区では、区民の皆さんが納めた税金等がどのように活用されているのかをお知らせするために、区の予算と収入・支出の状況を年2回公表しています。今回は、令和4年度下半期の財政状況をお知らせします。
[問合せ]財政担当 電話:03-5608-6232
*各表・グラフ中の数値は、四捨五入により合計額が合わない場合があります。
令和4年度下半期の我が国の景気は、一部に弱さがみられるものの、緩やかに持ち直しており、本区においても人口の増加と相まって、特別区民税をはじめとする区の歳入の一部は、前年度に比べ増収しています。
一方、歳出においては、物価上昇や供給面での制約等による影響が懸念される中で、電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金給付事業や出産・子育て応援交付金給付事業などを補正予算で対応したうえで、予算に計上した事務事業を計画的・効率的に執行できました。
備考1:収入・支出ともに( )内の数字は、一般会計予算額に占める比率です。
備考2:一般会計予算額のうち、人件費は191億342万円(区民1人あたり6万7,722円)です。
備考3:歳入・歳出予算額のいずれも、前年度からの繰越明許費分を除いています。
[一般会計]4年10月1日以降、下表の補正を行った結果、最終予算額は1,400億6,006万円となりました。
[特別会計]当初予算に必要な補正を行うことにより、最終予算額は、国民健康保険特別会計が280億7,879万円、介護保険特別会計が229億3,685万円、後期高齢者医療特別会計が66億7,973万円となりました。
10月・11月・12月議会補正 (59億4,128万円の追加) |
2月議会補正 (31億8,964万円の追加) |
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・電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金給付事業費 ・認可保育所等の給食実施等に対する支援事業費追加 ・学童クラブ事業費追加 ・私立学童クラブに対する助成費追加 ・公衆浴場物価高騰対策緊急支援金給付事業費 ・医療機関等物価高騰対策緊急支援金給付事業費 ・生産性向上のための機器導入補助事業費 ・学校管理費追加 ・学校給食用経費追加 ・食育推進交付金事業費追加 ・公共料金支払基金への繰出金 ・財政調整基金積立金追加 ・協治(ガバナンス)まちづくり推進基金事業費追加 ・北斎基金事業費追加 ・後期高齢者医療特別会計繰出金追加 ・新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金事業費追加 ・ひとり親家庭自立支援給付事業費追加 ・新型コロナウイルス感染症対策事業費追加 ・休日診療事業費追加 ・子育て世帯等定住促進事業費追加 ・介護・障害福祉サービス等事業者支援金給付事業費追加 ・出産・子育て応援交付金給付事業費 等 |
・職員退職手当追加 ・財政調整基金積立金追加 ・減債基金積立金追加 ・公共施設等整備基金積立金追加 ・すみだ北斎美術館管理運営費(資料取得)追加 ・障害児通所支援事業費追加 ・私立母子生活支援施設保護委託費追加 ・区民、文化およびスポーツ施設損失補塡経費追加 ・福祉施設損失補塡経費追加 ・図書館損失補塡経費追加 ・各種事務事業の不用額の減額 |
5年3月31日現在の令和4年度各会計の予算現額と収支の状況は、下表のとおりです。一般会計の予算現額に対する執行率は、歳入が93.5パーセント、歳出が79.5パーセントとなっています。
なお、事務処理手続等の関係で3月31日までに執行できなかったものは、出納整理期間中(4月1日から5月31日まで)に執行しました。
区分 | 予算現額 | 収入額 | 支出額 |
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一般会計 | 1,434億2,827万円 | 1,341億3,579万円(93.5パーセント) | 1,140億3,001万円(79.5パーセント) |
国民健康保険特別会計 | 280億7,879万円 | 256億2,692万円(91.3パーセント) | 248億5,428万円(88.5パーセント) |
介護保険特別会計 | 229億3,685万円 | 222億5,207万円(97.0パーセント) | 203億2,440万円(88.6パーセント) |
後期高齢者医療特別会計 | 66億7,973万円 | 65億4,114万円(97.9パーセント) | 66億 380万円(98.9パーセント) |
備考1:予算現額とは、最終予算額に令和3年度からの繰越分を加えたものです。令和3年度からの繰越額は、一般会計で33億6,821万円ありました。
備考2:収入額・支出額欄の( )内の数字は、それぞれ予算現額に対する割合です。
備考3:各会計の収入・支出はともに出納整理期間中に執行・整理を行い、いずれも予算計上額をほぼ達成しています。
区の施策を実施するために必要な財源として、区民の皆さんに税や各種使用料、手数料を負担していただいています。このうち、特別区税の予算現額と収入額は、下表のとおりです。
内訳 | 予算現額 | 収入額 | 収入率 |
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特別区民税 | 253億4,500万円 | 222億9,731万円 | 88.0パーセント |
軽自動車税 | 1億1,800万円 | 1億2,745万円 | 108.0パーセント |
特別区たばこ税 | 19億8,300万円 | 22億9,706万円 | 115.8パーセント |
入湯税 | 800万円 | 1,192万円 | 149.0パーセント |
合計 | 274億5,400万円 | 247億3,374万円 | 90.1パーセント |
備考1:上記の収入額に加え、出納整理期間中にも収入がありました。
5年3月31日現在の区有財産の現在高は、下のグラフのとおりです。
学校施設の整備や、まちづくり事業などには、多額の経費がかかります。このため区は、区債を発行し、その財源を確保するとともに、区債の償還を通じて現在から将来にわたる区民の皆さんの世代間の負担の公平化を図っています。
各年度末における区債の残高は、下のグラフのとおりです。
一時借入金とは、収入と支出の時期の違いにより、事務事業を執行するうえで一時的に資金が不足する場合に、年度内償還を条件として市中銀行などから借り入れる資金のことです。
令和4年度は、この借入れを行う必要がありませんでした。
令和5年度予算は、コロナ禍からの社会経済活動の回復など、取り組むべき課題が山積していることを踏まえ、「誰もが主役 挑戦・活躍・輝けるまち 未来の“すみだ”に投資する予算」として編成しました。
我が国の景気の先行きは、ウィズコロナの下、持ち直していくことが期待されていますが、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、供給面での制約、金融資本市場の変動等による影響も懸念されています。
一方、区財政においては、納税義務者数の増加や企業収益の持ち直し等を背景に、令和5年度予算では、特別区民税や特別区交付金が引き続き堅調に推移すると見込んだところですが、景気の動向は、依然として不透明であり、今後の区の歳入環境を十分に注視する必要があります。
こうした予測困難な社会経済状況にあっても、感染症対策をはじめとした区民の皆さんの安全・安心の確保に努めるとともに、将来のまちの姿や社会潮流を見据え、区民福祉の一層の向上と活性化につながる緊急性・優先性の高い行政需要に対して、迅速かつ積極的に取り組んでいきます。
予算の執行に当たっては、これまで以上に行財政改革を推し進め、予算に計上した施策の目的が、最少の経費で確実に達成されるよう取り組んでいきますので、区政へのご理解とご協力をお願いします。