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更新日:2024年4月1日
自殺は個人の問題と考えられがちですが、決して選択された死ではなく、追い込まれた末の死であり、避けることができる死です。
自殺対策は「生きることの支援」です。身近な人の自殺を防ぐために、できることから始めてみませんか。
大切な「いのち」を自殺から守りましょう
全国の自殺者数は3万人を下回っているものの、依然2万人を超えています。また、自殺未遂者数は自殺者数の20倍との説もあり、自殺や自殺未遂によって深刻な影響を受ける周りの人々を含めると、非常に多くの方が自殺の影響にさらされていることになります。墨田区でも、年間平均50人を上回る方が自殺で亡くなっています。
自殺の基本認識
自殺は追い込まれた末の死
自殺は、個人の選択の結果と思われがちですが、その背景には、失業・多重債務や、健康、家庭などの問題のほか、その人の性格傾向、家族の状況、死生観など様々な要因が複雑に関係しており、それらの要因により心理的に追い込まれた末の死といえます。
自殺は防ぐことができる
自殺をはかった人の直前の心の健康状態を見ると、多くは、様々な悩みにより心理的に追い込まれた結果、うつ病、アルコール依存症などの精神疾患を発症しており、その影響により正常な判断を行うことができない状態となっていることが明らかになってきています。
様々な悩みの要因に対して社会が適切に関わることにより、また、自殺に至る前のうつ病等の精神疾患に対する適切な治療により、多くの自殺は防ぐことができるとされています。
うつ病について
眠れない、食欲がない、一日中気分が落ち込んでいる、何をしても楽しめないといったことが続いている場合、うつ病の可能性があります。
知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス(厚生労働省)(外部サイト)
自殺を考えている人はサインを発している
自殺のサイン(自殺予防の10か条)
次のような症状を数多く認める場合は、自殺の危険が迫っています。
- うつの症状がある(気分が沈む、自分を責める、仕事の能率が落ちる、決断できない、不眠が続く)
- 原因不明の身体の不調が長引く
- 酒量が増す
- 安全や健康が保てない
- 仕事の負担が急に増える、大きな失敗をする、職を失う
- 職場や家庭でサポートが得られない
- 本人にとって価値あるもの(職、地位、家族、財産)を失う
- 重症の身体の病気にかかる
- 自殺を口にする
- 自殺未遂に及ぶ
(資料:中央労働災害防止協会・労働者の自殺予防マニュアル作成検討委員会編「職場における自殺の予防と対応」厚生労働省)
死にたいと考えている人は、不眠、原因不明の体調不良など自殺の危険を示すサインを発している場合もあります。身近にいる人のサインに気づき、皆さん一人ひとりの気づきを自殺予防につなげていくことが重要です。
いのちを守るための行動 「気づく」「受け止める」「つなぐ」
身近な人を見守り、自殺をくいとめるためには、地域や職場、教育、その他様々な分野において、身近な人の自殺のサインに気づき、その人の話を受け止め、必要に応じて専門相談機関へつなぐ人が必要です。そのような人をゲートキーパー(Gatekeeper=門番)と呼びます。
ゲートキーパーは特別な資格ではありません。次のことを心がけながら身近な人を見守り、支え合うことが、自殺の予防につながります。
気づく
仕事や日常生活の中で出会う人が、「表情が暗い」「元気がない」等、気になる様子があったら、声をかけて様子をきき、「心配している」というメッセージを伝えます。
受け止める(傾聴)
相手の話をじっくりと聴き、今抱えている課題、問題を受け止めます。辛い心境をじっくり聴いてもらうことによって、本人の気持ちは楽になります。
つなぐ
十分に話を受け止めた上で、必要に応じ適切なサービス、相談機関につなげます。
また、見守る中で対応に困ったときは、一人で抱え込まずに周囲の人や相談機関に相談しましょう。
様々な悩みを受け止める場所を紹介しています。
ゲートキーパー研修
墨田区では区民や専門関係機関に対してゲートキーパー研修を行っています。
墨田区の取り組み
墨田区では、平成22年度墨田区保健衛生協議会「こころの健康・自殺予防対策分科会」で自殺予防対策について検討しました。分科会にて提出された「自殺予防対策に関する提言」を受け、平成23年度から次のような事業を実施していきます。
- 地域・医療機関・区役所庁内におけるネットワーク会議の開催
- 相談窓口案内リーフレットの作成
- 自殺未遂者用リーフレットの作成
- 墨田区版ゲートキーパー手帳(相談対応・連携のてびき)の作成
- ゲートキーパー養成講座・講演会
- こころの臨時相談窓口
- 自殺対策月間事業「こころのメンテナンス」
- 墨田区自殺予防のための医療関係者連携マニュアルの活用
医療関係者と精神科医相談連絡票〈様式1〉(PDF:55KB)
精神科医と医療関係者相談連絡票〈様式3〉(PDF:45KB)
問合せ
保健予防課 保健予防係 電話:03-5608-6506
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お問い合わせ
このページは保健予防課 ※令和6年11月5日にすみだ保健子育て総合センター(横川5-7-4)へ移転しましたが担当しています。