このページの先頭です
このページの本文へ移動
  1. 現在のページ
  2. トップページ
  3. すみだ区報
  4. 2025年7月1日号
本文ここから

すみだ区報(墨田区のお知らせ「すみだ」) 2025年7月1日号

 すみだを愛し、すみだで活躍する人をリレー形式で紹介する「つながる すみだ人」。お話を伺った方に次の方を紹介していただき、すみだを愛する人をつないでいきます。第66回は、キラキラ橘商店街の近くで、地元に愛されるクリーニング店「せいせん舎」(京島三丁目21番12号)を営む高橋 チズ子さんです。

高橋 チズ子さん(京島在住)

 クリーニング店を開業してから、今年の3月でちょうど50年が経ちました。皆さんがクリーニングに出すものって、お気に入りの衣類が多いですよね。私たちを信頼して託してくれるお客さんの期待にしっかり応えるために、長年の経験を()かして、日々手を抜かず真摯に作業に当たっています。きれいに仕上げた衣類をお客さんに渡すとき、笑顔で帰っていく姿を見ると、いつも(うれ)しくなりますね。
 お客さんには、「頑張ってね」「辞めないでね」と温かい声を掛けてもらっています。最近は自宅で手入れできる衣類が増えてきて、クリーニング店としては厳しい状況が続いていますが、この仕事が好きですし、お客さんの期待や信頼に応えられるよう、できる限り仕事を続けていきたいですね。

 高校卒業後に青森県から上京して、杉並区にあるクリーニング店「清洗舎」で事務の仕事をしていました。そのときに修業中の夫と知り合って結婚、独立したのがきっかけです。店名の「せいせん舎」は、修業先の店名に由来しています。実は、開業当初は台東区三ノ輪に店を構えたんです。それから7年後に知人から、現在店を構えている京島地区がとてもにぎわっていると聞き、隅田川を越えて移転しました。当時は午後4時頃になると、総菜や食材などを求める人で道が埋め尽くされるほどの盛況ぶりでした。買物ついでに当店を利用してくれるお客さんも多かったですね。
 現在は私と息子と数人のアルバイトで店を切り盛りしています。クリーニング作業は、専用の機械や薬品を使用するだけでなく、支店から衣類を回収する力仕事もあります。私だけではお店は続けられなかったでしょうね。息子が継いでくれたことは本当に嬉しいです。

 すみだには私と同じように地方出身者も多くて、肩肘張らず地域に()()めるところが気に入っています。前回登場した高橋さんも話していましたが、私もご近所さんからおかずや食材をもらうことがよくあります。反対に私が炊き込みご飯を作ったときは、お隣さんにお裾分けすることも。すみだには「お互い様」の気持ちが根付いていますね。
 戦災を逃れた京島地区には、小さな路地がたくさんあります。そこを通ると、昭和にタイムスリップした雰囲気が味わえ、心が落ち着きますね。すみだは窓を開ければすぐ隣の家という距離感で、いい意味で小ぢんまりしているのがとても好きです。商店街にはおいしい総菜店やスーパーマーケットがあって、日常生活は自宅周辺だけで事足りるので、住むには困らないですね。

夏は暑さとの戦い。広い作業場はエアコンが効かないため、天井に設置したホースから冷風を出して、顔や首を冷やしながら作業します。

洗濯と乾燥を終えた衣類を人型の機械に着せてスイッチを押すと、蒸気でしわがきれいに伸びるんです。シワシワだった衣類がピシッと整うと、とても清々しい気持ちになります。

 老人クラブ「京三中央寿和会」で役員を務め、地域のために幅広く活動している宮澤 哲男さんです。

[問合せ]広報広聴担当 電話:03-5608-6223

今月の1枚

「スカイツリーと虹の共演」
【撮影】板垣 勝重さん

 本コーナーへの写真を随時募集しています。詳細は区HPをご覧ください。
[問合せ]広報広聴担当 電話:03-5608-6223

このページは広報広聴担当が担当しています。