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更新日:2022年1月27日
退職所得に対する個人の住民税
退職所得に対する個人の住民税は、所得税と同様に、他の所得と区分して退職手当等の支払われる際に支払者が税額を計算し、退職手当等の支払い金額からその税額を差し引いて、市区町村民税と都道府県民税をあわせて市区町村に納入することとされています(分離課税にかかる所得割)。
納入先の市区町村
退職所得に対する個人の住民税を納める市区町村は、退職手当等の支払いを受けるべき日(通常は退職した日)の属する年の1月1日現在お住まいの市区町村です。
分離課税にかかる所得割が課税されない人
退職手当等の支払いを受ける人で次に該当する方は、退職所得に対する個人の住民税は課税されません。
- 退職手当等の支払いを受けるべき日の属する年の1月1日現在において、生活保護法の規定による生活扶助を受けている人
- 退職手当等の支払いを受けるべき日の属する年の1月1日現在において、国内に住所を有しない人
なお、翌年の1月1日現在において国内に住所を有する場合には、他の所得と同様に翌年度の住民税が課税されることとなります。 - 退職手当等の収入金額が退職所得控除額より少ない人
なお、死亡により支払われる退職手当等に対しては相続税法の規定により、相続税の課税対象となりますので住民税は課税されません。
計算方法
退職手当等に対する住民税の計算方法です。
(1)退職所得の金額
その年中の退職所得の金額です。同一年中に2以上の退職手当等の支払いを受ける場合は、これらの合計額について算定される退職所得の金額となります。
令和3年12月31日以前に受け取る退職手当の場合
1.勤続年数が5年以下の法人役員等に対する退職手当等の場合
- 退職所得の金額=(退職手当等の金額-退職所得控除額)
2.上記1以外の場合
- 退職所得の金額=(退職手当等の金額-退職所得控除額)×2分の1
令和4年1月1日以降に受け取る退職手当の場合
1.勤続年数が5年以下の法人役員等に対する退職手当等の場合
- 退職所得の金額=(退職手当等の金額-退職所得控除額)
2.勤続年数が5年以下の法人役員等以外の者に対する退職手当等の場合
- 退職手当等の金額から退職所得控除額を控除した後の金額が300万円以下の場合
退職所得の金額=(退職手当等の金額-退職所得控除額)×2分の1 - 退職手当等の金額から退職所得控除額を控除した後の金額が300万円を超える場合
退職所得の金額=150万円+{退職手当等の金額-(300万円+退職所得控除額)}
3.上記1、2以外の場合(勤続年数が5年を超える場合)
- 退職所得の金額=(退職手当等の金額-退職所得控除額)×2分の1
退職所得の金額に1,000円未満の端数がある場合は、1,000円未満の金額を切り捨てる。
(退職所得の金額は、1,000円単位)
退職所得に対する個人の住民税については、基礎控除や配偶者控除、扶養控除等の所得控除はありません。
役員等とは、法人税法上の役員、国会議員、地方議会議員、国家公務員・地方公務員をいいます。
(2)退職所得控除額
勤続年数に応じて計算します。
1.勤続年数が20年以下の場合
40万円×勤続年数(80万円に満たないときは、80万円)
2.勤続年数が20年を超える場合
800万円+70万円×(勤続年数-20年)
在職中に障害者となったことにより退職した場合には、上記1,2の金額に100万円を加算した金額が控除されます。
(3)勤続年数
勤続年数は、所得税法施行令第69条及び第70条の規定により、引き続き勤務した実際の勤続期間にしたがって計算します。
(4)税額の計算方法
退職所得に対する個人の住民税の税額は、退職所得の金額に、税率(区民税6%、都民税4%)を適用して計算します。
退職所得に対する個人の住民税=退職所得の金額×税率
注意
- 退職所得の金額×税率は、端数処理を行わない。
- 退職所得に対する個人の住民税額は、100円未満に端数がある場合は、100円未満の端数を切り捨てる。
(特別徴収する金額は100円単位)
納入方法
退職手当等の支払い者は、「特別区民税・都民税納入申告書」(納入書と同一用紙の納入済通知書の裏面になっています)に所要事項を記入し、特別徴収した税額を徴収した月の翌月10日までに納めてください。
お問い合わせ
税務課 課税係
電話:03-5608-6135~9(直通)
お問い合わせ
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