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更新日:2026年1月15日
本年度実施した事業をご報告します。
男女共同参画推進のための意見交換会
区長の附属機関である墨田区男女共同参画推進委員会の委員の企画により、様々なテーマで毎年意見交換会を行っています。
今年は、公認心理師の講師をお招きし、世代やジェンダー等の違いを理解しながら自分も相手も尊重するコミュニケーションについて、ワークショップ形式で行いました。
実施日時
令和7年11月8日(土曜日)午後2時から4時まで
会場
すみだ共生社会推進センター ホール
参加者数
一般受講者 14人 (一時保育利用3人)
推進委員 7人
テーマ
ワークショップで学ぶ表現のコツ
~お互いの違いを理解しながら、自分の思いを上手に伝える方法を一緒に考えよう~

講師
講師:NPO法人あなたのSOGIE
公認心理師 西坂 ゆみ氏
公認心理師・看護師 鳥羽 弘美氏
ファシリテーター:古野 ひとみ氏
講演概要
参加者は4つのグループに分かれ、寸劇を見た後に感じたことや思ったことを話し合った。
【キーワード】
「アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)unconscious bios」
「アクティブバイスタンダー(行動する傍観者)active bystander」
◇ワークショップ(1)親戚編「久しぶりに集まって」
会社勤めをしながら一人暮らしをしている42歳男性Aさんが年に1、2回帰省する実家での場面
「親戚1」の立場だったらどうするか
Aさんの母:○○君から新婚旅行のお土産預かってるわよ
Aさんの親戚1:どこのお土産?これってルーブル美術館のお土産じゃない。
Aさんの母:そうそう、ルーブル美術館のって言ってたわ
Aさんの親戚2:○○君ってAの同級生だよね?そろそろ君もちゃんと結婚のことを考えてみてもいいんじゃないか?
Aさんの母:まあ、ねえ(苦笑い)
Aさん:(下を向いて)いや~、なんかすみません
【グループディスカッションでの意見】
- 結婚プレッシャーを感じさせる空気を変えるために話題をそらす
- ルーブル美術館やお土産など他の話題に焦点を当てる
- 友人との関係性を聞く
- 腫物に触るように扱うべきではなく、結婚の良さを伝える
◇講師・ファシリテーターより
◆アンコンシャス・バイアス
人が無意識に持っている、偏見や思い込み。
経験則によって、気づかないうちに身につけたもので、本人が意識しないところで行動や意思決定に影響を与える。
無意識の偏見。(小学館デジタル大辞泉)
何かに触れたときに、無意識に浮かぶ思い込み⇒言葉や行動などにあらわれる。
- アンコンシャス・バイアスは、だれにでもあるもので、あってはいけないものではなく、人間が情報処理を効率化するために自然と身につけてしまうもの
- コミュニケーションをとらないで生きていくことはできないので、自分が言ったことに対して相手がどんな風に受け止めているか、どんな表情をしているか、どんな声で返事されたかを観察することがとても大切
- 相手を観察して、もしかしていやだったのかな、傷ついたのかな、私の何がいけなかったんだろうと気づくところから始める
◆アクティブバイスタンダー
誰かがいじめやいやがらせにあっているときに、傍観するのではなく、できることを行動に移す人のこと
アクティブバイスタンダーの『5つのD(5Ds)』
- Direct:直接介入する
- Distract:注意をそらす
- Delegate:他の誰かに助けを求める
- Document:何らかの証拠を残す
- Delay:(その場ではできなくても)後で対応する
相対している者同士ではない第三者の存在が大切。
意見の中の話をそらすのは、アクティブバイスタンダーの「Distract(注意をそらす)」になる。
第三者が、その場では何もできないことがある。
よくあるのは、自分が次のターゲットになるかもしれなくて、怖いから何も言えない等。
「Delay(後で対応する)」は、違う場面で「ごめんね、さっきは言えなかったんだけど、あの気持ちがわかるよ」と共感するなど。
◇ワークショップ(2)地域編「話題が介護のことになって」
近所の人たちが3人で立ち話をしている場面
「近所の人1」の立場だったらどうするか
近所の人1:○○さんのおばあさん、この間99歳になったらしいですよ。
近所の人2:すごいわね。でもこの間、おばあさんがデイサービスで発熱しちゃって、息子さんが会社を早退して、おばあさんを病院に連れて行ってたのよ。
近所の人3:息子さん偉いわね。でも、息子さんの奥さん、確かパートよね?
近所の人2:そうなのよ。だから、息子さんが早退したって聞いて私もびっくりしたのよ。
【グループディスカッションでの意見】
- パートであっても、責任ある立場にある人もいる
- シフトがしっかり決まっていると、パートであっても抜けづらい
- 休むと給料が減る事情もある
- 家庭や職場ごとに事情がある
→対応として
- 「何か事情があったのかも」と言う
- おばあさんの話題に戻す
- 会話の輪から外れ、物理的に距離を取る
◇ワークショップ(3)職場編「飲みの席で突然に」
職場の忘年会で二次会の話になった場面
「社員4」の立場だったらどうするか
女性社員A:この後2次会に行きませんか?
社員2:今20時半だから、22時の電車まで参加しようかな
社員3:Aさん、お子さんまだ1歳なのに時間大丈夫なんですか?
女性社員A:今日は夫が子育てする日なので終電まで飲みます。今日は飲むって決めていたので。
社員3:旦那さん協力してくれるんですね。でも、一人で大丈夫ですか?ママ~ってなかないんですか?
社員2:旦那さん優しいんですね
女性社員A:驚きと困惑の表情
【グループディスカッションでの意見】
- 子育ては母親がするものという固定概念がある
- 夫婦で役割分担できていることを肯定的に捉える
- Aさんが楽しめる状況を作る
- 「夫」と呼んでいるのに「旦那さん」と言い換える周囲の言葉遣いにも問題がある
固定的な性別役割分担意識については、男女を入れ替えて考えてみることで気づきが得られる。
例えば、男性が「子どもがいるのに大丈夫ですか」と言われることがあまりないこと、「息子さんが介護している」と「娘さんが介護している」では受け止め方が異なることなど。
質疑応答
Q 他人の夫のことを呼ぶ際、「旦那さん」という言葉に違和感があるが、何か良い呼び方はあるか。
A 心理師の間では、「夫さん」という呼び方が使われている。言葉の中に偏見が含まれていることがあり、「ご主人」「旦那さん」と言われると妻側が下の立場にあるような感覚になる。相手が使った言葉に合わせることが良く、例えば相手が「夫」と言っているなら「夫さん」と呼ぶとよい。名前で呼ぶという方法もあるが、コミュニティによっては違和感をもたれることもあるようだ。
参加者からの感想
・会話の「男性と女性を入れ替えてみてください」「違和感があるということはそこに偏見があるということ」という旨の話がなるほど!と思いました。
・注意をそらしたり、後からフォローすることも効果があるとわかりました。そういうアプローチなら、自分にもできるかもしれないと思いました。
・会話しているときも、相手の声色や表情にアンテナを立てていきたい。
アンケート集計結果(回収数12名)
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・普通 2名
・良くなかった 0名
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*男女共同参画の推進 3件
*多様な性の尊重 5件
*その他 1件
・夫婦のバランス
・SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights)性と生殖に関する健康と権利
・選択的夫婦別姓
・パリテ(選挙の候補者や公職に就く男女の割合をできる限り平等(50%ずつ)にすることを義務付ける考え方や制度)
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