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平成30年第1回区議会定例会における区長施政方針

更新日:2018年2月7日

 平成30年第1回区議会定例会の初日である2月6日、山本区長が30年度の区政運営に対する基本的な考え方を示した施政方針説明を行いました。

はじめに

 平成30年第1回区議会定例会の開会に当たり、平成30年度の施政方針の考え方を申し述べます。
 平成30年度は、私の一期目の総仕上げの年となります。この間、平成28年度に、10年後のすみだの将来像を示し、区政運営の羅針盤ともなる「墨田区基本計画」を策定し、「すみだの“夢”」実現に向けて、区議会をはじめとする多くの皆さんのご理解とご協力をいただきながら、誠心誠意、区政の進展にまい進してまいりました。また、私は、様々な機会に、地域力日本一を目指すというメッセージを発信してまいりましたが、「地域力」とは、「人と人とがつながり、様々な主体が各分野・各地域で、地域の課題を積極的に解決していく力」であると考えています。これが、自信を持って他の地域に誇れる状態となり、持続的・継続的に活動が行われることにより、地域が発展していくことを目指し、これまで取組んできました。
 昨年の区政を振り返りますと、永年の念願であった大学誘致に関し、3月に千葉大学、12月にはICT分野の専門職大学の開設を目指す学校法人電子学園と包括的連携協定を結ぶことができました。現在、文花地区での大学整備に向けた準備と、この地区でのまちづくり方針の策定に取組んでいます。今後、墨田区が、大学のあるまちとして、大学の持つ知識、技術、人的資源を活かし、産業振興、教育、人材育成、国際化など様々な分野で発展していくことを目指していきます。
 また、区制施行70周年を迎え、様々な関連事業を行うとともに、9月2日には、記念式典を開催し、区政を支えていただいている多くの皆様にご出席いただきました。これまでの区制70年の歴史を振り返り、先人の皆様のご努力の上に現在の墨田区があることを改めて認識するとともに、今後、さらに輝かしい墨田区の未来を築いていこうと決意したところです。さらに、記念式典に合わせて、墨田区オリンピック・パラリンピック地域協議会が発足し、区民の皆様が一丸となって気運を醸成し、盛り上げていく、第一歩をしるすことができました。
 また、平成29年度は、“すみだの夢”実現に向けた着実な事業推進により、新たなステージを切り拓く予算と位置付け、基本計画に掲げた“夢”実現プロジェクトが本格始動するとともに、計画に掲げる各施策を着実に推進しています。これから、年度末、さらには新年度に向けて、区議会や区民の皆様のご支援とご協力を頂きながら、区政の更なる前進を目指して取組んでいきたいと考えていますので、よろしくお願いいたします。

景気と国・東京都の動向

 次に、景気の動向と、国、東京都の予算についてふれさせていただきます。
 昨年末に内閣府から発表された「平成30年度の経済財政運営の基本的態度」における経済見通しでは、「雇用・所得環境の改善が続き、経済の好循環が更に進展する中で、民需を中心とした景気回復が見込まれる」として、国内総生産の実質成長率を1.8%程度と見込んでいます。なお、先行きのリスクとしては、「海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響等に留意する必要がある。」としています。
 こうした中で、平成30年度の国の予算は、「経済再生と財政健全化を両立する予算」として、過去最大となる97兆7,128億円の予算案となっています。
 また、東京都の予算は、「セーフシティ」「ダイバーシティ」「スマートシティ」の3つのシティの実現、「新しい東京」の創出を目指し、東京の持つ無限の可能性を引き出す取組を積極的に推進することなどを基本に、「将来を見据えて財政の健全性を堅持しつつ、東京2020大会の成功とその先の未来に向けて、都政に課せられた使命を確実に果たしていく予算」と位置付けて編成され、予算規模は7兆460億円となっています。
 中小・零細企業が多く集積する本区においては、未だ景気回復の実感が浸透しておらず、国や都の施策の効果が早期に表れ、区民生活の向上につながることを期待しています。

平成30年度 区政運営の基本的考え方

 続いて、平成30年度の区政運営の基本的考え方について、述べさせていただきます。
 第1は、“すみだの夢”実現に向けた実効性の高い取組の確実な推進です。基本計画に掲げた「“すみだの夢”実現プロジェクト」を着実かつ効果的に推進し、さらなる未来に向け、力強い歩みを進めます。
 第2は、更なる行財政改革の推進です。より一層、区民目線に立った事業の見直しや「選択と集中」により、区役所一丸となって事業の再構築に取組み、効率的・効果的な区政運営を行っていきます
 以上、2点の基本的考え方を踏まえるとともに、予算編成の過程においては、次の3点を念頭におき、取りまとめを行いました。
 1点目は、区民一人ひとりが互いに支え合う共助社会の実現をめざす環境づくりです。これは、「支え手」「受け手」という関係を超えて、地域の多様な主体が参画し、人と人とがつながることで、区民一人ひとりの暮らしと生きがいや、地域をともに創っていく社会を目指すことです。
 2点目は、社会情勢の変化を捉えた新たな発想に基づく事業展開です。これは、特に緊急性が求められる課題に新たな発想を持って対応し、関連する各所管の事業にいわゆる“横串”を刺して、総合的に推進することです。
 3点目は、東京2020オリンピック・パラリンピック大会の準備とレガシーにつながる取組です。約2年半後の大会開催を区政の新たな展開に向けての絶好の機会ととらえ、全庁一丸となって次の社会のレガシーにつながる取組を進めていくことです。

区財政を取り巻く状況

 次に、本区の財政を取り巻く状況についてです。
 特別区税全体では、たばこ税の減収はみられますが、特別区民税については、人口増による納税義務者数の伸びや、区民所得の伸びにより、増収が見込まれています。また、特別区交付金は、一部国税化の影響はありつつも、良好な企業業績を背景にした市町村民税法人分の大幅な伸びにより、増収が見込まれています。一方、地方消費税交付金については、国における地方消費税清算基準の見直しにより、減収が見込まれています。
 今後、消費税が10%になる段階では、さらなる国税化や清算基準の見直しの拡大などによる減収も想定されていることから、歳入環境は先行き不透明であり、予断を許さない状況にあります。引き続き、景気動向等も注視しながら、国における地方税の不合理な税源偏在是正に対しては、特別区の立場・考えをしっかりと主張していきます。

平成30年度予算の位置付け・規模

 以上、区政運営の基本的考え方と区財政を取り巻く状況のもとで、平成30年度予算は、「“すみだの夢”実現に向けた着実な取組み」を進めるとともに、「東京2020オリンピック・パラリンピック開催とそのレガシーが“すみだ”の未来の礎となる予算」と位置付けて編成しました。
 各会計の予算規模は、一般会計が1,192億5,500万円で、前年度と比べて80億8,700万円、7.3%の増、国民健康保険特別会計が280億6,700万円で16.4%の減、介護保険特別会計が212億6,700万円で3.9%の増、後期高齢者医療特別会計が55億2,700万円で5.0%の増となり、特別会計を含む区の予算総額は、1,741億1,600万円で、対前年度比36億5,400万円、2.1%の増となっています。
 次に、一般会計の、歳入歳出科目の主な増減についてご説明します。
 まず、歳入ですが、特別区税全体では、対前年度比3億4,400万円、1.5%増の238億900万円を計上しており、そのうち特別区民税は、対前年度比4億6,600万円、2.2%増の215億9,100万円を計上しました。特別区交付金は、都区財政調整の財源見通しを踏まえ、前年度より約26億800万円増の406億6,900万円を計上しています。一方、地方消費税交付金については、清算基準の見直しにより、前年度より6億5,300万円減の52億4,400万円を計上しました。
 また、基金からの繰入金は、地方消費税交付金の減収などに対応するため、前年度より約7億6,600万円増の約35億8,300万円を、さらに特別区債については、学校施設整備等の対応のため、前年度より18億8,400万円増の37億500万円を、それぞれ計上しています。
 次に、歳出についてです。民生費が、子ども・子育て支援の充実や生活保護費の増などにより、4.8%増の約671億4,500万円となり、民生費のみで一般会計予算額の約56%を占めています。
 また、土木費は、東武伊勢崎線(とうきょうスカイツリー駅付近)立体化推進事業や、東京2020オリンピック・パラリンピック競技会場周辺道路の景観整備の推進などにより、22.1%増の約111億2,200万円、教育費は、吾嬬立花中学校校舎の移築・屋内運動場の改修などで、17.1%増の約113億6,500万円となりました。これら民生費・土木費・教育費の3分野で、一般会計予算額の約75%に達しています。

平成30年度の主要な事業

 次に、予算を重点的に配分した主要な事業について、述べさせていただきます。
 まず、“夢”実現プロジェクト1の『暮らし続けたいまち』の実現です。
 「子ども・子育て支援を充実させ、笑顔があふれるまちづくり」のうち、1点目は、「子ども・子育て支援が徹底整備されたまちづくり」です。
 「保育サービス基盤の充実」では、学童クラブ室を含む亀沢保育園を改築し、運営を開始します。また、私立の認可保育所8か所の整備助成を行うほか、新たに私立保育所等の子ども安全対策として、ベビーセンサー等の導入の支援を行います。
 「在宅子育ての支援」では、子育てサポーターを活用した訪問型保育支援を実施するほか、両国・文花両子育てひろばの再整備を進めます。
 「放課後の居場所の充実」では、学童クラブを2か所新設するほか、2か所で定員拡充を行います。また、京成押上線高架下に整備中の(仮称)子ども未来館の10月開設に向けた準備を進めるほか、放課後子ども教室においては、学童クラブ児童を含めた共通プログラムを推進していきます。
 「切れ目のない子育て支援」では、妊娠期に専門職員が面接を行い、支援プランを作成する、出産・子育て応援事業“ゆりかごすみだ”、生後2か月時点での出生通知票の未提出者に訪問指導を行う“こんにちは赤ちゃん”事業、産後1年間まで受診できる母子歯科健診等により、切れ目のない支援を行います。
 2点目は、「知・徳・体の充実を図る教育による将来のすみだを担うひとづくり」です。
 「知・徳・体の充実」では、教材開発等を通しての社会科教育の充実など学力向上「新すみだプラン」を拡充して推進します。また、新たにTOKYO GLOBAL GATEWAYを利用し国際理解教育の充実を図るとともに、情報活用能力育成をモデル校で実施することにより「ICTすみだメソッド」の推進を図るほか、新たに中学1年生全員が普通救命講習を受講し、教育の観点から地域防災力の向上を図ります。(仮称)総合運動場等の整備については建築工事に着手します。
 「魅力ある学校環境の整備」では、吾嬬立花中学校の移築工事を引き続き行うほか、学校施設の安全・安心の強化を図ります。また、中学校図書館の充実や幼保小中一貫教育の推進に取組みます。さらに、新たに学校事務の正確性の向上と効率化等を目指し、区立小中学校事務の共同化を試行実施します。
 「子どもの未来の応援」では、就学援助の入学準備金の前倒し支給を行うとともに、生活困窮世帯向け子どもの学習支援をひとり親家庭等の子どもを対象に内容を拡充して実施するほか、新たに(仮称)子ども・若者計画を策定します。
 3点目は「緑豊かな公園など、子育てしやすい住環境づくり」です。
 「子育てに適した住環境の整備」として、新たに三世代同居と近居を対象とした持家取得支援や、民間賃貸住宅への転居費用支援など、子育て世帯等の定住促進支援を実施します。また、ボール遊び広場を整備・拡充するほか、公園や児童遊園の再整備や内部河川での遊歩道整備を進め、子育てしやすい環境を整えていきます。
 次に、「地域力日本一の、住んでいてよかったまちづくり」のうち、1点目は「災害に強い安全・安心なまちづくり」です。
 「多様な都市機能が調和したまちづくり」では、社会経済状況の変化と、基本計画や人口ビジョン等に基づく本区の将来像の実現を図るため、「都市計画マスタープラン」を改定します。東武伊勢崎線とうきょうスカイツリー駅付近の立体化については、鉄道高架化の詳細設計及び工事等に着手します。
 「燃えない・壊れないまちづくり」では、鐘ヶ淵・京島・北部中央地区の優先整備路線を中心とした密集市街地の整備や耐震改修促進計画に基づく、木密地域不燃化10年プロジェクトなど不燃化や耐震化を促進します。
 「災害対応力の強化充実」では、備蓄食糧品のアレルギー対応や個食化など応急対策備蓄食糧品の強化・見直しを行い、シェイクアウト訓練を取り入れるなど総合防災訓練の充実を図るほか、改定する水害ハザードマップを全戸配布します。
 2点目は、「誰もが安心して暮らし続けられるまちづくり」です。
 「地域共生社会の実現に向けた環境づくり」では、福祉総合型高齢者支援総合センターを京成押上線高架下で開設するほか、都営文花一丁目団地での整備を進めるとともに、地域密着型サービス整備や都市型軽費老人ホーム整備を支援します。また、新たに京成押上線高架下に開設される重度肢体不自由児(者)生活介護事業所の運営を支援するほか、重度障害者グループホーム整備や障害者就労継続支援事業所整備の支援を行います。さらに新保健施設等複合施設の整備を進めます。
 「健康寿命の延伸」では、すみだ けんしんダイヤルの受付時間を延長するほか、肺がん検診受診率向上の取組を進め、総合的ながん対策を推進します。また、引き続きウォーキングイベントの実施など健康寿命延伸の取組を進めます。
 3点目は、「地域力を高めるコミュニティと ひとづくり」です。
 「地域をつなぐ・地域を守る」取組として、全町会・自治会実態調査を行うとともに、(仮称)「マンガでわかる町会・自治会」の制作等により、町会・自治会の課題解決を支援し、活性化を図ります。また、すみだの力応援助成事業やクラウドファンディングを活用したすみだの夢応援助成事業を展開することなどにより、地域の力を高め協治(ガバナンス)によるまちづくりを進めます。さらに、新たに防災士を養成し、地域防災リーダーの育成を推進するとともに、特殊詐欺対策の強化を進め、地域を守る仕組みの充実を図ります。
 次に、プロジェクト2の『働き続けたいまち』の実現です。
 1点目は、「新たなビジネスが生まれ、活発な交流が進むまちづくり」です。
 「生産性向上を見据えた産業活性化の支援」では、ものづくりを含む幅広い業種を対象とする新たな産業支援として、すみだビジネスサポートセンターの活動の充実を図るとともに、事業承継や女性の活躍促進の視点を含む経営改善のための機器導入補助を新たに実施するほか、引き続き創業支援の推進などに取組みます。
 「地域の特性を活かした商業活性化支援」では、商業コーディネーターの派遣、商店魅力アップ支援事業、商業空間創出事業など地域力を育む商業空間づくりを拡充して推進します。
 2点目は、「ワーク・ライフ・バランスを実現し、女性も男性も輝き、活躍できるまちづくり」です。
 「女性も男性も活躍できるまちづくり」の取組として、区民意識調査に基づき「男女共同参画推進プラン」を改定するとともに、引き続きワーク・ライフ・バランスの普及啓発を進めます。
 3点目は、「夢をかなえたい若者や、元気な高齢者・障害者が活躍できるまちづくり」です。
 「働きたい人が就労できる環境整備」では、新たに若者・女性就職支援事業を実施し、雇用促進就労支援を推進します。また、元気な高齢者や障害者のため、シルバー人材センターの運営支援、障害者就労支援総合センターの運営、障害者施設の新商品開発の支援等を推進します。
 「“働くこと”を考えるきっかけづくり」では、引き続き「アウトオブキッザニア inすみだ」や「ものづくりフェア」、子ども科学教室を開催します。 
 次に、プロジェクト3の『訪れたいまち』の実現です。
 1点目は、「誰もが安心してまち歩きを楽しめる国際的なまちづくり」です。
 「将来にわたるまちの賑わいの創出」では、北十間川・隅田公園観光回遊路の整備として、隅田公園及び周辺道路の整備、小梅橋架替え、河川敷地の利活用に向けた調整など、ハード・ソフト両面からの整備を進めるとともに、隣接する吾妻橋地区では、マルシェ等の実施により水辺空間を利用した将来にわたる魅力の創出を図ります。また、両国リバーセンタープロジェクトを推進し、両国地区の賑わいと魅力的な観光まちづくりを進めます。また、「隅田川 森羅万象 墨に夢」プロジェクトの展開を進め、文化芸術による本区独自の魅力発信に努めます。
 2点目は、「観光とものづくりが融合したまちづくり」です。
 「ものづくり観光の推進」では、本区が誇るものづくりの技術とその魅力を活かした「地域ブランド戦略」や「3M運動」の推進、「すみだファクトリーめぐり」の実施など、地域プロモーションの支援を進めていきます。
 3点目は、「“おもてなしの心”を育む まち・ひとづくり」です。
 ここでは、29年10月に締結した台東区との連携協定に基づく観光連携事業を展開するほか、観光案内所等の運営、まち歩き観光ガイドを推進します。また、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた気運醸成の促進、外国人介護従事者等のオリンピック・パラリンピックボランティア参加支援やオリンピック・パラリンピック教育の推進を通じて、おもてなしの心を醸成します。
 次に、これら3つのプロジェクトを効果的に推し進める『シティプロモーション戦略』についてです。
 1点目は、「まちへの愛着、誇りを育むまちづくり」です。
 「すみだの魅力の再発見」では、引き続き「旧安田庭園の再整備」を進めるほか、すみだ郷土文化資料館開館20周年を記念して特別展(仮称)「隅田川花火の390年」を開催します。
 「新たな魅力の創造」では、文花地区において千葉大学と(仮称)i専門職大学の開設に向けての準備を進め、大学誘致による地域の活性化を図ります。また、北斎ふるさと納税キャンペーンの実施等により、北斎を核とした文化芸術分野における更なる魅力を創造していきます。
 2点目は、「区外からの共感や憧れを生むまちづくり」です。
 「戦略的な魅力の発信」では、新たに定住促進ブックを制作し、区のイメージアップを図るとともに、すみだの魅力発信サイトの拡充や、すみだ子どもPR大使の育成、動画コンテストの実施によりシビックプライドの醸成を図るなど、シティープロモーションを展開します。また、観光プロモーションや、外国人向け旅行商品の開発等地域DMOの活動を推進することにより、すみだの魅力を国内外に発信していきます。
 「他地域との交流・連携の促進」では、引き続き海外や国内の友好都市との交流を進めるとともに、“北斎”を通じて新たな交流やプロモーションを進めていきます。
 3点目は、「シティプロモーションを担うひとづくり」です。
 「まちづくりに携わる仕組みの充実」の取組として、地域ポイント制度については、健康に加え環境をテーマとした実証事業を行い、その成果を踏まえて制度設計を行います。また、区民の声を聴く場として、引き続きタウンミーティングを実施するほか、区民委員を加えた外部行政評価を行います。
 最後に、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けた取組です。
 1点目は、「大会に向けたインフラ整備」です。
 「競技会場周辺等のインフラ整備」の取組として、会場周辺の道路景観整備、区役所通りの道路バリアフリー整備、地点名標識の英語表記の改善など、本区を訪れる全ての人が快適に過ごせるようハード面での準備を進めます。
 2点目は、大会に向けた気運醸成です。
 「区内開催競技等を活かした取組」として、両国国技館でボクシング競技が行われることから、ボクシングキャラクター“あしたのジョー”を活用した気運醸成を進めるほか、スポーツイベントの実施など、ソフト面での準備を進めていきます。
 3点目は、「大会後のレガシーにつながる取組」の推進です。
 「大会を契機としたスポーツ・文化・教育の振興」として、オリンピック・パラリンピック地域協議会の“未来枠”の取組への支援、障害者(児)スポーツレクリエーション大会、オリンピズムをテーマにした人権講演会、障害者アートの振興、オリンピック・パラリンピック教育の推進など、全庁を挙げて大会後のレガシーにつながる取組を進めていきます。

行財政改革の推進

 次に、行財政改革についてです。
 “すみだの夢”実現に向けて、基本計画に掲げた施策を着実に推進していくためには、強固な財政基盤の構築が不可欠であり、これまで以上に不断の行財政改革の推進が求められます。そこで、行政運営を進めるにあたっては、「選択と集中」、「民間感覚」及び「スピード感・コスト意識」を重視し、それにより、持続可能な行政サービスの基盤の確立と簡素で効率的な行政システムの構築を進めます。そのため、「行財政改革実施計画」を着実に推進し、事務事業の見直しによる効果的・効率的な行政運営を進め、合わせて「第2次公共施設マネジメント実行計画」による公共施設の再編、効率的な管理運営、施設のライフサイクルコストの一層の低減に取組みます。
 平成30年度予算においては、会計管理事務関連業務の委託や、亀沢保育園への指定管理者制度の導入など民間委託等を進めます。また、事務事業の見直しでは、健康ハウスの廃止、区民住宅管理事業の見直し及び応急対策備蓄物資の改善・効率化を行います。
 歳入の確保では、モバイルレジの活用や区民税のクレジットカード納付の導入など区民税・国民健康保険料等の徴収率の向上を図るほか、私的債権の管理体制の充実強化等を進めます。
 公共施設マネジメントの推進では、指定管理者制度など民間活力を活用した施設運営の拡充に取組むほか、29年度末までに、すみだ健康ハウス及び八広職員住宅並びに4つの借上型区民住宅を廃止します。
 さらに、ICTを活用した業務改善として、区報作成用DTPソフト等の導入、戸籍証明のコンビニ交付、廃棄物分別検索用チャットボットの導入等を実施します。

むすびに

 私は、区長就任後の約3年間、基本姿勢として掲げる「民間感覚と区民目線による区政の展開」、「スピード感のある、区民に開かれた区政の推進」を常に念頭において区政運営に取り組んできました。その成果も、徐々にではありますが着実に表れてきていると実感しています。また、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、地域の活性化につながる動きや、それを担う人材が現れてきています。この好機を最大限に活かし、多くの区民の皆様をはじめ、企業、団体が生き生きと活躍しそれぞれの夢をかなえる、“すみだの夢”実現に向けて、平成30年度予算を着実に執行してまいります。そして、引き続き私のリーダーシップのもとで、全職員が“すみだの夢”実現への思いを共有して、情熱を持って仕事に取組み、区民の皆様とともに「オールすみだ」で、夢と希望にあふれ、どこよりも素敵で魅力的な、地域力日本一のまちとなることを目指します。
 以上、私の平成30年度施政方針の考え方を述べさせていただきました。区議会の皆様におかれましては、今回提案しております各議案についても、それぞれ適切なるご決定を賜りますよう、併せてお願い申し上げます。
 ご清聴、ありがとうございました。

 
(注)本文は、口述筆記ではありません。表現等について、若干の変更のある部分があり得ますので、御了承願います。

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