すみだ北斎美術館(亀沢二丁目7番2号)で開催中の「北斎×プロデューサーズ 蔦屋重三郎から現代まで」後期の見所をご紹介します。
板元の初代蔦屋 重三郎(蔦重)が刊行した「吉原俄」を描いたシリーズの1図です。吉原俄とは吉原遊廓内の九郎助稲荷の祭礼で、芸者や幇間が思い思いに扮装し、狂言や所作事を演じながら歩くパレードです。毎年、旧暦の8月1日から1か月間開催されました。吉原の年間行事の中でも、特に多くの人出が見込まれる重要な行事で、初代蔦重はその絵を北斎に依頼しました。現在14図が確認されていることからも、蔦重の北斎に対する期待がうかがえます。本作は企画展「北斎×プロデューサーズ 蔦屋重三郎から現代まで」の後期で展示しています。
[とき]5月25日(日曜日)までの午前9時半から午後5時半まで
*入館は午後5時まで
[入館料]
- 一般=1,000円
- 高校生・大学生・65歳以上の方=700円
- 中学生・障害のある方=300円
- 小学生以下=無料
*詳細は、すみだ北斎美術館HPを参照
[問合せ]すみだ北斎美術館 電話:03-6658-8936

すみだ北斎美術館に収蔵されている北斎の名品をご紹介します。
本書は初代蔦重の跡を継いだ二代蔦重が出したもので、当時流行していた潮来節という俗謡を題材に、文人の富士 唐麻呂が狂歌とその意訳の漢詩を、北斎が挿絵を手掛けた本です。唐麻呂の随筆によると、美しい彩色で摺った本書は、幕府の奢侈禁令に触れ、蔦屋の番頭忠兵衛が奉行所に召し出されて、手錠の刑に処せられました。禁令の中、このような本を出した二代蔦重も、取り調べで作者を聞かれても正体を明かさなかった番頭忠兵衛も気骨があったといえるでしょう。本作は企画展「北斎×プロデューサーズ 蔦屋重三郎から現代まで」の後期で展示しています。



最新情報は、すみだ北斎美術館HPをご覧ください。
[問合せ]文化芸術振興課文化芸術担当 電話:03-5608-6115
