すみだ区報2022年4月1日号

特集

つながる すみだ(びと)

概要

すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人でつないでいきます。第42回は、「キックボクシングで墨田区を元気に」 という(おも)いでムエタイ&キックボクシングジム「STRUGGLE(ストラッグル)」(業平4-2-15-2階)を運営する鈴木秀明さんです。

鈴木秀明さん(緑在住)

Q. すみだでどのような活動をしていますか?

元々アイロン工場だったこの場所でジムの運営を始めて、今年で17年目を迎えます。

私は、ムエタイとキックボクシングの元選手で、現役時代には3つのベルトを獲得しました。ジム名の由来は、英語の「もがく」です。格闘技ジムやスポーツジムって、ゴーやファイトなどポジティブな言葉が多いですよね。これまでの経験から、(つら)い練習や試合を一生懸命頑張って、もがいた先には必ず良いことがあると思っています。だからジムでも、何かを必死に頑張ることで、例えば、練習した後に飲むジュースがおいしい、なんて些細(ささい)なことでも、日常にプラスの変化があるようにと思って指導しています。また、会員一人ひとりが、私にとってダイヤモンドの原石。私たちスタッフが研磨して輝けるようにと願いを込め、ジムのロゴにはダイヤモンドをあしらっています。

Q. 現在の活動を始めたきっかけは何ですか?

実は小学生の頃から学校が苦手で、小学校6年生の途中から中学校の3年間を、ほとんど学校に行かずひきこもっていました。その後、通信制の高等学校に入学し、逃げずに頑張ろうと思ったとき、キックボクシングに出会いました。その後、一生懸命キックボクシングに取り組むようになったら、周囲の方が応援してくれるようになるなど、徐々に周りの景色が良い方向に変わっていきました。しかし、タイのチャンピオンをめざす最中(さなか)に目を負傷してしまい、志半ばで引退を選択しました。引退後は、トレーニング施設で働いていましたが、人生は一度きり。キックボクシングを改めて学び直し、私が持つ技術を教えることで地域の人を元気にしたいと考え、キックボクシングジムを運営することにしました。もしも負傷していなかったら、ジムを運営していなかったかもしれません。そう考えると、何事もポジティブに捉えることが大事だと感じています。

私とジムに所属するプロ選手が指導にあたります。現在は、人数制限や完全予約制を導入するなど、新型コロナウイルス感染症対策を徹底しながら運営しています。
区内企業に相談し製作したジムのタオル。タオルなどのグッズは、区内企業で製作したいという強い想いがあります。

Q. 鈴木さんは、すみだのどんなところが好きですか?

温かい方がすごく多いと思っています。元々は愛知県出身ですが、引退後に東京に引っ越しました。どこに住もうか考えているときにすみだを通りかかり、下町の雰囲気に()かれて住み始めました。都内に住む人って転勤などで入れ替わりが多い印象がありますが、すみだの人って地元に住み続ける方が多い気がします。だから、人付き合いも自然と長くなるんです。とても住みやすくて、いつの間にか出身地よりすみだの方が好きになりました。おまけに、試合会場がある地域にアクセスしやすいのも(うれ)しいですね。

あとは、すみだには様々な企業があるので、Tシャツなど何かを製作したいときは、区内の企業を調べて飛び込みで相談したり、会員の方につないでもらったりして製作しています。そんなことができてしまうのも、すみだを好きな理由の一つです。

次回登場してくださるのは・・・

古着屋OCTAGON(オクタゴン) CLOTHING(クロージング)を営む傍ら、区内企業と協力し古着からリメイク品を手掛ける等の製作を行う丸井 憲一郎さんです。

問合せ広報広聴担当 TEL:03-5608-6223