○墨田区学校運営協議会規則

令和5年8月24日

教育委員会規則第6号

(目的)

第1条 この規則は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号。以下「法」という。)第47条の5に規定する学校運営協議会(以下「協議会」という。)について、必要な事項を定めることを目的とする。

(趣旨)

第2条 協議会は、墨田区立小学校、中学校及び幼稚園(以下これらを「学校」という。)の運営及び当該運営への必要な支援(以下「運営等」という。)に関して協議する機関として、墨田区教育委員会(以下「教育委員会」という。)及び校長(園長を含む。以下同じ。)の権限及び責任の下、保護者及び地域住民等の学校運営への参画や保護者及び地域住民等による学校運営への支援及び協力を促進することにより、学校、保護者及び地域住民等の間の信頼関係を深め、学校運営の改善や幼児、児童及び生徒の健全育成に取り組むものとする。

2 協議会は、学校運営への必要な支援について、地域学校協働本部(社会教育法(昭和24年法律第207号)第5条第2項に基づき、地域住民等と学校が目標を共有して活動を行う体制をいう。)と密接な連携を図るものとする。

(設置)

第3条 教育委員会は、前条の趣旨を踏まえ、その所管に属する学校ごとに協議会を置くものとする。ただし、教育委員会が2以上の学校の運営に関し相互に密接な連携を図る必要があると認める場合には、2以上の学校について1つの協議会を置くことができる。

2 教育委員会は、協議会を置こうとするときは、当該協議会が運営等に関して協議する学校(以下「対象学校」という。)を明示し、当該対象学校に対して通知するものとする。

3 教育委員会は、協議会を置こうとするときは、対象学校の校長、保護者(対象学校に在籍する幼児、児童又は生徒の保護者をいう。以下同じ。)及び地域住民等(対象学校の所在する地域の住民等をいう。以下同じ。)の意見を聞くものとする。

(学校運営に関する基本的な方針の承認)

第4条 対象学校の校長は、次の各号に掲げる事項について毎年度基本的な方針を作成し、協議会の承認を得るものとする。

(1) 教育課程の編成に関すること。

(2) 学校経営計画に関すること。

(3) 組織編成に関すること。

(4) 学校配当予算の編成及び執行に関すること。

(5) 学校施設等の管理及び整備に関すること。

2 前項に規定する事項について、承認が得られなかった場合は、議論を尽くして、成案を得るように努めること。

3 第1項に規定する事項について、協議会の運営が著しく適性を欠いていること等を理由に承認が得られない場合において、対象学校の校長は、承認を得ずに、学校運営を行うことができる。

4 前項の状況が継続する場合には、第19条の規定に基づき、教育委員会は協議会の運営を一時的に停止させ、運営の改善に向けた指導を行う等の措置を講じる。

5 第1項に規定する事項について、協議会に承認を求める時期は、別表のとおりとする。

6 前項の規定は、特段の事情等がある場合にはこの限りではない。

(学校運営等に関する意見の申し出)

第5条 協議会は、第2条に規定する協議会の設置の趣旨を踏まえ、対象学校の運営に関する事項について、教育委員会又は対象学校の校長に対して意見を述べることができる。

2 協議会は、対象学校の教職員の任用に関する意見(運営改善に資する建設的な意見に限る。)を教育委員会に述べ、又は教育委員会を経由して東京都教育委員会に述べることができる。ただし、個人を特定しての意見を述べることはできない。

3 協議会は、前2項の規定により教育委員会又は東京都教育委員会に対して意見を述べるときは、あらかじめ対象学校の校長の意見を聴取するものとする。

(学校運営等に関する評価)

第6条 協議会は、対象学校の運営状況等について毎年度評価を行うものとする。

(住民の参画の促進等のための情報提供)

第7条 協議会は、対象学校の運営について、地域住民等の理解、協力、参画等が促進されるよう努めるものとする。

2 協議会は、対象学校の運営等に関し、保護者及び地域住民等の理解を深め、連携及び協力を推進するため、対象学校の運営等に関する協議の結果について地域住民等へ積極的に情報提供するよう努めなければならない。

(組織)

第8条 協議会は、会長、副会長及び委員をもって構成する。

2 会長は、委員の互選により選任する。副会長は会長が指名する。ただし、対象学校の校長は、会長又は副会長に選任されることができない。

3 協議会の委員(以下「協議会委員」という。)は、次の各号に掲げる者のうちから、教育委員会が任命する。

(1) 保護者

(2) 地域住民等

(3) 対象学校の運営に資する活動を行う者

(4) 対象学校の校長

(5) 対象学校の教職員

(6) 学識経験者

(7) 前各号に掲げる者のほか、教育委員会が適当と認める者

4 協議会委員は、15人以内とする。ただし、教育委員会が特に必要と認めたときは、18人以内において、必要な数とする。

5 教育委員会は、第3項第1号から第4号までに掲げる者を少なくとも1人ずつ協議会委員として任命しなければならない。

6 対象学校の校長は、第3項の協議会委員の任命について、協議会委員として適当と認める者を教育委員会に推薦することができる。

7 協議会委員の辞職等により、第5項の規定を満たさなくなった場合は、教育委員会は速やかに新たな協議会委員を任命するものとする。

8 協議会委員は、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第3項第2号に定める特別職の非常勤の職員とする。

(任期)

第9条 協議会委員の任期は、任命の日から当該年度の末日までとし、再任を妨げない。

2 前条第7項により任命された協議会委員の任期は、前任者の残任期間とする。

(運営)

第10条 会長は、協議会を招集し、会務を総理する。

2 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるとき又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。

3 会長は、必要があると認めるときは、協議会委員以外の者の出席を求め、又は他の方法で意見を聴くことができる。

4 会長は、協議会委員の過半数の出席がなければ会議を開くことができない。

5 協議会の議事は、出席した協議会委員の過半数で決し、可否同数のときは会長の決するところによる。

6 議決事項について利害関係を有する協議会委員は、当該議決事項に関して議決権を有しない。

7 会長は、会議録を作成し、教育委員会に報告するものとする。

(守秘義務等)

第11条 協議会委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

2 前項のほか、協議会委員は、次の各号に掲げる行為をしてはならない。

(1) 協議会委員たるにふさわしくない非行を行うこと。

(2) 協議会委員としての地位を営利行為、政治活動、宗教活動等に利用すること。

(3) 前2号に掲げるもののほか、協議会及び対象学校の運営に著しく支障を来す言動を行うこと。

3 第1項に定める職務上知り得た秘密については、以下のとおり例示する。

(1) 個人情報に係る事項

(2) 教職員の任用に係る事項

(3) 非公開とした会議に係る事項

(4) 会議資料等で部外秘とされている事項

4 前項に挙げた例に限らず、職務上知り得た秘密に該当するか否かは、個別の事象に応じて判断するものとする。

(報酬)

第12条 協議会委員の報酬は、墨田区非常勤職員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和31年墨田区条例第21号)第2条の規定に基づき、日額19,200円の範囲内で教育委員会が別に定める。

(解任)

第13条 教育委員会は、本人から辞任の申し出があったときのほか、次の各号のいずれかに該当すると認められるときは、協議会委員を解任することができる。

(1) 第11条の守秘義務等に違反したとき。

(2) 協議会委員が心身の故障のため職務を遂行することができないとき。

(3) 前2号に掲げるもののほか、解任に相当する事由があると認められるとき。

2 対象学校の校長は、本人から辞任の申し出があったとき又は協議会委員が前項各号のいずれかに該当すると認めるときは、速やかに教育委員会に報告しなければならない。

3 教育委員会は、協議会委員を解任する場合には、その理由を示さなければならない。

(研修)

第14条 教育委員会は、協議会委員に対して、協議会及び協議会委員の役割、責任等について正しい理解を得るために必要な研修等を行うものとする。

(会議の公開)

第15条 協議会の会議は、次に掲げる事項について審議する場合を除き、公開する。

(1) 対象学校の教職員の任用に関する事項

(2) 前号に掲げる事項のほか、個人情報を扱う等特別の事情により、会長が適当でないと認める事項

2 会議を傍聴しようとする者(以下「傍聴人」という。)は、あらかじめ、会長に申し出なければならない。

3 傍聴人は、次の事項を守らなければならない。

(1) 議場における発言に対し批評を加え、又は可否を表してはならない。

(2) 騒ぎたて、議事を妨害してはならない。

(3) 写真、映像等を撮影し、又は録音等をしてはならない。ただし、会長の許可を得た場合はこの限りではない。

(4) 携帯電話及びパソコン等の情報通信機器の電源を切らなければならない。

(5) 前各号に定めるもののほか、議場の秩序を乱し又は会議の妨害となるような行為をしてはならない。

4 会長は、会議の途中で第1項各号に規定する事項について審議する場合又は前項に規定する行為があったと認める場合は、傍聴人を退場させることができる。

(会議の開催)

第16条 会議は、原則年3回開催するものとする。

2 前項の規定は、特段の事情等がある場合にはこの限りではない。

(書面及びオンラインによる審議)

第17条 会長は、やむを得ない事由であると認める場合において、会議を開会する場所へ協議会委員を招集することが困難であると認めるときは、書面(当該書面に記載すべき事項を記録した電磁的記録を含む。以下同じ。)による審議(以下「書面審議」という。)及び映像と音声の送受信により相手の状態を相互に認識しながら通話をすることができる方法による審議(以下「オンライン審議」という。)により会議を開催し、又は当該審議の方法により一部の協議会委員を会議に参加させることができる。

2 書面審議及びオンライン審議における第10条第4項及び第5項の規定の適用については、書面審議にあっては議案に対する賛否を記した書面を提出した者を、オンライン審議にあっては当該方法により参加した者を、それぞれ会議に出席したものとみなす。

3 第1項の書面審議を行ったときは、対象学校の校長が会長に代わって審議の内容及び結果を前項の規定により会議に出席したものとみなされた協議会委員に報告しなければならない。

(運営に必要な事項等)

第18条 協議会は、法令及び教育委員会が定める規則並びにその設置目的に反しない範囲において、運営に必要な事項を定めることができる。

2 協議会は、その定めるところにより、部会等の必要な組織を置くことができる。

(協議会の適正な運営を確保するために必要な措置)

第19条 教育委員会は、協議会の運営状況について的確に把握し、必要に応じて指導及び助言を行うとともに、協議会の運営が適正を欠くことによって対象学校の運営に現に支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認められる場合には、協議会の適正な運営を確保するための措置を講じなければならない。

2 教育委員会及び対象学校の校長は、協議会が適切な合意形成を行うことができるよう必要な情報提供に努めなければならない。

(委任)

第20条 この規則に定めるもののほか、必要な事項は、教育長が別に定める。

この規則は、令和5年10月1日から施行する。

別表

承認事項

承認を求める時期

教育課程の編成に関すること

2~3月頃

学校経営計画に関すること

6月頃

組織編成に関すること

2~3月頃

学校配当予算の編成及び執行に関すること

6月頃

学校施設等の管理及び整備に関すること

任意の時期

墨田区学校運営協議会規則

令和5年8月24日 教育委員会規則第6号

(令和5年10月1日施行)