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すみだ区報(墨田区のお知らせ「すみだ」) 2024年9月1日号

 すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人をつないでいきます。第62回は、「割烹 峰屋」(東駒形三丁目19番13号)の女将(おかみ)として、能登半島地震の被災地支援等を行い、「食」を通して人と人をつなぐ高澤 瀬理奈さんです。

高澤 瀬理奈さん(東駒形在住・在勤)

 板前である夫が作る季節料理と、(きき)(さけ)()の資格を持つ私が選んだ日本酒でもてなす(かっ)(ぽう)を営んでいます。3月には、参加費の一部を寄付するチャリティーパーティーを開催しました。夫が作る料理をビュッフェ形式で振る舞うだけでなく、当店で金継ぎ教室を行う元輪島塗職人の講師等が協力してくれ、輪島塗や金継ぎ作品の展示や、金沢の伝統工芸である「水引」のワークショップも行いました。チャリティーに興味を持ってくれた近所の方を含め、約70人が参加してくれました。
 また、保育園児の前で魚を(さば)き、調理したものを食べてもらう食育も行っています。この活動で魚嫌いを克服した子どもがいて、普段の仕事では感じられない喜びや、心の栄養につながっています。

 チャリティーパーティーは、20年来の付き合いがある富山市の富美菊酒蔵が、震災の影響で物資不足等に困っていると聞き、開催しました。でも、その根底には、コロナ禍で店の休業を余儀なくされ、区の支援を受けて存続させた私自身の経験が影響していると思っています。困り果てたときに受けた支援の有り難さを痛感したので、誰かの役に立てる機会をずっと探していました。
 飲食店は、人と人がつながる場でありたいと強く思っています。パーティーでも、普段なら出会うことのない金継ぎの講師と店のお客さんが、この催しがきっかけでつながっていく様子を見掛けました。それがとても(うれ)しく、原動力になっています。
 「食」で人をつなげられるし、驚きや感動を与えられる。まさに「食」の可能性は無限大です。今後のチャリティーイベントに協力してくれる飲食店等が増えたら嬉しいです。また、店から飛び出して「食」で関われる機会があれば、ぜひ声を掛けてほしいです。

 買物するにもどこへ行くにも、とても便利ですよね。また、夜間は街灯がともって明るいし、人通りもあるので、かつて他区に住んでいたときのような恐怖感はなく、安心して生活できています。
 大学では近現代の歴史を専攻していたほど歴史が好きなのですが、すみだは近現代の歴史を感じられるのも素敵です。出身地である鳥取県に住んでいた頃は、生活の中で戦争の歴史を感じることが少なかったんです。一方ですみだは、東京大空襲や関東大震災で大勢の方が亡くなったという悲しい歴史もあるけれど、その度に立ち直っているし、どう立ち直るかを常に考えているように思います。これから先、何かあっても「また、進んでいくぞ」と感じられるところが好きですね。

食育活動の様子。この活動は板前の仕事を知ってもらう機会でもあります。子どもたちが板前に憧れて、将来板前になってくれたら嬉しいですね。

昨年、「こども料理教室」を店で開き、子どもたちはイワシのハンバーグを作りました。大人も含めた全員に、イワシを手で3枚に下ろす「手開き」も体験してもらいました。「食」で笑顔が見られると、こちらもついつい頬が緩みますね。

 高澤さんが食育活動を行う「小梅保育園」で、副園長を務める䑓 加津美さんです。

[問合せ]広報広聴担当 電話:03-5608-6223

今月の1枚

「逆さカモ?」
【撮影】矢部 雅人さん

 本コーナーへの写真を随時募集しています。詳細はこちらをご覧ください。
[問合せ]広報広聴担当 電話:03-5608-6223

このページは広報広聴担当が担当しています。