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更新日:2024年5月27日
登録日
令和6年5月24日
概要
實相寺熊谷稲荷堂は實相寺敷地西端に祖師堂(本堂)に隣接しています。
戦後復興期の資料から、昭和5年(1930)に建築された可能性が高いと考えられます。
東京大空襲で被災しますが、コンクリート造躯体は焼失を免れ、昭和25年(1950)に改修されました。
平面構成は、主要な法要が行われる本堂に祈祷所が北接する複合仏堂で、祈祷所の階下に地下室を有します。
特徴は鉄筋コンクリートで伝統的な寺院建築の外観を模倣する点です。具体的には、長押(なげし)や垂木(たるき)配り、屋根形状などに現れ、花頭窓(かとうまど)や蟇股(かえるまた)などの彫刻模様もモルタル研ぎ出しで詳細に作られています。特に向拝の装飾は木造寺院建築の模倣はみられず、機能性が重視され、外観との差は顕著です。
實相寺熊谷稲荷堂は、墨田区内にとどまらず、都区内に現存する戦前の鉄筋コンクリート造寺院建築で戦災を超えてなお現存する貴重な事例です。
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