すみだ北斎美術館に収蔵されている北斎の名品をご紹介します。
寿永4年(1185年)の屋島の戦いの一場面で、平家物語の「那須与一」で知られる場面が描かれています。那須与一宗高は下野国那須を領地とした鎌倉の御家人で、平氏方の船上に立てられた扇の的を馬上から射止めて、敵からも味方からも賞賛されました。本図では縦長の画面を使用して、弓を構える宗高を下に大きく、船や扇を右上に小さく描き遠近感を出していますが、宗高のつがえる矢の先に扇はありません。北斎は画面には限りがあるので、船は矢先のはるか遠くに描いたと思ってほしいと注意書きをしています。
本図は特別展「北斎サムライ画伝」の通期(2月25日まで)で展示しています。
すみだ北斎美術館(亀沢二丁目7番2号)で開催中の特別展「北斎サムライ画伝」の通期の見所をご紹介します。
本展では、名の知れたサムライだけでなく、北斎と門人たちの目に映った江戸市中に暮らす太平の世のサムライが描かれた作品も展示しています。本図は飛鳥山の花見の場面で、刀を2本差した2人のサムライが歩いていますが、2人とも酔っぱらったのか羽織がはだけています。1人は左肩も出ていて、
[とき]2月25日(日曜日)までの午前9時半から午後5時半まで
*入館は午後5時まで
[問合せ]すみだ北斎美術館 電話:03-6658-8936
*詳細は、すみだ北斎美術館のホームページを参照
最新情報は、すみだ北斎美術館のホームページをご覧ください。
[問合せ]文化芸術振興課文化芸術担当 電話:03-5608-6115