたが、地域や議会の皆さんと一丸となって未曽有の危機を乗り越えていく中で、本区の地域力の素晴らしさを、区民の皆さんにも実感していただくことができたと思います。
 また、繁華街や観光施設の周辺では、多くの外国人観光客の姿を見かけました。人流が回復し、様々なイベントも開催されるなど、すみだらしい、活力と賑わいのある日常が戻ってきていることを肌で感じました。事業者の皆さんからは、ポストコロナに向けた期待の声を伺い、社会経済活動の回復を確かなものにするための、産業振興施策の重要性を改めて認識しました。
 区内全域をくまなく回る中で、子育て中のご家族や、登下校中の子ども達、また、ご高齢の方など幅広い方々から、たくさんの声をいただきました。中でも、公園などの整備や、子育て・福祉施策を推進したことで、「暮らしやすくなった」という感謝の声を頂戴しました。言葉を交わしたお一人お一人の顔をうかがいながら、このまちを、更に良いまちにしたい、区民のみなさんに、「すみだに住んでいて本当に良かった」と感じていただけるまちづくりを実現しようという思いを強くしました。
 今回の選挙結果は、4年前より高い45.89%という投票率の中で、前回を11,048票上回る77,803票のご信任をいただき、75%を超える得票率となりました。大変光栄に思うとともに、区民の皆さんのご期待に応え、重責を果たしていかなければならないと、改めて身の引き締まる思いです。
 私は、区長就任以来一貫して、子育て環境の徹底整備を掲げ、子ども・子育て支援策を最優先に取組んできましたが、国においても、本年4月、こども家庭庁が設立され、「こどもまんなか社会」の実現に向けた検討が進められています。こうした機運の高まりを逃すことなく、これまで以上に子育て施策を推進していきます。また、年齢や障害の有無に関わらず、誰もが主役であり、挑戦・活躍・輝ける未来を切り拓いていくことができる、どこよりも素敵で魅力的なまち“すみだ”の実現を目指し、引き続き真摯に区政運営に取組んでいきます。

2  区政運営に関する基本姿勢

 次に、向こう4年間にわたる区政運営全般に関する私の基本姿勢についてです。
 これまで私は、「民間感覚と区民目線による、更なる可能性を追求した区政の展開」、「スピード感のある、区民に開かれた区政の推進」を基本姿勢として、議会の皆さんのご理解をいただきながら、区政運営に取組んできました。そのような考え方が区役所全体に浸透したことで、区民の皆さんから「職員の対応が丁寧で親切になった」という声を多くいただいており、コロナ対策においても区民に寄り添った取組を推進してきました。
 コロナ禍を経て、更に高まった組織の力を最大限生かしていくため、改めて今後は、次の三点を基本に、区政運営を進めていきます。
 一点目は、区民の皆さんに必要な情報を、分かりやすく積極的に発信する「区民目線に立った情報発信」です。
 二点目は、地域の状況を適切に把握し、区民・事業者・団体と連携して課題に取組む「地域力で課題を解決する人づくり・地域づくり」です。
 三点目は、丁寧かつ大胆な発想と迅速な決断、実行により、素早く区民ニーズに応える「スピード感を持った区政運営」です。
 これらの基本姿勢の下、地域と一体となって課題の解決に取組んでいく意識を徹底し、まちの活性化につなげていきます。
 そのため、職員に対しては、日ごろから「区民のために、前向きにチャレンジする」姿勢で、業務に当たるよう伝えており、どのような課題に対しても、自ら考え、挑戦し、解決する、区民のために働く組織を作り上げていきます。
 変化・変革が激しい時代ですが、すみだのポテンシャルを引き出し、更なる飛躍へとつなげていけるよう、これからも私が先頭に立ち、区政をリードしていきます。

3  区政運営の基本的な取組方針

 次に、区政運営の基本的な取組方針についてです。

 第一は、2期8年の成果を踏まえつつ、区政の更なる発展に向けた、墨田区基本計画の着実な推進です。
 まず、「暮らし続けたいまち」の実現では、子ども・子育て支援において、この4年間で、保育所定員を516人、学童クラブ定員を711人拡充するとともに、両国・文花の子育てひろばの移転整備等による、在宅子育て支援の充実など、スピード感をもって推進してきました。更に、産後ケアの拡充をはじめとした妊娠・出産支援の強化、GIGAスクール構想の取組や学校屋内運動場への空調設備の整備など、子どもを取り巻く環境の充実にも取組んできたところです。
 誰もが安心して暮らし続けられるまちづくりでは、今日的な課題に対応するセーフティーネットの強化を図るため、包括的支援体制整備事業を推進してきました。また、個別支援プランの作成による災害時要配慮者の安全・安心の確保や、水害ハザードマップの更新・全戸配布を行いました。
 「働き続けたいまち」の実現では、すみだビジネスサポートセンターの運営を通じて、厳しい経営環境に置かれる事業者に、丁寧に寄り添った支援を展開してきました。また、地域ブランド戦略「すみだモダン」をリニューアルし、本区の「ものづくりのまち」としてのブランド力の向上を図ったほか、「ハードウェア・スタートアップ拠点構想」を推進し、区内企業とスタートアップ企業の連携促進、新たな産業集積に向けた基盤づくりを進めました。
 「訪れたいまち」の実現では、北十間川・隅田公園観光回遊路の整備を進め、新たな人の流れを生み出し、民間事業者等との連携により、水辺や公園などの公共空間を活用した賑わい創出に取組んできました。東京2020オリンピック・パラリンピックでは、ボクシング競技が本区で実施され、大会終了後も日本ボクシング連盟との連携による全日本ボクシング選手権大会の開催やスポーツボランティアの育成など、レガシーの継承に努めてきたところです。
 シティプロモーションについては、区民・事業者・区が「人 つながる 墨田区」をブランドメッセージとして共有し、取組を展開したことにより、区に愛着・誇りを持つ区民の割合が大幅に上昇するなど、地域力の向上に寄与していると考えています。
 本年1月には、本区の人口が28万人を突破しましたが、この間の様々な取組の結果であると考えています。
 これからも、基本計画を着実に推進し、区民の皆さんが誇れるまちの創造、すみだの“夢”実現に全力を尽くします。
 また、区の将来像を描く基本構想については、策定から17年が経過し、区政を取り巻く環境が大きな変革期を迎える中で、見直しの必要性が生じています。現基本計画も令和7年度に計画期間が終了しますので、これまでの成果を検証し、区民やすみだに関わる多くの人々の参画のもと、新たな基本構想・基本計画の策定に取組んでいきます。

 第二は、区内の企業・大学が有する専門的な知見、ネットワークを生かし、新しい視点で区政を展開する、公民学連携の推進です。
 本区積年の悲願であった大学誘致が実を結び、iU情報経営イノベーション専門職大学の開学、千葉大学サテライトキャンパスの開設が実現しました。両大学とは各分野で地域や区政の課題解決につながる連携を進めています。本年3月には、「キャンパスコモン」を整備し、地域と大学の交流を生む賑わいの場としての活用も始まったところです。
 また、公益財団法人日本相撲協会をはじめ、本区に拠点を置く様々な事業者、団体と連携協定を締結したほか、SDGsの取組の輪を広げる「すみだ未来都市共創会議」の開催など、多様な視点、強みを持つ方々に、主体的に関わっていただくことで、本区の誇る地域力のすそ野が広がってきていると感じています。
 今後も、公・民・学が連携するまちづくり組織、UDCすみだを基盤として大学のあるまちづくりを推進するとともに、企業・大学の知見、人材を生かし、地域の課題解決につながる取組や情報発信等を展開していきます。

 第三は、デジタル技術を活用し、区民サービスの利便性向上を図るとともに、新たな価値を創出する、DXデジタルトランスフォーメーションの推進です。
 コロナ禍における新たな日常への対応として、電子申請の拡充、窓口における支払いのキャッシュレス化など非接触型サービスの導入を推進してきました。また、業務の更なる効率化に向けて、AI-OCR・RPAによる定型業務の自動化に取組んできたところです。
 令和3年9月に、国はデジタル庁を発足し、デジタル社会形成の取組を推進していますが、本区においても、新しい墨田区行政情報化推進計画を策定し、すべての人がデジタル化の恩恵を享受できる「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」を進めています。
 区民の更なる利便性向上を図るため、ICT技術を活用した「来させない・書かせない・待たせない」窓口の実現や、子育て世帯の負担を軽減するDXの取組を推進します。
 一方で、様々な悩みを抱え、直接窓口を訪れる区民に対しては、一人ひとりに丁寧に寄り添う環境づくりを進めるなど、DXを通じて、個々のニーズに応じた区民サービスを提供する、「区民が主役の窓口」を実現していきます。

 第四は、健康づくりの拠点となる新保健施設等複合施設の整備・開設を通じた、生涯健康都市の実現です。
 健康寿命延伸への取組推進や健康危機管理体制の強化、組織の枠を超えた取組の必要性などを受け、「つなぐ・つながる」をコンセプトに、新保健施設等複合施設の整備を進めてきました。令和6年中には建物が竣工し、供用を開始します。保健所、子育て、教育の機能を併せ持つ施設として、部門間や都との円滑な連携による包括的支援機能の強化を図るほか、「都区共同サテライトオフィス」を設置し、墨田区モデルの児童相談体制を確立します。これらによって、子育て・福祉・教育などの問題が輻輳した悩みを抱える区民に対し、専門職チームが多角的な視点から、適切な支援を迅速に提供するとともに、子どもの権利や発達を保障する環境を整備していきます。

 第五は、長期的な視点に基づく将来的な課題を踏まえた、持続可能で戦略的な行財政運営です。
 この4年間、指定管理者制度の活用や公私連携制度の導入、事務事業の見直し、ネーミングライツの活用や公有財産の売却・貸付け等に取組み、57億8,600万円の行財政改革の効果を生み出しました。公共施設整備にあたっては、施設管理にとどまらず、ファシリティマネジメントの観点から、PPPなど最適な手法を検討し、区民ニーズを踏まえた整備を推進してきました。
 こうした取組に加え、特別区民税や特別区交付金の収入が堅調に推移する中で、基金を着実に積み増すなど、財政基盤を強化してきたところです。
 持続可能な行政基盤の確立に向け、今後も「墨田区行財政改革実施計画」に基づく様々な施策を推進するとともに、将来のまちの姿を見据えた「未来への投資」や、成長の促進につながる取組など戦略的な行財政運営を進めていきます。

4  具体的な施策大綱(すみだの「夢」実現 ~ネクストステージへ~)

 以上の区政運営の基本的な取組方針を基に、具体的な施策の大綱について、その概要を申し述べます。
 私は、このたびの区長選挙におけるマニフェスト、「すみだの「夢」実現 ~ ネクストステージへ ~」の中で、5つのプログラムを区民の皆さんにお示ししました。

 その一点目は、切れ目ない子ども・子育て支援・環境が充実した、笑顔あふれるまちの実現です。
 将来的に人口減少に転じることが予測される中で、本区が持続可能なまちとして発展していくためには、住民に身近な自治体として、子どもを安心して生み育てることができる子育て支援策を、着実に進めることが重要と考えています。
 関係機関の機能が新保健施設等複合施設に集約されるメリットを活かし、「墨田区版ネウボラ」として、伴走型支援、産後ケア事業、家事・育児支援サービスの提供など、妊娠・出産から子育て、学齢期に至る切れ目ない支援の充実を図ります。
 さらに、国や都が行う支援策や、本区独自の取組について整理し、放課後の子どもの居場所づくりや療育環境の拡充、経済的負担の軽減など、子育て世帯への様々な支援策を分かりやすくまとめた「すみだ子ども・子育て応援プログラム」を策定し、物価高騰の影響を踏まえた支援なども含め、スピード感をもって施策を推進していきます。
 また、老朽化した学校施設について、様々な教育課題に対応できるよう、改築計画を策定するほか、GIGAスクール構想の更なる推進による学力向上、全中学校に設置した校内スモール・ステップ・ルームの活用など、いじめ・不登校対策の強化に取組みます。
 加えて、スポーツ環境の整備や体験する機会の充実など、より一層の施策展開を図り、子どもの健やかな成長を支援していきます。

 二点目は、安心して暮らし続けられる、誰一人取り残さない「すみだ型共生社会」の実現です。
 墨田区総合戦略・人口ビジョンでは、2040年には区民の4人に1人が65歳以上になると推計しています。高齢社会の進展に伴う様々な課題に対応するため、医療と福祉の連携をさらに強化し、地域包括ケアシステムを推進するとともに、旧立花中学校跡地を活用し、社会福祉法人による、病院と特別養護老人ホームを中心とした拠点整備を進めます。
 一方で、ひきこもりやヤングケアラーなど、複雑化・複合化した課題への対応として、重層的な支援体制の構築などの取組を引き続き推進するとともに、地域での見守りなどの支え合いや、様々な関係機関・団体との連携・協働を通して、子どもから高齢者まで、障害の有無にかかわらず、多様性を尊重しながら、誰もが安心して暮らし続けられる、すみだ型共生社会の実現に取組みます。
 また、安全・安心なまちづくりについては、首都直下地震等による被害想定や都の計画見直し等を踏まえ、地域防災計画を改定するほか、災害対応力、地域防犯力の向上を図るため、関係機関との連携を強化していきます。

 三点目は、様々な人たちが連携し、地域の課題を解決する、人と人がつながるまちの推進です。
 感染症の影響により、町会・自治会の活動が制限される期間が続きました。地域力の中核である町会・自治会活動を支援し、地域活動の再開、活性化を後押しします。
 タウンミーティングにおいて、若者をはじめ多様な世代の意見を伺い、区政運営に取り入れるとともに、地域力向上プラットフォーム事業を通じて、様々な主体が、自主・自立的に課題を解決していく活動を支援していきます。また、すみだ伝え合いラボを通じて、シビックプライドを高め、地域団体による情報発信の活性化、団体間同士での協働を推進し、まちの魅力の伝え合いの好循環を創出していきます。
 これらの取組により、地域力日本一を目指し、「全員参加による課題解決社会」を実現していきます。
 また、文化・観光施策を積極的に展開し、様々な人の来訪、交流を促すことで、まちの活性化、関係人口の創出を図り、国際文化観光都市すみだの実現を目指します。

 四点目は、誰もが活躍・チャレンジできる、働きがいのある環境づくりです。
 今年度、錦糸町エリアに新たに整備する産業共創支援施設を拠点として、「ハードウェア・スタートアップ拠点構想」を更に推進していきます。「ものづくりのまち」、「繋がりが強い地域ネットワーク」といった本区ならではの特性を生かし、スタートアップ支援を基盤としながら、既存事業者を含む多くの方々に活用いただき、イノベーションの創出、地域産業の活性化につながる事業展開を図ります。
 また、すみだビジネスサポートセンターによる事業者支援に継続的に取組むほか、国や都の動向を注視しながら、物価高騰、働き方改革など社会環境の変化に的確に対応し、生産性向上のための機器導入補助など、それぞれの事業者の実態に即した効果的な支援を実施していきます。

 五点目は、10年後・20年後のすみだの未来、次世代へとつながるまちづくりです。
 地域と丁寧な意見交換を行いながら、東武伊勢崎線(とうきょうスカイツリー駅付近)立体化事業や北側周辺まちづくりをはじめ、隅田川沿川地区、東武曳舟駅周辺、両国駅周辺、錦糸町駅周辺地区まちづくりなど、地区ごとの個性を活かしながら、区全体の魅力や価値の向上につなげていきます。
 また、鐘ヶ淵駅周辺地域では、鉄道立体化の事業候補区間へと位置づけられたことを受け、鐘ヶ淵駅周辺まちづくり計画を改定します。
 公園整備においては、隅田公園第二期整備を行うほか、あずま百樹園では、隣接する大学の知見を活用しながらキャンパスコモンとの一体的な整備を進めます。また、横十間川護岸整備などの江東内部河川整備を推進するほか、道路バリアフリー工事等を進め、ウォーカブルなまち、歩きたくなるまちづくりに取り組んでいきます。
 さらに、ゼロカーボンシティ宣言を踏まえ、地域との連携による資源循環型社会実現へ向けた取組を実施するなど、10年後、20年後のまちの姿、将来像を見据えた持続可能なまちづくりを推進していきます。

5  むすびに

 以上、今任期中における私の区政に対する基本的な考え方について、縷々述べてきました。昨今の社会情勢は、世界的な物価高や不安定な国際情勢により、先を見通すことが難しい状況が続いていますが、国内では、経済活動が回復傾向にあり、景気持ち直しの動きが見られます。本区においても、北斎美術館や東京スカイツリーの入場者数が戻りつつあり、7月には4年ぶりに隅田川花火大会が復活するなど、明るい兆しが見えてきています。
 こうした重要な時期に、区民の皆さんからいただいた信任に対して、誠実に、実直に、区長の職責を果たしていきます。また、自治体の長と議会は、二元代表制において車の両輪関係にあり、区民福祉の向上に、共に取組んでいきたいと考えています。今後4年間、議会の皆さんと丁寧に議論を重ね、よりよい施策を区民の皆さんに届けていきます。
 作家、吉川英治の「我以外皆我師也(われいがい みなわがしなり)」という言葉があります。区長として三期目となりますが、初心を忘れることなく、謙虚に学びながら区政運営に取組み、すみだの“夢”実現に邁進していきますので、区議会の皆さんをはじめ、区民の方々の格別のご理解とご協力を賜りますようお願いを申し上げまして、私の所信表明といたします。
 ご清聴、誠にありがとうございました。

※本文は、口述筆記ではありません。表現等について、若干の変更のある部分があり得ますので、御了承願います。

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