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人と人との「出会い」をつなぐ 名刺と紙製品の博物館~SAKURA TERRACE~

ページID:697358703

更新日:2021年3月12日

今回は、小さな博物館「名刺と紙製品の博物館~SAKURA TERRACE~」についてご紹介します。

「名刺と紙製品の博物館」は、名刺を中心に封筒、オリジナルブランド「+lab(プラスラボ)」などの紙製品を扱う株式会社山櫻が運営する博物館です。館内では、名刺の歴史解説やこれまで使われてきた道具の展示、製品販売などがされています。

山櫻は、昭和6年に創業し、リヤカーを引いて製品を運ぶ時代から名刺を販売してきました。名前などが印刷される前の、名刺の台紙そのものを中心に製造・販売する企業です。
名刺の紙を作るときは、大きな紙を名刺サイズにまでカットする工程が入りますが、紙は重ねて切るとずれたり歪んだりしてしまいます。そこで山櫻は一枚ずつ切ることのできる機械「ロータリーカッター」を開発しました。サイズのブレのない美しい名刺を作っています。

加えて、名刺を入れる箱も丁寧に検品され、名刺そのものはもちろん、箱も含めて高い品質が保たれています。
また、人間国宝である福井県の紙すき名人・人間国宝九代目 岩野 市兵衛氏が手漉きをした最高級の和紙「越前生漉奉書」による「人間国宝名刺」も販売しています。少しお高いものの、贈答品としても人気があり、著名人の方へもお届けしています。


名刺ができるまでの工程と「人間国宝名刺」

展示品には、紙製品や昭和10年代からの歴史ある名刺の箱、解説はもちろん、小型活版印刷機の姿もありました。
普段は触ることができませんが、子どもたちがワークショップで使うこともあるそうです。名刺・はがき・カードなどを使用して印刷をしますが、この印刷機が生み出す凸凹に味があると好む人も今では多くいます。
また、館内では山櫻の紙を使った特別な名刺などを見ることもできました。


小型活版印刷機

展示と同時に、山櫻の商品も販売されています。
十枚単位で名刺が売られていて、中には、波や薔薇の模様がレーザーで切り抜かれた「切り絵名刺」もありました。裏側にレーザーの焦げ目がついていて、味わい深い一品です。


様々な名刺の紙

加えて目を引くのが、女性社員が企画した商品「+lab (プラスラボ)」。落ち着いていながらも、かわいらしい物ばかり。折ると封筒の形になる、封筒いらずのメッセージカードから、様々な柄のロールメモまで、使うと毎日が華やかになりそうな商品が並んでいました。

また、バナナの茎を使って作られた紙「バナナペーパー」もあり、環境への配慮としても、バナナを作っているザンビアに雇用を生み出す貧困対策としても貢献。人にも環境にもやさしいフェアトレード製品「バナナペーパー」は、高校の教科書に取組の内容が事例として採用されたそうです。


バナナペーパー

館内では更に、箱が傷付いて販売できなくなった名刺、封筒、カット紙の詰め放題が100円から200円でできるようになっていました。それらをひと工夫してオリジナルの封筒を作る人も。


封筒詰め放題100円

館長をやっていて、印象に残っていることを伺うと、「『今日は来て良かったな』とお客様の笑顔が見られること」と答えて下さいました。
 「名刺は人と人との『出会い』をつなぐもの。来館した方々に、『たかが名刺』ではなく、そうした思い、こだわりを持って作られた品質に触れてほしい」と、企業と自らの思いを語って下さいました。大変ありがとうございました。

皆さんも是非、「名刺と紙製品の博物館」に、『出会って』みてはいかがでしょうか。

※今回の取材・記事の作成にあたっては、早稲田大学の南條 璃奈さんにご協力いただきました。(2017年当時)

お問い合わせ

このページは産業振興課が担当しています。