諸 国 瀧 廻 り 木 曾 路 ノ 奥 阿 弥 陀 ヶ 瀧 (大判錦絵)
「諸国瀧廻り」は「冨嶽三十六景」と同じ頃に描かれた8枚
岐阜県郡上市に今も残る、落差60mの雄大な滝・阿弥陀ヶ滝を、北斎は不思議な表現方法で描きました。滝口上流の水の流れは上から流れを見下ろしたように描き、流れ落ちる滝は正面から捉えて描いています。複数の角度から見た北斎の視線が、一枚の傑作を生みだしたと言えるでしょう。また、滝のそばには休憩をしているような人々も描かれていて、張り詰めた緊張感をほぐしてくれるような構成になっています。
この作品は、4月24日から始まる企画展「変幻自在!北斎のウォーターワールド」の前期に出展されます。