すみだ区報 2022年3月21日SDGs特集号

特集

SDGsに貢献する〝商い〞のかたち

アサヒユウアス株式会社 代表取締役社長 高森志文さん

楽しく、身近なところから

アサヒユウアスはアサヒグループが2022年1月に新たに始めた会社で、様々な企業とSDGsに関わる活動を行っています。「すみだモダン」に認定された〝森のタンブラー〞もその一つ。「アサヒとパナソニックが共同開発した〝森のタンブラー〞は、植物繊維を活用した世界初のエコカップです。こちらをはじめ様々な活動が認められて〝すみだモダンブルーパートナー〞の認定を受けました。2021年には、この〝森のタンブラー〞を活用したごみ削減の実証実験も実施しました。対象店舗に〝森のタンブラー〞を持参すると、テイクアウト商品購入時に割引が受けられるなどの特典を用意し、プラスチックごみの削減へとつなげる試みです。」ほかにも、衣料品業界との共創事業など、業界の垣根を越えて様々な取組を行う同社。「我慢や無理を強いるようでは、サステナビリティの取組が生活に根付くことは難しいと考えます。生活者にとってすごく身近な〝衣〞や〝食〞を通じて、おしゃれに楽しく続けられる取組を広めたいと思っています。」

地域を巻き込み、より大きな広がりに

また同社では、次世代に向けたサステナブルなライフスタイルを提案する「UPCYCLE B」プロジェクトにも取り組んでいます。区内にある「東京隅田川ブルーイング」では、廃棄コーヒー豆を使った「蔵前BLACK」や、〝パン耳〞をアップサイクルした「蔵前WHITE」といったサステナブルクラフトビールが誕生してきました。この活動では、廃棄物の削減・有効活用を推進しながら、障害のある方の多様な就労機会を生み出すことで、地域経済の活性化をめざしています。「SDGsへの取組は、地域が一丸となることでより大きく広がる可能性を持っています。例えば1つの商店街で、ドリンクはタンブラーを、お惣菜(そうざい)はお弁当箱などを持参して購入する活動を行えば、大幅なプラスチックごみの削減が期待できます。地域全体が〝量り売りの街〞となるイメージです。」同社が業界の垣根を越えて様々な活動を実施してきたように、私たちも「一緒にやろうよ」と声を掛け合うことで、それが地域の大きな活動へとつながっていくのかもしれません。