すみだ区報（墨田区のお知らせ「すみだ」）　2025年11月11日号

すみだ北斎美術館（亀沢二丁目7番2号）で開催中の特別展「北斎をめぐる美人画の系譜 名手たちとの競演」（後期）の見所をご紹介します。

　美人画を得意とした、北斎の娘・応為の作品です。現在応為の基準作とされる肉筆画は本図を含め８点のみです。団扇(うちわ)を持って座る娘と扇を持って舞う娘が描かれています。目線の先には、夏の風物詩として親しまれた釣(つり)忍(しのぶ)に戯れる蝶がいます。本図に描かれた女性はふっくらとした顔立ちで、初期の作品と考えられます。娘の美しさや、着物などの精緻な文様の表現に表れる画技の高さは、勝川　春章、北斎、そして応為へと続く美人画の系譜を感じさせます。本作は特別展「北斎をめぐる美人画の系譜“名手たちとの競演”」で展示しています。
［とき］11月24日（振休）までの午前9時半から午後5時半まで
＊入館は午後5時まで
＊休館日を除く
［入館料］

• 一般＝1,500円
• 高校生・大学生・65歳以上の方＝1,000円
• 中学生・障害のある方＝500円
• 小学生以下＝無料

＊詳細は、すみだ北斎美術館HPを参照
［問合せ］すみだ北斎美術館　電話：03-6658-8936

「隅田川 森羅万象 墨に夢」（すみゆめ）は、すみだ北斎美術館開館を機に誕生したアートプロジェクトです。

　すみだの文化・歴史の研究に基づき創作した2企画を11月に開催します。「AGAXART」による「天水」は、北斎漫画に描かれた「相撲四十八手」や、火消し文化をモチーフにした舞踏作品。令和4年から続く本プロジェクトの最新作で、舞踏家とプロレスラーの共演に挑戦します。新たな身体表現にご注目ください。そして、2つ目は「まびえ，」による演劇プロジェクト「“その月と喪失”という演劇をつくる」。東京大空襲から80年を迎え、これまでに集められた声を基に制作したオムニバス形式の演劇です。また、会場上階の「WORK CINEMA Paradise」では、その声や資料を展示します。開催日時や場所、料金、申込方法等の詳細は、すみゆめHPをご覧ください。
［問合せ］「隅田川 森羅万象 墨に夢」実行委員会事務局　電話：03-5608-5446
＊受け付けは月曜日から金曜日までの午前9時半から午後4時半まで（祝休日を除く）

舞踏公演「天水」
【写真】大洞　博靖

最新情報は、各HP（すみだ北斎美術館・すみゆめ）をご覧ください。
［問合せ］文化芸術振興課文化芸術担当　電話：03-5608-6115