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【取材記事】「どなたでも座れるオレンジのイス」を通して、多世代が交流するやさしい地域づくりを行う~ありがとうの一言で、やりがいも倍増~

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更新日:2024年11月25日

  
「チームうめわか」は、墨田区の北部、うめわか地域を中心に「どなたでも座れるオレンジのイス」を通じて、やさしい地域づくりを行っている地域住民、医療・介護・福祉専門職などが集まる団体です。
 
どなたでも座れるイスがあるとそこには、自然と人が集まります。会話が始まり、人と人がつながっていきます。
 
休める場所を提供することで、人と人とのつながりを深めるキッカケになり、閉じこもりや孤立を防ぐことにもつながればとの思いで、この地道な活動を平成28年から続けています。
 
イスの設置とともに、置いていただいているイスの状態の点検や確認、そして清掃と修理も大切な活動です。屋外のものもあるので、雨風や太陽にさらされて傷みが激しいこともあります。大変な作業ではありますが、座っていただいた方々から「いつもありがとう」と感謝されると、疲れも吹き飛んでしまうそうです。そんな活動の内容について、「チームうめわか」の林潤子さん、鈴木久枝さん、岩永鶴子さん、長倉淳子さん、葛西学文さん、にお話を伺いました。
(2024年9月取材)
 


チームうめわかのみなさん

 
――「チームうめわか」の活動内容を教えてください。
 
■チームうめわか:まちの中のいろんな場所にどなたでも座れるイスが置いてあって、歩き疲れた人、子どもが遊ぶのを見守る親、イベントに訪れた人など、いろいろな人に座ってもらいたいと考えています。
 
そのために、地域のさまざまな施設や薬局、商店、金融機関、個人宅の軒先など62か所84台(令和6年8月現在)のイスを設置しています。
 
また最近は区内団体が開催するイベントでの休憩スペースなどにオレンジのイスが出張しています。
 
 
――活動の目的は何でしょうか?
 
■チームうめわか:イスを増やしていくことは、大切な目標ではありますが、目的ではありません。
 
少子高齢化の進展という社会の大きなうねりの中で、私たちが主に活動するうめわか地域を含めて墨田区北部エリアも高齢者が増えてきています。
 
まちの様子を見ていると、買い物や散歩などで歩いている高齢の方々が「少し休めるところはないかな」、「ちょっと一服したいな」と困っていることを肌で感じていました。公園のベンチにまで行くには、距離があるし、もっと気軽に座れる場所があちこちにあると良いなとの想いからこのプロジェクトを始めました。
 
どなたでも座れるイスがあるとそこには、自然と人が集まります。会話が始まり、人と人がつながっていきます。休める場所を提供することで、人と人とのつながりを深めるキッカケになり、閉じこもりや孤立を防ぐことにもつながればと思います。
 


 
――イスの製作や修理は、どうしているのですか?
 
■チームうめわか:イスは、地域の工務店さんが建築端材を活用してつくってくれています。そのイスにメンバーが集って、和気あいあいとオレンジ色のペンキ塗りをします。また、置いていただいているイスの状態の点検や確認、そして清掃と修理も大切な活動です。屋外設置のものもあるので、雨風や太陽にさらされて傷みが激しいこともあります。老朽化の激しいものは、新しいものに取り替えます。その際もいきなり撤去はせずに、いつものように皆さんに使っていただけることを第一優先に交換しています。大変な作業ではありますが、座っていただいた方々から「いつもありがとう」と感謝されると、疲れも吹き飛んでしまいます。
 
再利用ができないイスについては、最後に銭湯の燃料として活躍してもらいます。
 
役目を終えたイスが釜の中で燃え上がり、お湯を沸かすエネルギーとなってくれます。もちろん、沸き上がったお風呂に浸かって一日の疲れをとるのも恒例行事です。
 

 
――いろんな職業の方がメンバーとなっていますね。
 
■チームうめわか:民生委員・児童委員、見守り協力員、ケアマネージャー、医師、歯科医師、薬剤師、高齢者支援総合センター職員など、地域住民や医療・介護・福祉に携わるさまざまな方々が参加してくれています。総勢20名くらいですね。
 
このように多様な人たちが集まってくれたのには、理由があります。
 
平成28年に区主催で、多職種連携研修が開催され、地域及び医療・介護・福祉専門職が一堂に介して、高齢者や認知症などさまざまな課題を話し合いました。その中で、当時、墨田5丁目に「イスの聖地」のような場所があり、高齢者の居場所になって閉じこもり防止に役立っている事例を学びました。参加していた調剤薬局の方が、「すぐに始めましょう!」と早速ご自身の薬局の前にイスを置いてくれたんです。その後、民生委員さんが、5台のイスをつくって、地元の信用金庫などが置いてくれることになりました。じゃあ、本格的に「どなたでも座れるイスの輪をどんどん広げていこう」と研修参加者が集まりスタートを切りました。友人知人、仲間を誘い合い、現在に至っています。
 
 
――どのように運営されているのでしょうか。
 
■チームうめわか:いろんな役割がありますので、イベント班、パンフレット班、広報班などに分かれて進めています。モニタリング(イスの状態確認)やイスの補修などはメンバーで無理せず、ゆるく分担しています。月一回「作戦会議」と称して、全体の情報共有の場を持っています。作戦会議の自由な議論の中から、メンバーの得意なことを活かしつつ、地域のつながりからいろんな特技や技能のある方々にご協力をいただき、「チームうめわかのテーマソング」づくりや「チームうめわか音頭」の振り付けをしたり、紹介紙芝居をつくったりと、みんながやりたいことを楽しく増やしてきました。また、作戦会議に参加できない方ともLINEグループで情報共有をしています。
 

 
――皆さんの活動をどうやって知らせていますか?
 
■チームうめわか:手づくりの事業紹介パンフレットをご縁のある場所に配架したり、すみだNPOフェスティバル、すみだ環境フェア、寺島なす★祭りなど、オレンジのイスを提供しているイベントの際にも配付や対面での紹介説明をしています。また、「すみだの力応援助成事業」*1を活用して、オレンジのイスを中心に、将棋、紙芝居、わなげ、昔遊びなどを行う交流イベントも予定しています。楽しく活動することで、多くの人たちに興味を持ってもらうキッカケにしたいと思っています。
 
さらに、FacebookとInstagramもアップしており、イベントへの参加の様子や新たな設置場所のご紹介などをしています。
 
区主催の「すみだ伝え合いラボ」*2にも参加し、広報スキルの勉強をするとともに、NPO法人、町会・自治会、民間企業など区内で活動しているさまざまな団体と交流することで、新たな仲間づくりができました。八広六西町会Iさん宅、ノウドひきふね、ぷらっと墨田、墨田区観光協会等主催のイベントなど、設置場所が増えています。
 
*1「すみだの力応援助成事業」:区地域活動推進課が実施する、地域課題に取組む先駆的・創造的・発展性の高いまちづくり活動を支援する制度。
 
*2「すみだ伝え合いラボ」:令和4年度から区広報広聴担当が主催で実施している、地域団体の皆さん向けの広報力向上講座&団体交流会。
 

 
――今困っていることや課題は?
 
■チームうめわか:一緒に活動してくれるメンバーをどうやって増やしていくかが、課題です。メンバーの中には、転勤や離職等でどうしてもこの地域から離れてしまう方もいます。後任の方を紹介してもらったり、メンバーが新たな人に声がけしたりしています。最初から、全ての活動に参加する必要はありません。「イベントで何か手伝っても良いよ」、「イスのペンキ塗りを体験してみたい」、「イラストが得意なので、活かしたい」などなど、お気軽に相談ください。今回新たに製作したチームうめわか紙芝居や名刺も、つい先日「すみだ伝え合いラボ」で知り合った地域の大学生が描いてくれました。
 
皆さんそれぞれの、やってみたいこと、チョット得意なことを是非、「チームうめわか」で活かしてください。
 

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