すみだ区報2020年12月7日高齢者福祉・介護保険特集号

特集

5つの「施策の方向性」すべてに関連する〝2つの視点〟「認知症ケアの推進」と「非常時への備えと対策」

視点1 認知症ケアの推進

令和元年6月18日に国が認知症施策推進大綱を取りまとめました。区はこの大綱を踏まえて、区民が認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らし続けることができるよう以下の施策を進めます。

① 普及啓発と理解の促進

地域の中で、認知症の有無に関わらず、一人ひとりが同じ社会の一員として地域をともにつくっていく意識が共有されるよう、認知症に関する正しい知識の普及啓発や理解の促進を図ります。

② 認知症予防に資する可能性のある活動の推進

高齢者が、認知機能の低下を遅らせ、健康で自立した生活を続けられるように、認知症予防に資する可能性のある活動を推進します。

③ 医療・介護の連携推進と介護者支援

認知症の人やその家族を支えるために、早期発見・早期対応が行える仕組みや家族介護者の負担軽減、孤立防止に関する取組を充実させます。

④ 認知症になっても生活しやすい環境づくりと社会参加支援

認知症の人が、外出や交流の機会を減らすことなく、これまでに築いた地域との関係を保ち、住み慣れた地域で生きがいを持って暮らし続けられるよう各種の取組を進めます。

認知症施策推進大綱とは

基本的な考え方
認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望をもって日常生活を過ごせる社会をめざし認知症の人や家族の視点を重視しながら「共生」と「予防」を車の両輪として施策を推進
*「共生」とは、認知症の人が、尊厳と希望をもって認知症とともに生きる、また、認知症があってもなくても同じ社会でともに生きるという意味
*「予防」とは、「認知症にならない」という意味ではなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」という意味