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更新日:2019年12月18日
取材日:2019年12月12日
担当者:産業振興課 河合
株式会社片岡屏風店(墨田区向島1-31-6)
今回は、12月11日(水曜日)に片岡屏風店で開催された「片岡屏風寄席 設立1周年記念落語会」を紹介します。
片岡屏風寄席とは
片岡屏風寄席は、向島1丁目にある都内唯一の屏風専門店、片岡屏風店が主催する落語会で、2018年12月9日にキックオフとして第0回が開かれ、今回で6回目を迎えます。第0回から出演しているレギュラーメンバーのほか、太神楽師や紙切り師といったゲストを毎回呼び、伝統芸能の良さを伝えています。
「お店の1階にあるショールームで何か面白いことをやりたいね」という、片岡屏風店・専務取締役 片岡孝斗さんと従業員の神戸優作さんの何気ない会話が開催のきっかけ。スペースもあるし、屏風屋だから本物の屏風もあるし、あとは高座があれば落語ができるんじゃない?
…ということで前座として修業している若い落語家たちの勉強の場として始まりました。
専務取締役 片岡孝斗さん
立派な高座
第0回から出演する個性的な演者たち
この寄席のレギュラーメンバーは3人。
従業員の神戸さんは、この寄席唯一のアマチュア噺家として出演していますが、実は元プロの歌舞伎役者!幼少のころから日本舞踊を学び、国立歌舞伎俳優養成所に通ったのち、故・十代目坂東三津五郎さんの下で修業していました。3年前に役者を辞め、片岡屏風店に就職しましたが、ボランティアで落語を行っていた経験があったことから、小梅亭作太郎として特別出演しています。
小梅亭作太郎として出演
三遊亭馬ん次さんは、元役者という異色の経歴の持ち主で、普段は前座として活動しています。役者時代の自虐や「立川吉幸」イジリで会場の笑いを誘い、演目『たらちね』では、言葉使いが丁寧すぎる妻とその夫・八五郎のやり取りをコミカルに演じ切りました。
三遊亭馬ん次さん
立川幸七さんは、栃木県足利市出身の落語家。馬ん次さんと同じく前座として活動しています。この日は、講談を取り入れた演目『やかん』を披露し、川中島の戦いを小気味いいテンポで駆け抜け、兄弟子「立川吉幸」登場まで場を温めます。
立川幸七さん
設立1周年記念落語会
今回のゲストは今年5月に真打に昇進した「立川吉幸」師匠。この寄席でも初めての真打ち登場です。ゆっくりとした話し方のフリートークで観客の心をつかんだ後、『試し酒』というメジャーな演目を披露。流れるような口調と本当にお酒を飲んでいるかのようなしぐさはまさに名人芸で、会場全体が引き込まれていました。
会場は満員御礼
まるでそこに盃があるかのようです
また、今回は、1周年記念ということで、豪華景品が当たるくじ引き大会も開催されました。特賞は演者のサインが書かれた金屏風、4名しか当たらないスペシャルギフトです。
三遊亭馬ん次さんのサイン入り屏風が当たった参加者
次々と当選者が呼ばれる中、筆者もドキドキしながら待っていると…
なんと、最後の最後に立川吉幸師匠のサイン入り金屏風が当たりました!実は筆者はこの落語会の大ファンで、第0回を除きすべて参加していますが、2019年最後に素晴らしい「皆勤賞」をいただきました!
筆者が当たった金屏風
今後の展望
片岡さんに今後の展望を聞くと、「墨田区というローカルの地での寄席はお客様からも良い反響をいただいているので、今後も10回、50回、100回と、そしてもっと大きな会場でできるように続けていきたい!ご参加いただいている方には、演者が二つ目、真打と成長していく姿もお楽しみいただけたら!ここから将来の笑点メンバーが生まれるかも(笑)」とおっしゃっていました。
一ファンとしても末永く続いてほしいですね。
寄席を見たことがない方も落語ファンの方も気軽に落語を楽しめる片岡屏風寄席にぜひ行ってみてはいかがですか!?
取材先情報
株式会社片岡屏風店
〒131-0033 東京都墨田区向島1-31-6
ホームページ:http://www.byoubu.co.jp/(外部サイト)
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