すみだ区報2022年3月1日号

特集

つながる すみだ(びと)

概要

すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人をつないでいきます。第41回は、両国のダンススクールで講師を務める傍ら、地域の方々にもダンスを教える活動をしている鈴木孝子さんです。

鈴木孝子さん(本所在住)

Q. すみだでどのような活動をしていますか?

ソシアルダンス(社交ダンス)と競技ダンスの講師、ダンサーとして活動しながら、区内の児童館で子どもたちにダンスを教えたり、「両国にぎわい祭り」で地域の方などと一緒にダンスパレードをしたりしています。現在は新型コロナウイルス感染症の影響でいずれも実施が難しい状況ですが、コロナ禍前、児童館では1年間のコースで小学生にソシアルダンスを教え、クリスマスには、その成果を発表会で披露していました。参加者はダンス未経験の子ばかりでしたが、吸収が早く、その成長には舌を巻きました。ダンスパレードでは、プロダンサーのほか、小・中学生から大人まで幅広い世代の方が踊ります。パレードの最後には「マンボタイム」を設けます。即興のステップ講習会をやって、参加者のみならず、観客の皆さんも一緒に踊るんです。このひとときは祭りの名前のとおり、本当に(にぎ)やかで一体感を感じますね。

Q. 現在の活動を始めたきっかけは何ですか?

子どもたちにダンスの魅力を伝えて、ダンスの裾野を広げたいという(おも)いはもちろんですが、ダンスを通してコミュニケーションスキルや精神面で成長してもらいたいという想いから始めました。私の教え方はシンプルで「1 説明してやってみせる」「2 チャレンジしてもらう」「3 それに対して評価する」の三本柱です。教えていて難しいと感じたのは、2つ目の段階で隣の人と同じように動いてしまうこと。ソシアルダンスでは目の前のパートナーとしっかり向き合うことが大切なので、それを伝えるのにいろいろな例え話をするなど工夫しました。また、ダンスは踊るだけでなく、思いやりがとても大切です。上手く踊れない子を、周りの子が自然にサポートしているのを見たときは、大人でも忘れがちなことをサラリとやってのける子どもたちのしなやかさに、思わず笑顔になりました。

それから、私自身、ダンスをしているときはダンスに集中し、たとえ辛いことがあってもリフレッシュして、前に進むことができました。子どもたちにも没頭できることを見つけ、強くしなやかに生きる(すべ)を身に付けてほしいと思っています。ダンスがそのきっかけになれば嬉しいですね。

Q. 鈴木さんは、すみだのどんなところが好きですか?

昔から変わらない相撲や花火、誰もが知る歴史上の人物にまつわる場所がありつつも、スカイツリーなどの新しいものが共存しているところが好きです。自宅からスカイツリーが見えるのですが、毎日変わるライティングを楽しんでいます。

現在はダンスパレードなどの機会が見つけられず残念ですが、様子を見ながら若い世代に向けたレッスンを開いていきたいと考えています。そして、祭りのダンスパレードでの一体感ある雰囲気を再び味わえる日を待ち望んでいます。

プロダンサーのパレードの後は、観客から拍手喝采です。中央でポーズを決める鈴木さん。
参加者と観客がひとつになる「マンボタイム」。鈴木さんがステージでステップの指導にあたります。

次回登場してくださるのは・・・

「キックボクシングで墨田区を元気に」という想いで、キックボクシングジムを運営している鈴木秀明さんです。

問合せ広報広聴担当 TEL:03-5608-6223