○墨田区分譲マンションの適正管理に関する条例

平成28年12月9日

条例第69号

(目的)

第1条 この条例は、区内の分譲マンションの管理に関して必要な事項を定めることにより、管理組合の合意形成の円滑化並びに居住者等間及び地域とのコミュニティの形成を推進するとともに、良好で継続的な住環境の維持促進を図り、もって区民の財産及び安全で安心な居住環境並びに良好な市街地環境の保護に寄与することを目的とする。

(用語の意義)

第2条 この条例で使用する用語の意義は、マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号。以下「適正化法」という。)で使用する用語の例によるほか、次に定めるところによる。

(1) マンション 適正化法第2条第1号に規定するマンションのうち、次のいずれにも該当するものをいう。

 共同住宅の用途を含むもの

 人の居住の用に供する専有部分を有する非木造の建築物で建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第1条第2号に規定する地階を除く同令第2条第1項第8号に規定する階数が3以上であるもの

 住戸(適正化法第56条第1項ただし書に規定する人の居住の用に供する独立部分をいう。)の数が6以上であるもの

(2) 区分所有者 適正化法第2条第2号に規定するマンションの区分所有者等をいう。

(3) 管理者 適正化法第2条第4号に規定する管理者等をいう。

(4) 管理業者 適正化法第2条第8号に規定するマンション管理業者をいう。

(5) 代表者 管理者(管理者が選任されていない期間にあっては、区分所有者)及び管理組合をいう。

(6) 管理規約等 建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号。以下「区分所有法」という。)第30条第1項及び第2項に規定する規約並びに規約に基づき定める規程をいう。

(7) 居住者等 現にマンションに居住し、又はマンションを使用している者をいう。

(8) 設計図書 適正化法第103条第1項に規定する図書をいう。

(9) 長期修繕計画 マンションに係る将来見込まれる修繕工事及び改修工事(以下「修繕工事等」という。)の内容、修繕工事等のおおよその実施時期、修繕工事等に係る概算の費用等並びに修繕工事等の実施に要する費用に充当するための積立金の額の根拠を明確にすることを目的とした計画をいう。

(10) 専有部分 区分所有法第2条第3項に規定する専有部分をいう。

(11) 専用部分 マンションの敷地及び共用部分の一部について当該マンションの管理規約等の規定により、特定の区分所有者が排他的に使用することができる権利を認められた部分をいう。

(適用範囲)

第3条 この条例は、区内の全てのマンションについて適用する。

(区長の責務)

第4条 区長は、マンションの管理の適正化を図るため、必要な調査を実施し、マンションの状況の把握に努めるとともに、必要な施策を実施するものとする。

(区分所有者の責務)

第5条 区分所有者は、区分所有法第2条第1項に規定する区分所有権を有するマンションへの居住又は当該マンションの使用の有無にかかわらず、この条例及び管理規約等の規定を遵守するとともに、区分所有者で共同して当該マンションを適正に管理するよう努めなければならない。

2 区分所有者は、前項のマンションの管理者を選任しなければならない。

3 区分所有者は、本人以外の者を第1項のマンションに居住させ、又は本人以外の者に当該マンションを使用させようとするときは、その者に対し、当該マンションの管理規約等を入居前に提示して十分に説明するとともに、居住ルール及び管理組合の運営の仕組みについて十分に理解を得るよう努めなければならない。

(代表者の責務)

第6条 代表者は、適正化法、この条例墨田区集合住宅の建築に係る居住環境の整備及び管理に関する条例(平成20年墨田区条例第10号。第15条において「集合住宅条例」という。)、管理規約等その他マンションの管理に関する法令の規定に基づき、マンションを適正に管理するとともに、居住者等間及び地域とのコミュニティの形成に取り組むよう努めなければならない。

2 代表者は、区が行う調査に協力しなければならない。

(居住者等の責務)

第7条 居住者等は、居住し、又は使用しているマンションの所有の有無にかかわらず、この条例及び管理規約等の規定を遵守しなければならない。

(管理業者の責務)

第8条 管理業者は、受託したマンションの管理事務を誠実に履行するとともに、当該マンションの適正な管理に資するため、区分所有者及び管理組合に対し、当該マンションの管理に関する情報提供及び助言を行うよう努めなければならない。

(宅地建物取引業者の責務)

第9条 宅地建物取引業者は、マンションの売買契約業務又は賃貸借契約業務を行うときは、契約締結を予定する者に対し、当該マンションの管理規約等及び長期修繕計画又はこれらの案を契約締結前に提示して十分に説明するとともに、管理組合の運営の仕組みについて十分に理解を得るよう努めなければならない。

(届出)

第10条 代表者は、管理するマンションが第3条の規定の適用を受けたとき、又は適用後最初の総会の開催後、この条例に規定するマンションの管理状況等に関する事項について、速やかに墨田区規則(以下「規則」という。)で定める届出書を区長に届け出なければならない。

2 代表者は、前項に規定する届出の内容(規則で定める事項を除く。)を変更しようとするときは、速やかに規則で定める変更届を区長に届け出なければならない。

3 代表者は、第1項のマンションの除却等により第3条の規定の適用を受けなくなることが明らかな場合は、事前にその旨を区長に届け出なければならない。

4 区長は、代表者に対し、第1項に規定する届出の内容(第2項の規定による変更後のものを含む。次項において同じ。)を確認するために必要な書類の提出又は閲覧を求めることができる。

5 区長は、第1項に規定する届出の内容についてこの条例の規定に適合しない事項がある場合は、支援等を行い、当該届出に係るマンションの管理の適正化に努めるものとする。

(管理規約等の作成及び保管)

第11条 代表者は、管理するマンションの実情に応じた管理規約等を作成するとともに、区分所有法第33条第1項の規定により適正に保管しなければならない。

(議事録の作成及び保管)

第12条 総会、理事会その他区分所有者が出席者であるマンションの管理に関する会議(以下この条において「総会等」という。)が開催されたときは、総会等の議長は、区分所有法第42条第1項の規定により議事録を作成し、同条第5項において準用する区分所有法第33条第1項の規定により代表者又はその代理人で管理規約等又は総会等の決議で定めるものが適正に保管しなければならない。

(名簿等の作成及び保管)

第13条 代表者は、自然災害、火災及び漏水等の事故並びに犯罪の発生等の緊急時に管理するマンションの区分所有者及び居住者等へ迅速な対応を行うため、規則で定めるところにより、当該区分所有者及び居住者等の名簿(以下この条において「名簿」という。)並びに名簿の取扱いに関する規程を備え、適正に保管しなければならない。

2 代表者は、人の生命、身体又は財産の保護のために必要が生じた場合は、区、消防又は警察に名簿の情報を提供するよう努めなければならない。

(設計図書等の適正保管)

第14条 代表者は、管理するマンションに係る設計図書及び修繕履歴等のマンションの管理に関する図書を適正に保管しなければならない。ただし、当該設計図書にあっては、次のいずれにも該当する場合は、この限りでない。

(1) 当該マンションがこの条例の施行の日前に区内に所在する建築物である場合

(2) 当該マンションの管理組合が設計図書を保管していない場合

(3) 当該マンションの分譲業者及び施工業者が設計図書を保管していないことが確認された場合又はいずれかの事業者が倒産等により現存せず、設計図書の所在を確認することができない場合

(管理用の施設等の維持及び管理)

第15条 マンションの建築の際、集合住宅条例第10条に規定する措置を講じたマンションの代表者は、当該措置を維持しなければならない。

2 マンションの建築の際、集合住宅条例第10条に規定する措置を講じていないマンションの代表者は、当該措置を講ずるよう努めなければならない。

(法定点検、設備点検及び清掃の適切な実施)

第16条 代表者は、管理するマンションについて、建築基準法(昭和25年法律第201号)第12条第1項及び第3項並びに消防法(昭和23年法律第186号)第17条の3の3に規定する調査、検査又は点検及び報告(次項において「法定点検」という。)を実施するとともに、当該マンションを良好に維持管理するために必要な設備点検及び清掃を適切に実施しなければならない。

2 居住者等は、法定点検の実施に伴う専有部分及び専用部分の立入り等に協力するよう努めなければならない。

(長期修繕計画の作成及び見直し)

第17条 代表者は、管理するマンションについて、長期修繕計画を作成しなければならない。

2 代表者は、前項のマンションが定期借地権(借地借家法(平成3年法律第90号)第22条に規定する定期借地権及び同法第24条に規定する建物譲渡特約付借地権をいう。)付マンションである場合にあっては、当該権利に関する契約の満了時までの長期修繕計画を作成するよう努めなければならない。

3 代表者は、第1項のマンションの劣化状況、区分所有者の要望その他の現状を把握するための調査、診断等を行い、その結果に基づき長期修繕計画の見直しを行うよう努めなければならない。

(修繕費用等の積立ての実施)

第18条 代表者は、管理するマンションに係る次に掲げる事項に要する費用を長期間にわたり計画的に積み立てるよう努めなければならない。

(1) 将来見込まれる修繕工事等

(2) 老朽化の進行により修繕工事では維持が困難になる場合等を想定した除却又は建替え

2 代表者は、前項の規定による積立てを行う場合においては、当該積立金の取崩しの対象となる修繕工事等及び経理の方法を管理規約等に記載しなければならない。

(適時適切な修繕工事等の実施)

第19条 代表者は、長期修繕計画に基づき、適時に適切な修繕工事等を行うとともに、管理するマンションの一部に不具合が生じたときは、適切な修繕工事等を行うよう努めなければならない。

(マンションの耐震性能の確認等)

第20条 昭和56年5月31日以前に着工したマンションの代表者は、耐震診断を実施し、当該マンションの耐震性能を確認するよう努めなければならない。

2 耐震性能が不足するマンションの代表者は、耐震性能に関する現状の課題を解決するための方策を検討するよう努めなければならない。

(災害への対応)

第21条 代表者は、災害時の対応について、防災用品の備蓄、定期的な防災訓練の実施、高齢者、障害者、乳幼児その他特に配慮を要する者(第3項において「要配慮者」という。)の情報の把握並びに管理するマンションの実情に応じた防災に関する手引の作成及び居住者等への周知徹底を行うよう努めなければならない。

2 居住者等は、災害時に備え、家具の転倒防止等による室内の安全確保、防災用品の備蓄、前項の手引の確認及び防災訓練への参加に努めなければならない。

3 要配慮者は、代表者が行う要配慮者の情報の把握に協力するよう努めなければならない。

(地域等とのコミュニティの形成)

第22条 代表者は、管理するマンションが所在する区域の町会、自治会等又は当該マンションで組織する自治会(以下この条において「町会等」という。)の広報紙の掲示等により、当該マンションの居住者等が町会等への加入及び町会等が実施する活動への参加を検討することができるよう努めなければならない。

(指導及び勧告)

第23条 区長は、マンションが次のいずれかに該当するときは、当該マンションの代表者に対し、必要な措置を講ずるよう指導することができる。

(1) 第10条第1項及び第2項の規定による届出をしないマンション

(2) 第10条第1項及び第2項の規定による届出の内容がこの条例の規定に適合しないマンション

2 区長は、代表者が前項の規定による指導に従わない場合において、必要があると認めるときは、当該代表者に対して必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(公表)

第24条 区長は、代表者が前条第2項の規定による勧告に従わない場合において、特に必要があると認めるときは、その旨及びマンション名を公表することができる。

2 区長は、前項の規定による公表を行う場合は、前条第2項の規定による勧告を受けた代表者に対し、あらかじめ意見を述べる機会を与えなければならない。

(委任)

第25条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

付 則

この条例は、平成29年4月1日から施行する。

墨田区分譲マンションの適正管理に関する条例

平成28年12月9日 条例第69号

(平成29年4月1日施行)