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食物アレルギーの危険性について

ページID:540364440

更新日:2024年3月29日

 人によっては、ある特定の食物を摂取することによって、じんましんや呼吸困難、場合によっては命に関わる症状を呈してしまうことがあります。食物アレルギーについて正しい知識を持って食品を取り扱いましょう。

食物アレルギーとは

 食物を摂取した際、食物に含まれる原因物質(アレルゲン)を異物として身体が過敏な反応を起こすことです。アレルギーの原因となる食品は様々なものがあり、症状も人によって様々です。

食物アレルギーで起こる症状

 食物アレルギーの症状は人によって異なり、同じ人でも食べる量によって症状が異なります。場合によっては、全身状態が急速に悪くなる「アナフィラキシーショック」を起こし、命に関わることもあります

身体部位別の主なアレルギー症状
皮膚の症状

じんましん、かゆみ、赤くなる

呼吸器の症状

のどが締め付けられる感じ、のどがむくむ感じ、声がれ、咳、ぜん鳴(ゼーゼー、ヒューヒュー)、息苦しさ

目の症状 充血、かゆみ、まぶたの腫れ
鼻の症状 くしゃみ、鼻水、鼻づまり
口腔内の症状 口の中・舌の違和感や腫れ、のどのかゆみ
消化器の症状 腹痛、下痢、おう吐
全身の症状 ぐったりする、意識がもうろうとする、意識がなくなる

アレルギーの原因となる食品

 アレルギーの原因となる食物は人によって異なり、同じ人でも年齢によって食べられるようになったり、新たに原因となる食物が増えたりする場合もあります。様々な食品がアレルギーの原因物質になり得ますが、ここでは、食品表示法で表示が義務付けられている食品及び表示が推奨されている食品についてご紹介します。

食品表示法で表示が義務付けもしくは推奨されている品目

表示が義務付けられている8品目
(特定原材料)

えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)

表示が推奨されている20品目
(特定原材料に準ずるもの)

アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

墨田区内で発生した食物アレルギー事故事例

 墨田区内でも食物アレルギー事故が発生しています。その事例を一部ご紹介します。

事例1

【概要】

 保育園のおやつでパンを食べた4名がアレルギー症状を呈した。

【原因】

  • 卵・乳を除去したパンのはずが、原材料のジャムを変更した際に、卵・乳成分使用のものに変わっていたことに気付かずに、製造・納品してしまった。
  • 従業員の食物アレルギーに対する知識が不足していた。

【対策】

  • 原材料を変更した場合、従業員全員で変更事項の内容を共有する。
  • 食物アレルギーについて、従業員教育を行った。
  • 卵・乳製品不使用のパンに使用する材料を納入業者に伝え、共有する。

事例2

【概要】

 洋菓子を食べた1名がアレルギー症状を呈した。

【原因】

  • 客からの「卵を使用していない商品はどれか。」という問い合わせに対して、誤って卵を含む商品を案内した。
  • 販売員の商品に含まれている特定原材料等の知識が不足していた。

【対策】

  • 商品ごとに使用している特定原材料等が一目でわかるリストを作成した。
  • 食物アレルギーについての問い合わせは責任者が対応する。

事例3

【概要】

 かき氷を食べた1名がアレルギー症状を呈した。

【原因】

  • 客からの「乳は含まれていないか。」という質問に対し、販売員が「含まれていない。」と回答したが、実際には乳が含まれている商品だった。
  • 販売員が特定原材料等は含まれていないと思い込み、よく確認せずに回答してしまった。

【対策】

  • メニュー表に使用している特定原材料等を表示した。

食物アレルギー事故を起こさないためには

 対面販売や店頭での量り売り、飲食店等で食品を提供する際には、食物アレルギー事故を起こさないように、細心の注意を払うことが重要です。

事前の準備での注意点

  • 取り扱っている食品のアレルギー原因食材について正確に把握する。
  • 提供する食品の原材料や製造方法が変更になった場合は、アレルギー原因食材が含まれていないか、再度確認する。
  • メニュー表、店舗内掲示、食品表示について、正確に情報が提供できるように工夫する。

調理時の注意点

  • アレルギー原因食材の混入が起こらないよう、最大限に注意して調理する。

提供時の注意点

  • お客様に使用食材に関する情報を正確に提供する。
  • お客様の質問に対して、あいまいな回答をしない。不確かな情報の可能性がある場合は、はっきりと「分かりません」と答え、責任者が対応する。
  • アレルギー原因食材の混入防止に最大限に配慮し、混入の可能性についても必ずお客様に伝える。

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