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更新日:2020年5月16日
平成30年度は、以下の特集展示等を開催しました。
特集展示「隅田川の桜」
展示概要
現在も多くの人々を楽しませている墨堤の桜は、「墨堤植桜之碑」によれば、4代将軍家綱が木母寺付近に植桜したのが起源であると伝えられていますが、本格的な植桜は、享保2年(1717)に8代将軍吉宗の命による、木母寺から隅田村の境までの植桜であるといわれています。その後、安政元年(1854)までに700本もの桜が三囲神社まで植えられ、さらに明治になってから、水戸徳川家が自邸前に植樹したことにより、枕橋まで桜並木が続くようになりました。
将軍の命によって始まった墨堤の植桜ですが、その後の植桜と桜樹の管理は、主として地域住民の手によって行われました。その中には、洪水で被害を受けた桜を修復するために私財を投げ出し、破産した人もいたことが伝えられています。墨堤の桜は、『江戸花暦』に「江戸第一の花の名所」と称えられた、江戸を代表する桜の名所で、多くの庶民を楽しませましたが、その影には、周辺地域の桜を愛する人々の献身的な努力があったことがわかります。
本展示では、絵画資料や写真・映像資料を用いて、江戸から現代まで墨堤の花見の様子を紹介しました。
会期
平成30年3月24日(土曜日)から5月16日(水曜日)まで
明治一五〇年記念特集展示「すみだの産業ー繊維・石鹸・鉄道ー」
展示概要
墨田区はものづくりの町として広く知られています。しかし、詳細は不明な点が多く、アンケートでも希望のあった産業展に新たに挑みました。
繊維産業は、染色、紡績、紡織、メリヤスと多様な業種が区内に工場を構えていましたが、現在は大規模な工場は移転してしまっています。関東大震災以前の工場の写真や、吊編みの丸編みメリヤス機の動画などを展示しました。
石鹸産業は、過去の展示成果を生かしつつ、新資料の花王の写真帳なども展示し、会社ごとの工場と製品を紹介しました。
鉄道産業では、平岡工場と天野工場があり、昭和初期までは区内で製造された車両が東武鉄道や市電として区内を走っていたことを初めて紹介しました。
会期
平成30年9月4日(火曜日)から11月4日(日曜日)まで
特集展示「忠臣蔵-赤穂忠臣録絵巻と浮世絵-」
展示概要
元禄15年(1702)12月14日夜七つ時前(15日午前四時前)、本所松坂町にある吉良上野介邸に大石内蔵助が率いる赤穂浪士47士が討ち入りました。前年9月、吉良邸が江戸城外堀内呉服橋たもとから本所松坂町に移されていたことから、本所がこの歴史的事件の舞台となりました。
今年は、「赤穂忠臣録絵巻」という上巻24メートル、下巻20メートルの大部な絵巻を中心に展示を企画しました。すべて展示するため、期間中4回の展示替を行いました。また、仮名手本忠臣蔵に関する浮世絵を多く展示しました。
会期
平成30年11月17日(土曜日)から平成31年1月27日(日曜日)まで
特集展示「隅田川七福神と向島の名所」
展示概要
江戸時代の向島は、広大な田畑が広がる田園地帯でした。隅田川の清流沿いには由緒のある古刹が建ち並び、たくさんの人々が参拝しました。文人たちも多くこの地を訪れ、俳句や詩歌などの作品を残しています。
向島百花園園主 佐原鞠塢は、大田南畝、加藤千蔭、酒井抱一など親交のある文人たちと、向島地域で七福神の神々にゆかりのある神社仏閣を選び出し、それらに百花園を加えて隅田川七福神を創始したと言われています。七福神を巡りながら風情ある向島を散策できる隅田川七福神巡りは、文人達に楽しまれ、明治31年(1898)頃結成された隅田川七福会により、次第に庶民にも広まっていき、今日には新春を祝う初詣の風習として大勢の参詣客で賑わっています。
本展示では、正月の風物詩となった隅田川七福神巡りの歴史を紐解きつつ、江戸の人々に愛された向島の風景を浮世絵などから紹介しました。
会期
平成30年12月8日(土曜日)から平成31年2月11日(月曜日)まで
来館者に展示リーフレット(カレンダー付)を配布し、ご好評をいただきました。
特集展示「資料館で雛まつり」
展示概要
すみだ郷土文化資料館には、区民の方や墨田区にゆかりの方からご寄贈・ご寄託いただいた雛人形が所蔵されています。どの雛人形も、女の子の誕生を祝い、成長を願って、各家で大切に飾られ、代々伝えられてきました。
墨田区は関東大震災、東京空襲、度重なる水害等で戦前の資料の多くが散逸してしまいましたので、特に大正時代以前の雛人形たちは、各時代に墨田区域でどのような文化が育まれていたかを断片的に示す貴重な資料でもあります。毎年ひな祭りの時期に合わせ、墨田区にとって歴史的にも美術的にも価値の高いこれらの雛人形を紹介しています。
会期
平成31年2月9日(土曜日)から3月10日(日曜日)まで
常設展示
東京空襲体験画展
東京空襲の体験者が自らの体験を描いた絵画の展示
会期
- 平成29年7月8日(土曜日)から平成30年5月6日(日曜日)まで
- 平成30年9月4日(火曜日)から令和元年6月9日(日曜日)まで
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