すみだ区報2019年5月1日号

特集

つながる すみだ(びと)

概要

すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人をつないでいきます。第11回は、押上で金属加工業を営まれている池田制義さんと、甥の貴行さんです。創業以来80年以上ずっと墨田区で営業されているという、産業のまち すみだを支えるお二人です。

池田制義さん・貴行さん(押上在勤)

Q. お二人は現在、すみだでどのような活動をされていますか?

制義さん 押上で金属加工の会社を経営しています。創業は1938年で、戦前から創業以来ずっと墨田区で営業しています。戦前は注射針の針もとなどを作っていましたが、戦後はキセルやボールペンなど、時代の変化に合わせて、作る商品も変えてきました。

貴行さん 現在は、オリジナルの記念品やキーホルダー、アクセサリーなどを作っています。また、中小企業やものづくりをしている方が多く集まる「東東京モノヅクリ商店街」や「TASK」などにも参加しています。

制義さん 私も若い頃、異業種交流をやっていたので、そういう交流は大事だと思っていて、活動への参加を後押ししているんです。

「東東京モノヅクリ商店街」で商品開発した「+brass」のボールペンとペーパーナイフ
ボールペンの真鍮部分 色に深みが出ています

Q. すみだで現在の活動を始めたきっかけは何ですか?

貴行さん 「TASK」には委員として参加し運営業務に携わっていますが、きっかけは前任者からの紹介でした。前任者の堀内さんは同級生でもあり、以前私が参加していた「フロンティアすみだ塾」の先輩でもあるんです。いろいろなところでつながりがあるものですね。

「東東京モノヅクリ商店街」には、地域のものづくりを盛り上げることができたらという思いで参加しました。こちらでは真鍮(しんちゅう)を中心とした「+brass」というブランドを立ち上げ、商品開発をしています。brassは真鍮という意味で、「真鍮プラス何か」というかたちでコラボレーションできたらいいなと、このブランド名を付けました。第1弾は真鍮+万年筆の素材ということで、ボールペンとペーパーナイフを作りました。これには真鍮の無垢(むく)材を使用しているので、使っていくうちに色が変化して味が出てくるんです。一つひとつのパーツにこだわって、試行錯誤しながら作り上げました。これから、また新しいコラボレーションも考えていけたらと思っています。

Q. お二人は、すみだのどんなところが好きですか?

制義さん 気軽に声を掛け合え、人と人の距離が近いところが好きですね。そういう下町の雰囲気が今でも残っているところがいいなと思います。

貴行さん やっぱり、親しみやすい人柄の方が多いところでしょうか。それから、ものづくりに理解があるところもいいですね。昔から工場や職人さんが多いことが影響しているのかなと思います。非常に仕事がやりやすいです。これからも、産業のまち すみだと共に成長していきたいなと思います。

次回登場してくださるのは・・・

池田さんの取引先で、制義さんのお兄さんとはテニス仲間でもあったという中島栄藏さんです。

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