企業向けセミナー「再確認!2025年育児・介護休業法改正のポイントと実務対応“両立支援から多様な働き方実現へ”」を開催しました

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更新日:2026年3月17日

 区内の企業経営者・人事労務担当者・テーマに関心のある方を対象に、育児・介護休業法改正のポイントや実務で押さえるべき点を再確認するセミナーを開催しました。

概要

開催日時

令和8年2月10日(火曜日)午後2時から3時30分まで

会場

すみだ共生社会推進センター ホール

対象者

区内企業経営者・管理職・人事労務担当者、テーマに関心のある方

参加者数

7名

講師

特定社会保険労務士、産業カウンセラー、二級キャリアコンサルティング技能士 小笠 博子 氏

講演

内容

なぜ、法改正なのか?

社会の変化と法改正の必要性

  • 日本の人口の推移:労働力減少という「静かなる有事」
  • 2025年問題とビジネスケアラーの急増

 2030年には、家族介護者のうち約4割が仕事をしながら介護をする状況に

  • 夫婦の役割分担の変化
  • 年齢とともに変わる女性の働き方―正規雇用は25~29歳がピーク

 以前はM字カーブ、現在はいわゆるL字カーブ
 103万円、130万円の壁
 正社員として働きたいのに選択肢がないので働けない。

  • 女性活躍による経済効果(約40兆円)
  • 働く価値観の多様化

 就職活動において「働きやすさ」を重視する学生は約60%

  • <育児>仕事と両立をめぐる課題

 制度は整ってきたが、使いこなせていない。使われる制度への転換

  • <介護>仕事と両立支援をめぐる企業の課題

 突然始まり、いつ終わるか見えない。
 40~50代で辞めるとなると困る。
 事前の備えと対話が不可欠

この法改正は単なる”規制強化”ではなく、企業の持続的成長を促すための”一手”

第1部 制度編

何がどう変わったのか?

育児・介護休業法の歴史とスケジュール

「休むための法律」から「働き続けることを支える法律」へ

  • 1992年 育児休業制度スタート
  • 1995年 介護休業制度化「育児・介護休業法」へ改称
  • 1999年-2005年 制度の土台づくり 実効性を強化
  • 2010年・2017年 両立支援制度を大幅に拡充 多様な家庭・雇用形態を想定した設計へ
  • 2021年・2023年 制度の「使いやすさ」を重視 企業の責任と対応を明確化
  • 2025年 育児・介護”両方”を本気で支える制度へ

 第1段階 2025年4月1日施行
 第2段階 20205年10月1日施行

「働き続けられる社会」へ向けた国の方針

異次元の少子化対策

法改正概要

改正内容のポイント

  1. 子の年齢に応じた柔軟な働き方を実現するための措置の拡充
  2. 育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進・強化
  3. 介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度の強化等
第1段階 2025年4月1日施行

1.<育児>子の看護休暇の見直し(小3まで拡大、行事参加などもOK)
 病気・けが、予防接種・健康診断、+ 感染症に伴う学級閉鎖等、入園(入学)式、卒園式
 無給でも可
2.<育児>残業免除の拡大(就学前まで)
3.<育児><介護>テレワーク等の導入の努力義務
4.<育児>子の看護<介護>介護・休暇を取得できる労働者の要件緩和
5.<介護>両立支援制度等を利用しやすい雇用環境の整備
6.<介護>介護申出者への個別の周知・意向確認の措置
7.<介護>介護に直面する前の早い段階(40歳等)での情報提供

第2段階 2025年10月1日施行

8.<育児>柔軟な働き方の選定・提示(3歳~就学前、2つ以上選択)
9.<育児>個別の周知・意向確認の義務化
10.<育児>仕事と育児の両立に関する意向聴取・配慮の義務化

画一的なルールから「個別最適な対応」へ

従業員一人ひとりの状況に合わせた”より丁寧な対応”が求められる

<参考>その他の関連法改正 2025年4月1日施行
  • <育児>雇保法-出生後休業支援給付金(手取り10割相当へ)
  • <育児>雇保法-育児時短就業給付金(時短勤務への10%給付)
  • <育児>育介法-休業取得状況の公表義務適用拡大(300人超企業)
  • <育児>次世代法-状況把握・数値目標設定義務化(100人超企業)
実務チェック:「制度を整える」+「個別に伝えて聞く」+「運用する」
  • 就業規則・社内ルールの見直し・改定
  • 申出・相談を受ける体制の整備
  • 個別周知・意向確認の仕組み整備
  • 運用・管理の仕組み
  • 管理職への周知・研修の実施

第2部 実践編 企業はどう対応すべきか?

現場のリアル:育児中の社員が直面すること(急な発熱、小1の壁、小4の壁)
  • 突発的な病気や怪我
  • 送迎時間の制約
  • 小学校就学後の支援不足
  • 男性の育児取得率の低さ

 女性に負担がかかる

現場のリアル:介護中の職員が直面すること(長期的・見えない負担)
  • 急な通院付き添い
  • 長期的・見えにくい負担
  • 周囲の理解不足による孤立感
  • 制度の利用率の低さ
両立支援は「投資」とみる
  • 離職防止・人材確保
  • エンゲージメント向上
  • 生産性向上
  • 採用力・企業イメージ向上

 長期的な「リターン」を生む
 優秀な社員が辞めると痛手。今いる人に働き続けてもらう方が会社にとってメリット

「投資」が生む4つのリターン
  1. 人材の離職防止・確保
  2. 生産性の向上
  3. 企業イメージの向上
  4. 多様な人材の確保
制度は「ある」から「使える」へ

 困ったら「相談していい」という職場の空気
 使いやすくする
 属人化の回避

事例紹介

A社 男性育休0%→100%への変革 仕組みづくり×社内理解×支援制度
  • 実態把握からスタート
  • 社内の理解促進
  • 収入面の不安解消
  • 相談・周知の仕組みづくり

 ⇒【効果】

  • 男性育休取得率:0%→約3年で100%
  • 企業価値向上

B社 介護を特別なことにしない文化 制度×相談×風土づくり
  • 手厚い制度整備
  • 早期相談を促す仕組み
  • 管理職・組織への働きかけ

 ⇒【効果】

  • 介護への関心の高まりと意識づけ
  • 安心して働き続けられる環境づくりの前進
C社 個別事情への伴走 個別事情への丁寧な対応×継続運用
  • 従業員の事情に合わせ柔軟に制度改良
  • 実態把握から制度設計へ
  • 多様な支援制度を運用

 ⇒【効果】

  • 従業員の声を起点にした制度運用
  • 試行と改善を重ねる仕組みの定着
  • 働き方改革に向けた基盤づくり
今後の仕事と育児・家事の両立イメージ

仕事と育児・家事の両立イメージ

育児・介護制度を使える制度にするための運用ポイント
  • 風土醸成・職場環境づくり
  • ハラスメント・不利益取り扱いの予防
  • 人事評価の配慮
  • 復職・継続就業を支える体制整備
  • 管理職・現場を”孤立させない”仕組み
制度運用のカギは「管理職」
  • 法改正の背景を理解し、職場に適用
  • アンコンシャス・バイアスをなくす意識改革
  • 対話スキルのUPと心理的安全性の確保
  • 部下の状況の理解と柔軟な対応
  • 業務の見直しと効率化を促進

利用したい助成制度や認定制度

活用したい助成金:両立支援等助成金の概要

  従業員さん向け

墨田区の助成・ほか奨励金のご紹介

参考資料(厚生労働省)

セミナー風景

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