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企画展

ページID:385198576

更新日:2025年5月15日

令和6年度は、以下の企画展を開催しました。

企画展「武者の記憶-水辺の武士とその伝承-」

展示概要

 墨田区の位置する東京低地は、江東五区(墨田区・江東区・足立区・葛飾区・江戸川区)を中心とした東京都東部と埼玉県、千葉県の一部の地域で構成され、隅田川、中川、荒川、江戸川などの河川が集中する地帯です。江戸時代以前の墨田区は、南部に海岸線が入り込み、河川の河口に形成された微高地(砂州)が点在する水辺の景観が広がっていました。長い歴史のなかで、河川は改修され、微高地は排水路を作って開発され、生活空間は拡大し、現在のような地理環境になりました。
 こうした低地に暮らす人々の生活は、水と密接な関わりを持っていたといえるでしょう。かつて、墨田区域に拠点を持った武士、江戸重長や葛西清重は、この低地に生きた人間たちです。彼らは源頼朝の鎌倉入りにあたっては、その地の利を活かして隅田川渡河を助け、初期鎌倉幕府の基礎を支えました。
 本展示では、低地に生きた武士たちの活動とともに、現在の私たちが暮らす地域に残された彼らの痕跡を紹介しました。

会期

令和6年6月1日(土曜日)から9月1日(日曜日)まで

企画展「学校連携展-すみだの昔のくらしと道具-」

展示概要

 学校連携事業のメインは小学校3年生の郷土学習です。土地や交通、身のまわりの道具の変化などを通して地域の移り変わりについて学ぶ秋冬の授業の中で、毎年様々な形で資料館を活用していただいています。その中でも学校連携展は事業の中核であり、多様な要望に応えられるように工夫を重ねてきました。また、今年度は、区民の皆様から新しくご寄贈いただいた貴重な品々に加え、1年間の調査や整理作業を経て展示点数も大幅に増えました。

 本展では、昨年同様に「着る」「食べる」「住む」「楽しむ・学ぶ」をキーワードに羽釜、炭火アイロン、湯たんぽ、かつお節削り器、黒電話といった大正~昭和期に使われたなつかしの道具が一堂に会しました。さらに、今年度の最大の見所は、東京都立墨田川高等学校の皆さんとの連携プログラムの成果パネルです。

 9種類の「昔の道具」を19 名がそれぞれの視点と表現でまとめた力作は一般来館者の方々からも好評でした。さらに、今年度は学芸員を目指す大学生の博物館実習も受け入れ、10日間の集大成として、炭火アイロンをテーマにした解説とクイズのパネルを製作してもらいました。この炭火アイロンは学校来館時のワークショッププログラム「昔の道具ラボ」でも活躍し、子どもたちの目を輝かせていました。

 一つ一つの連携が相互に影響を与え合いながら大きな輪になっていく様子を通して、地域の拠点としての資料館の役割を再認識することができました。新しい一歩を踏み出した学校連携事業に、これからもご注目ください。

会期

令和6年9月21日(土曜日)から令和7年2月2日(日曜日)まで

企画展「東京大空襲展80年-新たな記録を探し続けて-」

展示概要

 昭和 20(1945)年 3 月10 日の東京大空襲から 80 年となるのを機に、開館以来継続してきた東京空襲の調査研究の最新成果を展示しました。
 区内の工藤写真館の初代工藤哲朗は、空襲の被災状況を記録していることが知られていました。今回、工藤写真館のご協力のもと、11 点(個別に数える17 枚)の写真を確認できました。焼ける建物の様子、両国橋の東西の焼跡など、3 月 10 日とその直後までには撮影されたと思われる写真で、ネガの発見が待たれます。
 都の公文書館からは、復興小学校地下に設けられた市民防護室の建設資料がみつかりました。当館所蔵の空襲体験画には、国民学校の地下室に関わる証言と共に寄せられた絵もあり、関係する学校の図面と、体験画も併せて展示しました。
 本所区建物疎開図への書き込みからは、まだ十分解明されていない第 5・6 次疎開の詳細な疎開対象地が把握できることが分かりました。また、当館も参加する共同研究「霊名簿研究会」の成果では、昭和 47(1972)年に東京都が整理した遺骨名簿と、戦後まもなく作成された遺骨名簿の 照合を行ったところ、書き写した際の文字違いがかなりある可能性が示唆されるなどの成果がありました。

会期

令和7年2月15日(土曜日)から5月25日(日曜日)まで

お問い合わせ

このページはすみだ郷土文化資料館が担当しています。

令和6年度

注目情報

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