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更新日:2021年6月2日
慢性閉塞性肺疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)(以下、COPDという。)は、たばこの煙などの有害物質を長期に吸込むことで肺に炎症が起きて、呼吸が苦しくなる病気です。
厚生労働省の発表(※)では、COPDによる死亡数は17,836人、男性は14,822人、女性は3,014人となります。
また、死因順位では、COPDの順位は男性で高く、8位(2019年は9位)となっています。
※ 死因簡単分類別にみた性別死亡数・死亡率(人口10万対)(外部サイト)「人口動態統計(2019年)」
原因と症状
原因
COPDは、たばこの煙などの有害物質の吸入や大気汚染によって起こります。
日本では、COPDの原因の90%以上が喫煙によるものといわれており、別名「たばこ病」と呼ばれています。
喫煙者の15~20%がCOPDを発症しています。
症状
たばこを長く吸い続けていると、次第に肺や気管支が炎症を起こし、せきやたんが出るようになります。
このまま肺の炎症が進んでいくと、酸素を取り込む肺胞の壁が破壊されて「肺気腫」の状態になり、酸素と二酸化炭素のガス交換ができなくなります。
こうなると、歩行時や階段昇降など、身体を動かした時に息切れを感じたり、かぜをひいたとき等に夜中にゼーゼー、ヒューヒューという ぜんそく症状の発作が起きたり、 呼吸自体が苦しくなったりします。
COPDと合併症
「肺高血圧症」という病気を併発して、心臓に大きな負担がかかる場合もあります。
同じ量のたばこを吸っていても、COPDの人はそうでない人に比べ、肺がんに約10倍なりやすいといわれています。
その他にも、糖尿病や骨粗しょう症など、全身の様々な病気をひき起こす可能性があります。
診断の流れ
「COPDかも…。どうしたらわかりますか?」(環境再生保全機構)(外部サイト)
診断の流れや検査、COPD早期発見のためのチェック表「COPD集団スクリーニング質問票(COPD-PS_TM)」についてはこちら
治療
COPDは、治療を行っても、一度壊れた肺胞の壁を元に戻すことはできません。
病気が重症化すると、体の中の酸素が不足するようになり、在宅酸素療法(HOT)が必要となります。
しかし、病気を早期に発見して治療を続ければ、症状を和らげたり、病気の進行を抑制することが可能です。
パンフレット
自己管理(呼吸リハビリテーション)マニュアル等
関連リンク
「スマート・ライフ・プロジェクト」のCOPD情報についてはこちら
「とうきょう健康ステーション」のCOPD情報についてはこちら
ぜん息やCOPD情報についてはこちら
GOLD(Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)日本委員会は、COPDに関する正しい知識の普及を通じて、国民の健康増進を図ることを目的として設立された一般社団法人です。
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